2024年5月25日土曜日

半球形の生地でクリームをはさむバーチ・ディ・ダーマはドルチェの基本形。これをアルケルメスでピンク色にすると途端にセクシーになります。

(CIR2月号)の恋人たちのドルチェ、最後はコロッリcorolliです。
正直言って、見たことも聞いたこともなかったドルチェですが、その姿は、ピンク色の小さな指輪のよう。これを棒や紐に通して首飾りのようにします。トスカーナはエルバ島の伝統のドルチェだそうですが、トスカーナでピンク色のドルチェといえば、そう、小さな指輪のように焼き上げたドルチェを、例のあれに浸すのです。
フィレンツェの1869年創業の博物館のようなサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局のドメニコ会の修道士が1743年に作った赤いリキュール、アルケルメスです。ズッパ・イングレーゼには欠かせないリキュール。
ズッパ・イングレーゼ。

そもそもこのドルチェ(コロッリ)は、セレナータで公開告白するイタリアの伝統を知っている必要があります。
一行の先頭に立つのがセレナータを奏でる楽団。告白が成功した時、楽団が受け取る報酬が、棒に通したピンクのコロッリです。個別訪問してご近所から集めるそうです。
(CIR2月号P.10)のリチェッタによると、バター、砂糖、小麦粉。ベーハングパウダーの生地をオーブンで焼き、オーブンから出してすぐにアルケルメスに浸してグラニュー糖をまぶします。
アルケルメスのこんな使い方もあったんですね。とにかくこの魔法のリキュールは、心を取りこにしてしまうような魅力的な色合いです。

ぺスケ・ディ・プラートは復活祭のドルチェ。半球形の生地でカスタードをはさむという発想は、バーチ・ディ・ダーマそのもの。でも、バーチ・ディ・ダーマをアルケルメスに浸すと、ちょっと色っぽすぎるかも・・・。桃ぐらいがちょうどいい。

おばちゃんは一度でいいからセレナータの公開告白に花火持って駆け付けてみたいなあ。とにかく世界中のカップルが幸せになりますように。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(CIR12月号)は現在発売中です。


(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================


0 件のコメント:

トリュフの産地として知られる町、サヴィーニョは他のコムーネとの統廃合でヴァルサモッジャという名前になってました。それにしてもこの地方は美食の聖地。

今日はコッリ・ボロニェージの名物の 話。 まずはボローニャ県の名物、生ハムの相棒、ニョッコ・フリット。 コッリ・ボロニェージがワインだけでなく小麦の産地でもあることを思い出させます。 グルメでよく食べる地方ですよね。ただしワインはランブルスコで。 ボローニャ郊外の名店、アンティカ...