2020年1月12日日曜日

パスタ・エ・ファジョーリにはナポリ人気質が詰まっていた

パスタ・エ・ファジョーリは何地方の料理なんだろうと探していたら、トスカーナやヴェネトという情報に混ざって、やたら、ナポリ風、という情報が見つかりました。
ナポリ人、どんだけパスタ・エ・ファジョーリが好きなんだと思ってさらに調べてみたら、どうやら、好きすぎて、ニックネームまでつけていて、これが有名になって広まって、ネット上に情報が普通のパスタ・エ・ファジョーリの2倍あふれる、ということになっているらしい、ということがわかりました。
そのニックネームは、pasta e fagioli azzeccosaといいます。
azzeccosaは、どろどろという意味です。つまり直訳するとどろどろパスタ・エ・ファジョーリ。こんな状態
ナポリ料理の大家、ルチアーノ・ピニャターロさんの本、“リチェッテ・ディ
ナポリ”にはばっちり詳細に載っています。


それによると、昔はもっとサラサラなスープだったのが、次第にフォークを刺しても倒れないくらいどろどろになっていき、都会ではあまり作られない田舎料理になったのだそうです。
田舎の庶民の味をよく知っているナポリで生まれた、経済的で栄養価の高い、しかも美味しい料理です。
それでは本より、サレルノの、アンティカ・ピッツェリア・ヴィコロ・デッラ・ネーヴェのパスタ・エ・ファジョーリ・アッツェッコーザpasta e fagioli azzeccosaのリチェッタをどうぞ。
ピニャターロ氏のブログのナポリ風パスタ・エ・ファジョーリのページはこちら
材料6人分/
いんげん豆・・500g
ミックスパスタ・・500g
ラルド・・200g
ホールトマト・・250g
トマトペースト・・100g
にんにく・・1かけ
EVオリーブオイル、塩

・にんにく、オリーブオイル、ラルドをソッフリットにし、ラルドが溶けだしたらトマトペーストを加えて10分煮る。
・ホールトマトを加えて30分煮る。
・鍋にたっぷりの水を入れて生の豆を入れ、塩味を整えて1時間煮る。これをスーゴに加えて20分なじませる。
ミックスパスタ(カンデーレ、ツィーティ、ツィトーニ、ブカティーニ)を折って不揃いの形にし、豆に加えて必要な時間煮る。



初めて食べたときから、すごくおいしいけど、とても田舎っぽい洗練された美しさはない料理だなあとは感じていました。
でも、それこそナポリの人が大好きなスタイル。
この気取りのなさはナポリ料理の証。



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リチェッテ・ディ・ナポリ
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