2020年1月20日月曜日

クルマエビのスパゲッティのピッツァイオーラ

今月の「総合解説」から、最後のパスタは、“クルマエビのピッツァイオーラ”。
ピッツァィオーラは肉用のソースだと思っていたのですが、クルマエビのパスタのソースでもバッチリのようですね。
料理の写真はこちらのページの中ほど。
ピッツァィオーラは、ピザ職人風、という名前だから、もちろんナポリのピザ職人が考えた料理だと想像できます。
深読みするなら、ナポリの“貧しい”ピザ職人、と、ナポリ料理の起源にはつきものの形容詞も欠かせません。
貧しかったので、残り物のピッツァ用ソースを肉料理につかったところ、美味しくて簡単な料理ができちゃった、というのが正当派ナポリ料理誕生の物語。
ただし、残念ながら誰も本当のところは知りません。
簡単な料理なのでバリエーションは無数にあります。
使ったピッツァ用ソースは一番ベーシックでシンプルなマリナーラ用。

ピッツァ・マリナーラ


マリナーラは香りを楽しむ料理だとこのピッツァィオーロは語ってますね。
ソースのベースの材料は、トマト、オレガノ、にんにくの3品。
ピッツァ・マリナーラは海のピッツァという意味の名前ですが、海の食材は何も入っていません。その由来にはいつくつも説があります。
例えば、力作のピッツァの本、『ピッツァ・アルバ・ペゾーネ
には、豊漁の時は、漁師はピッツァに小魚をのせて作ったのですが、不漁の時はトマトとオレガノだけ。そこでたまたまにんにくを入れてみたところ、これが海の男たちに大ヒットで、港のピッツァと言えば、この味になったとか。
魚のないマリナーラはこうして生まれたと言い伝えられています。
もちろん諸説の1つで、確証は何もありません。
ほんとにナポリ料理は、あくまでも庶民派ですね。
話が横道にそれましたが、このマリナーラと同じ材料で作るのが、ピッツァィオーラです。
子牛肉のピッツァィオーラ


豚肉のピッツァイオーラに関しては、ちょっと変な思い出があります。
ニューヨークのリトルイタリーで適当に目についた店に入ったところ、もうランチタイムが終わっていたようで、食材が殆ど残っていないようでした。
何でもいいから1品、と頼んだら、豚肉のピッツァイオーラが出てきたのです。
今思えば、無理な注文をする客にはピッタリの、残ったソースですぐにできる料理だったのでした。
「総合解説」では、肉を縦半分に切った大型のクルマエビに変えて、トマトソースにはアサリを加えていますが、それだけでロブスター・テルミドール張りにすごくゴージャスになるのでびっくりです。
甲殻類の料理の最後は、“シャンパンザバイオーネをかけた牡蠣のグラタンです。”
名前だけで十分オオボス感があります

バレンタインデーのいちごのシャンパンザバイオーネ。


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総合解説
ピッツァ・アルバ・ペゾーネ
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