2021年8月25日水曜日

パルミジャーノの主役はなすとトマト。この料理を冬に作るには・・・。

シチリア人が愛するシチリア料理、カポナータとパルミジャーナ。
最後はパルミジャーナです。
これもカルロ・クラッコシェフの本、『クールにしたいならエシャロットを使う

からリチェッタを訳してみます。なすのパルミジャーナはレベル1の料理です。
■なすのパルミジャーナparmigiana di melanzane

なすのパルミジャーナはとてもシンプルで美味しい料理で、これといって難しいものではないが、油が多すぎて重くなりがちな料理だ。さらに、なすの旬だけでなくトマトの旬の季節に作る。
どちらも夏の食材だが、冬のパルミジャーナは、じゃがいもとサボイキャベツなどで代用する。じゃがいもはピューレにしてトマトペーストの代わりにし、サボイキャベツはブラザーレしてなすの代わりにする。
この料理のポイントは、2つの食材の間にチーズと白肉のラグーをはさんでオーブン皿に重ねてグラティナーレし、スプーンを添えてサーブする。

材料/4人分
なす(私は皮をむいて使うのが好きだ)・・約400g
トマトのパッサータ・・350g
モッツァレラ・・200g
グラナ・・60g
バジリコ・・1束
EVオリーブオイル、揚げ油
塩、こしょう

・鍋に油少々とにんにくを熱し、バジリコの切り落としとパッサータを加える。15分煮て水気を飛ばし、塩。こしょうする。
・なすを厚さ0.5cmにスライスし(スライサーで均等の厚さに切る)、たっぷりの油できつね色に揚げる。シートに取って油を切る。
・モッツァレラを小角切りにし、グラナを粗めにおろす。この先は2つの方法がある。1つは伝統的なスタイル。トマトの軽いベースをオーブン皿に敷き、ナスとトマト、グラナ、モッッァレラを交互に重ねて焼き、切り分けてサーブする。
・2つめは、直径6〜8cmのケーキ型を更に置き、1人前ずつトマトのパッサータ、なす、チーズ、バジリコを直接詰める。トマトとチーズの間は離し、なす2枚(皮だけでもよい)の間に入れる。180℃のオーブンで25〜30分焼き、皿にあけてサーブする。この方法だと、リストランテ向きの1品になる。
※トマトのパッサータはサーブする2時間前に作る。バジリコの種に水を15〜20分吸わせて膨らませ、油と塩で調味する。これをパルミジャーナの周囲に散らしてもよい。
なすのパルミジャーナ↓

《スクオラ・ディ・クチーナ》レッスン5
トマトのパッサータla passata di pomodoro
作り方はただた1つ。一日の終りに屋台が店を閉めるころ市場に行き、最後に残ったトマト1箱の値段を交渉する。熟しやすい野菜なので、客は少し早めのものを欲しがるが、最後のトマトは完熟している。トマトのパッサータには完熟した、限界まで熟したトマトを使う。
最適のトマトが手に入ったら洗って4つに切り、好みで皮を取る。皮つきでも裏漉しする時皮がとれる。油少々を引いた鍋に入れ、水分を出すために粗塩少々を加えて水気を拭き取る。火にかけてゆっくり煮る。裏濾しして保存瓶に入れ、煮沸殺菌する。


レッスン5はトマトの値引き交渉のタイミングでした。
前回はなすを切るときの注意事項だったし・・・。
ほんとにクラッコ師匠は、若手に教えたいことをあけすけに率直に本にすべて書いている人です。
トマトのパッサータ↓

(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)2019年11・12月号発売しました。

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