2021年8月7日土曜日

北イタリアのグランシェフのパスタ

私には常々、パスタの本の大傑作と思っている本があります。
パスタ・レボリューション

という本です。
庶民的な家庭料理という存在だったパスタが、シェフたちの卓越した素晴らしいアイデアによって特別な一流の料理に昇華されていく過程が、シェフたちの傑作で見事に語られている本です。
一流シェフのパスタに触れたくなった時、読み返しては感心しています。
登場するシェフたちは、腕も発想力もずば抜けた人ばかり。
このところベネチアの話が続いたので、ベネチアにはどんなシェフがいるかなと思ってこの本から探してみました。
気になったのは、パスタ・パターテ・エ・セッピエという料理。セッピエとあるからベネチアあたりのシェフの料理だろう、と思ったのですが、リストランテ・リド84という、ガルダ湖畔のブーゲンビリアとオリーブの庭園に囲まれた店でした。
webページはこちら
シェフはリッカルドとジャンカルロのカマニーニ兄弟。
マルケージとデュカスの元で修行してます。
その料理は、見た目はシンプルでも調理過程は非常に複雑なもの。
早くから注目されているシェフです。

名物料理は豚の膀胱に詰めて調理するカーチョ・エ・ぺぺ。
“パスタ・パターテ・エ・セッピエ”は、パスタとじゃがいもと(パスタ・エ・パターテ)、コウイカとじゃがいも(セッピエ・エ・パターテ)という2つのイタリア料理の定番を組み合わせたもの。
イカスミの生パスタをじゃがいものパスタで巻いてカネロニにし、ノルマンディーバターでアッフォガーレするという、定番を組み合わせて視点によって全く違う料理にするという、最先端の3Dの料理を作り出しています。ソースはムール貝の汁。
このシェフ、ただ者じゃない。
店も2019年の世界のベストレストラン50軒に選ばれているようです。
気が付くのが遅かったかも。

コウイカとじゃがいも↓

材料/
下処理したコウイカ
角切りにして水にさらしたじゃがいも
タッジャスカオリーブ
アンチョビ
白ワイン・・1/2カップ
ミニトマト
にんにく・・2かけ
唐辛子
セージ、イタリアンパセリ
EVオリーブオイル、塩、こしょう

・フライパンに油、潰したにんにく、アンチョビ、唐辛子、セージ2枚を入れてソッフリットにする。
・小さく切ったイタリアンパセリの茎、半分に切ったミニトマト、イカを加え、ワインをかけてアルコール分を飛ばす。オリーブを加え、塩、こしょうする。
・水気を切ったじゃがいもを加えて蓋をし、中〜弱火でじゃがいもが柔らかくなるまで(30
分)煮る。

次は、ベローナのカーサ・ペルベッリーニ(webページはこちら)のシェフ、ジャンカルロ・ペルベッリーニのパスタ・エ・パターテ

彼は、ディチェコの地方料理の乾麺のパスタの本、『パスタ・ビアッジョ・イン・イタリア

でベネト代表に選ばれたシェフです。
彼の話は次回に。


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よもぎはドイツ語ではベアムート。かっこよくてお餅につける名前じゃないよね。トリノでパティシエが白ワインとよもぎから作りだしたのがベルモット。

今日のお題は、メイド・イン・イタリーの食材です。(CIR2022年1月号P.37の記事) その食材は、ベルモット。ピエモンテ州トリノで誕生したフレーバード・ワインです。 白ワインにスパイスとハーブを加えて香りをつけたもの。 ところで、ベルモットはドイツ語の“ヨモギWermut”が...