2023年2月24日金曜日

移民の街、ボストンのノースエンドは一種のリトルイタリーで、フレーゴラのようなイタリアでも珍しい地方料理がこの街では生き残った。

今日の(CIR)の料理はブリーモの“サルシッチャときのこのフレーゴラ”(日本語訳はP.5)。
フレーゴラは言うまでもなく、クスクスによく似たサルデーニャの名物料理です。

カンピダ―ノのフレーゴラ。
セモリナ粉、水、塩を手でこすり合わせてクスクスよりやや大きな粒状にし、天日で干してオーブンでトーストし(トーストすることによって独特の色と香りが生まれる)、リゾッタートの方法で煮るという、かなり複雑な手順で作るパスタですが、サルデーニャでは乾麺が出回ってます。


シドニーはイタリア人の大きなコミュニティーがある街。イタリア料理店のメニューもかなり本格的な地方料理。イタリア系と見える方々がすごく厳しく真剣にチェックしてます。
オーストラリアのイタリア料理、独自の進化をしているかも。

フレーゴラの発祥地はサルデーニャのカンピダーノ。イタリアのトラットリアの定番料理を紹介する記事に、しれっと紛れ込んでいる全然知られていないサルデーニャ料理。トラットリアの人気料理なのに知名度は低い、という矛盾の答えを探していたら、『トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ』という傑作だけど売り切れている本に、フレーゴラはイタリアから輸出されてシドニーからボストンへと伝わって大ヒットしたイタリアの食材の一つ、という記述がありました。
オーストラリアはイタリアからの移民が多かった国です。

イタリア料理は移民と共にシドニー→ボストンへと伝わっていきました。
ボストン。

ボストンのノースエンドはリトルイタリーのようなアメリカ最大のイタリア人コミュニティーがあることで知られる街です。

ノースエンドのイタリア食材店。行ってみたい!

今ではイタリア系アメリカ人も裕福になって裕福な地区に住むようになり、都市化が進み、ほとんど同化しているそうです。でも逆に、このような地区の食料品店でしかお目にかかれないイタリア料理もあるのかも。
フレーゴラはそんな1品なのですね。

ノースエンドのイタリア人家族。

その暮らしは故郷と強く結びついていました。

シドニーのイタリア料理。

フレーゴラはサルデーニャ料理であると同時に、移民のふるさとの料理でもあるのでした。




=====================================
[creapasso.comへ戻る]
===================================

0 件のコメント:

ブッラータはプーリア以外の地方の定番料理にもよく合います。コクとフレッシュさが同時にあるこのチーズは、成功するマーケティングを研究した魔法使いが生み出したようなチーズ。

今月の(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)の食材の記事は、“ブッラータとモッツァレラ”。 リチェッタも数品紹介されています。 1品目はブッラータのジェラート。 純白のジェラートで、見た目はとても美しいのですが、残念ながらブッラータのジェラートの動画は見つからなかったの...