プーリアの小麦畑。
小麦はプーリアの宝で地中海料理のベース。
古代小麦。
プーリアの小麦は世界各国に輸出されてパスタなどに加工されている。
イタリアで広く言われているのが、おいしいパスタを作るには、味や栄養が豊富なセナトーレ・カッぺリの硬質小麦が必要、ということ。100年以上前に選別されたイタリア産古代小麦で、生産性が高いことからイタリアで最も多く栽培される小麦になった。好景気の時代は忘れ去られかけたが、その遺伝子は100%受け継がれていることが専門機関によって確認されている。他の品所とは十分離して栽培され、脱穀も別に行われた。畑は人工衛星によって5日ごとにモニターされて、異常があった時はすぐに介入できるようになっているという手厚さ。
古代小麦から農業の未来は生まれると言われるが、1世紀前まで栽培されていた小麦品種は400種類以上あったが、今では知られているのは10種類以下だそうだ。
セナトーレ・カッぺリはその一つで、他にジェンティル・ロッソ、ピッコロ・ファッロ、またはモノコッコことヒトツブコムギ、ファッロ・スベルタなどがある。
収穫量が多くて機械化に適した、たっぷりの肥料や殺虫剤を必要とする品種を造り出そうとした40年代の動きは緑の革命と呼ばれた。
古代小麦は自然を敬い、オリジナルの姿を残し、抗酸化物質、たんぱく質、ミネラルが豊富。グルテンはあまり強くないのでグルテン過敏症が増えた現代には貴重な価値がある。
小麦は地中海の食生活の基本となる食材だ。
硬質小麦と軟質小麦の区別は、1900年代初めに導入された。もっとも一般的なパンに使われる00タイプの小麦粉が軟質小麦粉で、硬質小麦からは、若干大粒のセーモラを作った。セーモラは乾燥パスタの原料になり、南イタリアでは生パスタもセーモラで作った。セーモラのパンは黄色みが強く、味も独特だった。
代表的な古代小麦の硬質小麦はジェンティル・ロッソで、天然酵母のサワードウのパンに適していた。
ジェンティル・ロッソ
代表的な硬質小麦がセナトーレ・カッぺリ。もっとも普及していたのはピッコロ・ファッロ。
詳しくは次回。
今日の話は(CIR2023年7月号)の記事、“プーリアのグルメガイド”のビジュアル解説です。記事の日本語訳と写真はP.16~。
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