2008年7月7日月曜日

スカロッピーネ

今日はスカロッピーネの話。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』6月号の解説です。

スカロッピーネ scaloppine とは、厚さ5mm程度の薄切り肉のこと。
有名なのは、スカロッピーネのマルサラ風味 Scaloppine al Marsalaや、サルティンボッカ・アッラ・ロマーナ Saltimbocca alla romana 。


saltimbocca della nonna
サルティンボッカ, photo by Stefania


『ラ・クチーナ・イタリアーナ』にもある通り、スカロッピーネの語源は、フランス語のエスカロープ escalope 。
これがイタリア語でスカロッパ scaloppa となったのですが、小さなスカロッパという意味のスカロッピーネの方が言いやすかったのか、こちらが一般的になりました。


子牛、豚ヒレ、鶏胸肉などの白くて薄い肉が、軽いとろみのついた焼き汁でとろ~んと覆われた姿は、見るからに胃袋に優しそう。
肉は、もともと柔らかい部位の肉を叩いて繊維を切り、さらにさっと火を通すので、とても柔らかくて上品。
でも、スカロッピーネを始めて食べる人は、柔らか~く作ってある、ということをまったく知らないで口に入れるので、一口噛むと、見た目からは想像もつかなかった歯ごたえにビックリ。
そして思わず、「柔らかい!」と言ってしまうわけですねー。
そして料理人の手腕に感心する、という次第。

スカロッピーネのレモン風味

白ワインのサルサのスカロッピーネ

きのこのサルサのスカロッピーネ

トマトとパルミジャーノ風味のスカロッピーネ

鶏肉のスカロッピーネ、ピノ・グリージョとケッパーのサルサ

スカロッピーネのサフラン風味(調理過程の写真)


MenuTwoDayOnePresPlate.JPG
豚肉のスカロッピーネ、香草ソース, photo by Michelle Yaiser


肉の切り身は、大きさによって名前が色々。
スカロッピーネより薄いカルパッチョ、もっとぶ厚いメダリオーネ、煮込みはスペッツァティーノ、etc.。
明日はそのあたりの話でも。


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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年6月号(クレアパッソで販売中)
“基本のリチェッタ~スカロッピーネ”のリチェッタは、「総合解説」'06&'07年6月号、P.13に載っています。


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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

スカロッピーネ、大好き!
白肉の薄切りであればなんでもこう呼ぶんですね。羊でもこう呼んでいましたが、子羊だったのかなぁ。

prezzemolo さんのコメント...

くるりさん
羊で気がついたけど、ジンギスカンもスカロッピーネですね。

ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。

今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...