絵画に描かれた料理、紀元前のポンペイのモザイクの次は、レナート・グットゥーゾの油絵、“ヴッチリア”です。
レナート・グットゥーゾは、1912年パレルモ生まれのネオリアリズモの画家で、ファシズムと戦い、ピカソのゲルニカなどの影響が強くみられる絵を描いた、芸術の社会的役割に大きな影響力があった人。20世紀イタリアのもっとも偉大な芸術家。選ばれた絵は彼の代表作の一つで、鮮やかな色で満たされた市場の喧騒も伝わってきそうな、力に溢れた作品です。
レナート・グットゥーゾという画家のことは知らなくても、パレルモの歴史と活気のある市場、ヴッチリアのことなら知っている人も多いはず。
でも、さすがは天才画家。その絵には、単なる板場の風景以上のものが描かれていたのです。
絵の中の黄色い服を着た男性がグットゥーゾで、3人の女性は愛人。女性と愛する故郷、シチリアの食材という、最愛のものを詰め込んだ、分かってみると、かなり官能的な作品。
さて、この絵からインスピレーションを受けた料理とは、果たして何でしょう。市場の絵なんだから、食材は魚も肉も、何でもあるはず。描かれている食材は、約80種類です。
ヴッチリアの夜
若いころはパレルモの市場に足を踏み入れるのが怖かったっけ(遠い目・・)
ボッタルガのリングイーネ。
(CIR2月号)の日本語のリチェッタはP.4。
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