今日は今月のワインの話。
日本語訳は(CIR2022年1月号P.34~)。
“山の泡”、というキャッチコピーのワインです。
トレント・クラッシコTrento Classico。
このワインはメトド・クラッシコ、つまりシャンパのワーズ製法で造られるスプマンテで、イタリアでは同様の製法のフランチャコルタとよく比較されます。
シャンパーニュ地方の影響を受けたシャンパノワーズ製法のことをイタリア語ではメトド・クラッシコと呼びます。シャンパンと同じく地域の名前が製法も意味しているので、フランチャコルタはスプマンテと表示しない唯一のイタリアのスパークリングワイン。
メトド・クラッシコ
メトド・クラッシコのスプマンテ
フランチャコルタ
一方トレント地方は、ミネラル風味を生み出す石灰岩とケイ素からなる土壌と山の存在によってスプマンテの産地として特別になりました。畑は標高900mにもなりますが、ガルダ湖のおかげで朝晩の気温の変化が大きく、日中は地中海地方の温かさになる。
この地方がスプマンテ造りに適していると最初に認めたのはジュリオ・フェッラーリ。トレントでフェッラーリを創業したのはジュリオ・フェッラーリだが、このイタリアで一番有名なスプマンテの歴史を語る時に、彼より有名なのが、カミッロ・ルネッリという人物だ。
トレント・クラッシコとフランチャコルタの違い
フランチャコルタはブレッシャ県とベルガモ県の間に広がるパダナ平野のワイン生産地区。ヴィスコンティ家が領主だった標高200m以上の丘陵地。氷河期の氷堆積の上にあり、アルプスに守られたイゼオ湖の温暖な気候の場所。オリーブも育ちます。
ワインの記事を訳すといつもそのワインを飲みたくなる私は、今回もスプマンテを飲みたくなりました。そして選んだのがフェラーリ。でも、普段は缶チューハイ派の素人が、いきなりメトド・クラッシコのスプマンテを飲んでも、美味しいと感じるわけがありません。超ドライなんです。初めてコーヒーやビールを飲んだ子供が、大人って、どうしてこんな苦いものが好きなの。理解できない、と思うまさに同じことを思っちゃったのでした。
その後で、カミッロ・ルネッリの物語を知りました。そして彼がシャンパンに取りつかれて、フェラーリのスプマンテにどういう貢献をしたかを知りました。この話は次回に続きます。
フェラーリ・トレント
マルケージとトレント
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