2025年12月4日木曜日

南と北の料理の融合、ポルポ・トンナート。

今日の(CIRの)料理は、“ポルポ・トンナート”です。日本語のリチェッタと写真はP.8。
もちろん、元ネタはヴィテッロ・トンナート。

イタリア料理の有名な1品で、ピエモンテの代表的な料理でもあります。ピエモンテはサヴォイア家の本拠地だけあって、フランス料理の影響を受けている宮廷料理。
ピエモンテと言えば、子牛肉大好き州。だから子牛肉が主役の料理、ヴィテッロ・トンナートはとてもピエモンテらしい料理。ただし、ヴィテッロ・トンナートのトンナートの部分は、ちょっと例外。つまり、子牛肉の薄切りをマヨネーズ、ツナ、ケッパーがベースのソースで覆うのがヴィテッロ・トンナート、またはピエモンテ風に言うなら、ヴィテル・トンネvitel tonné。ちなみにピエモンテは海なし州。ポルポ・トンナートは、ツナのソースをかけたタコの料理。地元で手に入りやすい食材を使うイタリアの地方料理の原則を大きく外れたエキゾチックな1品。
おそらく、この料理の発想は、タコのカルパッチョから生まれたと思われます。

タコのカルパッチョ。初めてこの料理を見たのはシチリアでした。その幾何学模様な美しさは軽くショックで、すっかりお気に入りの1品になりました。見た目の美しさにこだわるイタリアならではの料理。タコを固めてから薄く切るこの料理は、ゆでたタコをプラスチックのボトルに詰める、という独特の方法と共に広まっていきます。タコにかけるソースは、シトロネットが一般的。

タコのゆで方もイタリアは独特。頭を持ってお湯に3回浸して足をカールさせます。昔はコルクを入れるという謎習慣もありましたが、今はあれには意味がないとされています。

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週末はクレアパッソのお薦め本の紹介。
スッド・グランデ・クチーナ(南伊・山・海)』

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』という地方料理の本としては最高の雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。毎月日本語に翻訳している力作です。イタリア発の地方料理の情報は、昔の有名書籍が売り切れて入手困難になっている昨今ではとても貴重です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。

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南と北の料理の融合、ポルポ・トンナート。

今日の(CIRの)料理は、“ポルポ・トンナート”です。日本語のリチェッタと写真はP.8。 もちろん、元ネタはヴィテッロ・トンナート。 イタリア料理の有名な1品で、ピエモンテの代表的な料理でもあります。ピエモンテはサヴォイア家の本拠地だけあって、フランス料理の影響を受けている宮廷料...