2020年1月14日火曜日

モンフェッラート風パスタ・エ・ファジョーリ

きのうのブログの「総合解説」の記事で、編集長が話題にしていた子供の頃に食べたランゲ地方の幻のドルチェは、マットーネMattone。
編集長の記憶には、ランゲで一番美味しくて一番キレイなドルチェとして残されていました。
写真を見る限り、ピエモンテのドルチェにしては、ちょっと素朴で、手作り感満載、なんて思っていたのですが、一流店のシェフが作るとこんなに変わるのか、というお手本みたいな料理がありました。
オステリエ・ディ・イタリア』に載っていました。

アスティのデル・ベルボ・ダ・バルドンDel Belbo da Bardonという店のリチェッタです。
リチェッタを訳してみます。
マットーネMattone
材料/6~8人分
卵黄・・4、5個
四角いガッレッタタイプのもろいビスコッティ・・500g
砂糖・・1kg
ビターチョコレート・・300g
トーストした殻むきヘーゼルナッツ・・150g
コーヒー
ドルチェ用リキュール
バター・・1kg

・砂糖、バター、卵を混ぜてハンディホイッパーで撹拌する。
・クリームを2つに分け、一方に粉にしたビターチョコレートを加えて黒くする。
・コーヒーとリキュールを混ぜてビスコッティを浸し、やや柔らかくする。
・サーブ用皿にビスコッティの1/6を敷き、白いクリームで覆う。
・その上にビスコッティを重ねて黒いクリームで覆い、さらに材料がなくなるまで白いクリームと黒いクリームを交互に重ねる。
最後は黒いクリームで覆い、表面に刻んだヘーゼルナッツを散らす。
最低5~6段重ねる。
・冷蔵庫で2時間休ませ、サーブする5分前に室温に出す。

ほぼ同じように作っていても、出来上がりはプロと素人ほど違って見えます。
側面や角がまっすぐでぴしっとしているところはさすがです。

とにかく編集長の長年の謎だった、イタリア中で作られているので、このドルチェが本当にランゲ地方のものかどうか分からない、という謎はひとまず解決しました。しかも今どきは、ネットでちょっと探せば、すぐに分かります。
マントヴァのマットーネ

同じ本に、パスタ・エ・ファジョーリのリチェッタもありました。
モンフェッラート風パスタ・エ・ファジョーリPasta e fagioli alla monferrina
材料5~6人分
ミネストラ;
生のいんげん豆(ボルロッティ)・・500gまたは乾燥豆200g
じゃがいも・・3個
にんじん・・1本
玉ねぎ・・1個
ポロネギ・・小1本
セロリ・・1本
にんにく・・1かけ
厚く切ったラルド・・1枚
脂の少ないブロード・ディ・カルネ・・1.5L
EVオリーブオイル、塩
パスタ;
小麦粉・・200g
卵・・3個、塩

・豆が生ならさやから出し、乾燥豆なら一晩戻す。
・全部の野菜をみじん切りにして油大さじ2でしんなり炒め、レードル1/2杯のブロードで10分煮て冷ます。
・鍋に野菜のソッフリット、豆、丸ごとのじゃがいも、ラルド(最後に取り除く)、塩一つまみを入れ、ブロードで覆って沸騰させて約3時間煮る。
・小麦粉、卵、塩をこねてパスタを作る。薄く伸ばして幅広のひし形に切り、2~3cmのマルタリアーティに切る。バットに広げて乾かす。
・ミネストラを3時間煮たらじゃがいもとレードル1杯の豆を裏漉しし、ブロードに戻して沸騰させる。パスタを入れて数分煮る。
・スープチューリンに入れてサーブする。

そうか、煮崩れないアメリカ産豆しかないときは、じゃがいもを加えるんですね。しかもモンフェッラート風ってかっこいいし・・・。




-------------------------------------------------------
オステリエ・ディ・イタリア
 [creapasso.comへ戻る] 
=====================================

0 件のコメント:

よもぎはドイツ語ではベアムート。かっこよくてお餅につける名前じゃないよね。トリノでパティシエが白ワインとよもぎから作りだしたのがベルモット。

今日のお題は、メイド・イン・イタリーの食材です。(CIR2022年1月号P.37の記事) その食材は、ベルモット。ピエモンテ州トリノで誕生したフレーバード・ワインです。 白ワインにスパイスとハーブを加えて香りをつけたもの。 ところで、ベルモットはドイツ語の“ヨモギWermut”が...