2022年6月3日金曜日

お母さんのパスタのゆで方が絶対なイタリアで、パスタのゆで方が変わるかどうかは、ママたちにかかってるかも。

今日のお題は、パスタのゆで方。
どのゆで方を選ぶかによって、出来上がる料理まで違ってきます。
トマトソースのパスタの場合、トマトを小さく切る派とミキサーにかける派で大きく2つに別れます。
ミキサーにかける派は、調理時間を短くしたい人。ちなみに、対極にあるのが肉のソース。リゾッタートはトマトの水分でパスタを煮る方法。
さらにミニトマトはトマトをフライパンで炒めて使う調理時間が短いトマト。
(CIR8月号)のトマトソースのスパゲッティ(P.34)のリチェッタには、ミニトマトをローストして油と一緒にミキサーにかけてクリームにしたパスタ、ミニ黃トマトのマリネと黃トマトのクリームのソースで赤みが一切ない黄色いパスタ、フレッシュトマトとドライトマトのソース、とミニトマトとトマトのクリームというソースにアレンジを加えています。

ドライトマトのリングイーネLinguine ai pomodori secchi 
カラブリア料理です。

材料/
リングイーネ・・400g
オイル漬けドライトマト・・100g
にんにく・・2かけ
赤唐辛子・・1本
イタリアンパセリ・・1束
ドライオレガノ
バジリコ
ドライトマトの漬け油・・大さじ4、塩

・フライパンにドライトマトを漬けた油大さじ数杯、にんにくの薄切り、粗く刻んだドライトマトを入れて塩味を見る。
・パスタをゆでる。
・ドライトマトのフライパンを火にかけ、ちぎったバジリコ、オレガノ少々、唐辛子1/2本の小口切りを加えて弱火で熱する。
・パスタとゆで汁少々を加えてよく混ぜ、イタリアンパセリのみじん切りを散らす。

トマトのパッサータ(ピッチェリッロPiccerillo) のグラニャーノのスパゲッティ。

・にんにく1かけと生赤唐辛子少々をみじん切りにする。
・スパゲッティをゆでる。
・フライパンに油、にんにく、唐辛子をさっと熱し、パッサータを加えて長くて5、6分熱し、塩を加える。
・5分ゆでたパスタを加え、混ぜてデンプンを溶かしながら煮て最後まで火を通す。パスタのゆで汁少々とバジリコを加える。

これはグラニャーノのパスタとナポリのトマトのパッサータで、鍋ではなくフライパンで仕上げるゆで方の、ナポリ人自慢のトマトソースのパスタです。

フライパンで仕上げる方法は、リゾッタータrisottataと言います。
さらに、コットゥーラ・パッシバcottura passivaと、コットゥーラ・ア・フレッドcottura a freddoというゆで方もあります。

パッシバは受け身、という意味。どうもこのあたりが曖昧なんです。
一応、一番わかり易い解説は、スローフードのスクオラ・ディ・クチーナシリーズ

『パスタ・エ・スーゴ』

の説明。


下の動画はパスタ・パッシバを説明していますが、デンプンのゲル化の話あたりから、なんのこっちゃ、わからない。

『パスタ・エ・スーゴ』は、パスタをゆでる時に、ゆで汁を常に沸騰させておく必要はない、という説明。これはわかる。

パスタの基本がよく分かるもう1冊の本、『パスタ・レボリューション

によると、パスタのゆで方は、イタリア人は、子供の頃、お母さんがこうやっていた、という方法を、大人になっても頑なに信じているそうです。
理系に弱いお母さんだと、ずっーと鍋にたっぷりの湯を沸騰させ続けなさい、と教えるだろうなあ。
今後、イタリア人がどの方法でパスタをゆでるのかは、イタリアのお母さんたちにかかっているのかも。


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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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