2020年7月11日土曜日

ピエモンテの鶏肉のカッチャトーラ。ただし全国的に普及した家庭料理なので発祥地は不明。バリエーションはビアンコかロッソ。

新入荷の『イタリア・イン・クチーナ』は、読めば読むほど便利な本だなあ、と感じます。
ただ、今頃大発見。

リチェッタは、オステリエ・ディ・イタリア2017と同じものであることが判明
『オステリエ・ディ・イタリア』は、膨大な数のリチェッタを集めた分厚い本ですが、『イタリア・イン・クチーナ』は、その中からリチェッタを厳選したらしいです。
その文、写真や解説もあって、かなり読みやすい本です。

とりあえず、イタリアの地方料理の本を1冊選ぶなら、『イタリア・イン・クチーナ』がお薦めです。

この本の紹介がてらピエモンテ料理を日本語に訳していますが、今日はセコンドから、カッチャトーラなんてどうでしょう。
そもそも、カッチャトーラって、ピエモンテ料理なんだっけ。
本には、多分エミリア地方発祥の家庭料理だが、北イタリア全域に広まった、と最後にさらっと書いてあります。

クチーナ・レジョナーレ・ソフィー・ブレイムブリッジ』には、中部イタリア発祥だが、イタリアではありがちで、イタリア全国に広まっていると、あやふやにする気満々のコメント。

長年の経験から言うと、この時点でルーツ探しはあきらめたほうが懸命です。

スローフードの本で、カッチャトーラのリチェッタを紹介している店は、アスティ県の名店、リストランテ・ベルボ・ダ・バードン。

トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ/1巻北』にもこの店が取り上げられています。
それによると、店はニッツァ・モンフェッラートとカネッリの間にあり、1891年にジュゼッペ・バードン氏がレストランのライセンスを取った時、ここはトラットリアをやるには理想的な場所だ、馬小屋まである、と思って始めたのだそうです。昔ながらの伝統的なピエモンテ料理を出す店で、現在は4代目が継いでいます。

それでは、『オステリア・ディ・イタリア』から、“”鶏肉のカッチャトーラPollo alla cacciatora”のリチェッタをどうぞ。
材料/4人分
鶏肉・・1羽
赤と黃のパプリカ・・各1個
ホールトマト・・4~5個
セロリ・・2本
にんじん・・3、4本
玉ねぎ・・3、4個
バジリコ・・1房
ローズマリー・・1枝
白ワイン・・1カップ
ブロード・ディ・カルネ
EVオリーブオイル
塩、こしょう
砂糖・・大さじ1

・玉ねぎとローズマリーのみじん切りをソッフリットにし、きつね色になったら小さく切った鶏肉を加える。
・ワインをかけてブラザーレする。
・35~40分煮て水気がなくなったらレードル2、3杯のブロードをかけてさらに煮る。30分ほど煮たら小さく切ったセロリ、にんじん、パプリカを加えて塩、こしょうする。砂糖とバジリコを加える。
・鶏に火が通ったら小さく切ったトマトを加える。

カッチャトーラのバリエーションは、トマト入りと

トマトなしのカッチャトーラ・イン・ビアンコPollo alla cacciatora in bianco
この場合のトマトとは、缶詰のトマトのこと。


材料/4人分
鶏上もも肉・・8本
グリーンオリーブ・・200g
にんにく・・2かけ
EVオリーブオイル・・大さじ2
白ワイン・・1カップ
セージ・・2、3枚
ローズマリー・・2枝
ローリエ・・1枚、塩

・フライパンに油少々と皮つきにんにく2かけを熱し、鶏肉を皮目から焼く。しっかり焼き色がついたらワインをかけてアルコール分を飛ばす。
・セージ、ローズマリー、ローリエ、塩を加えて最低40分煮る。
・オリーブを加える。必要なら湯か野菜のブロードを足して5分煮る


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