2024年4月2日火曜日

愛されキャラの見習い、トーニが親方の失敗をカバーするために創り出した世界的傑作、パネットーネ。

キャビアとトリュフの他にも、クリスマスには欠かせない食べ物があります。
パネットーネです(CIR12月号の記事はP.29)。
ミラノの伝統的なドルチェで、歴史が古いので、伝説も各種残されています。
その主役はトーニ。ミラノの数々の名物料理は、大抵見習の少年のドジから生まれますが、パネットーネも例外ではありません。トーニのドジから生まれたのです。
その名もパーネ・ディ・トーニpane di Toni。彼の名は、世界中に広まりました。

トーニがやらかした動画の解説をどうぞ。
この盛り具合からして、おそらく、話がどんどん盛られちゃったんでしょうねえ。もちろん、証拠なんてありませんが、このエピソードもパネットーネと一緒に世界中に広まりました。

この話が、ミラノ大公の家庭教師で人道主義者のジョルジョ・パグラッサが書き残した歴史的文書によると、ミラノのクリスマスイブにの夜に、暖炉の火の上に1本の丸太、cioccoを置いて行う儀式の最後に3個の大きな小麦粉のパンがテーブルに登場する。このパンの一切れは、キリストの受肉と復活の記憶のために翌年まで保存する、という、とても高尚な話も伝わっています。
バターも砂糖もフルーツも一切入らないので、あまり上等なものでははない、と誤解されがちですが、小麦粉のパン、というのがポイントです。1395年まで、ミラノではロスティというパン屋だけが、小麦粉を使って毎日パンを焼いていたのだそうです。他の店ではとうもろこしの粉でパンを焼いていました。
誰もが白いパンを焼けるのは12月24日だけでした。cioccoの儀式のためのパンが必要だったからです。

とうもろこしのパンと言えば、パン・ディ・メイ。
ミラノのパティシエのプライドはかなり高そう。
このパンの背後にはイタリアで人気のドラゴンスレイヤーの伝説がありました。


ミラノ料理

ジョージとドラゴン。プライム・ビデオでアニメ化希望

今時のパネットーネは段々に切って具をはさむ甘くない“パネットーネ・ガストロノミコ”スタイル。(CIR12月号)のリチェッタはP.33

もうすぐ(CIR2022年1月号)を発売します。4月4日発売予定です。
2022年の定期購読が始まりますが、その前に、住所に変更があった方は、至急ご連絡ください。定期購読更新の方は、1月号にご案内を同封します。
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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
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