2021年12月14日火曜日

冬の地中海の定番パスタ、ラガネ・エ・チェチ。

調べれば調べるほど。チチェリ・エ・トリアは冬にぴったりのパスタだとわかりました。
しかも、南イタリアのセモリナ粉のパスタとチェーチは相性ぴったり。
今日は、ひよこ豆のパスタのレシピを探してみます。
まずは南イタリア(カンパーニア、バジリカータ、カラブリア)のひよこ豆のパスタの定番、ラガネ・エ・チェチLagane e ceci。

ラガネはカンパーニア、プーリア、カラブリアにも広まっているパスタで、チェーチのラガネは地中海を代表する料理と言えます。

カラブリア風ラガネ・エ・チェチlagane e ceci

材料/4人分
セモリナ粉・・400g
水・・約200ml
ラルド・カラブレーゼ・・1枚
乾燥チェーチ・・400g
ローリエ・・2〜3枚
にんにく・・1かけ
唐辛子・・1本
オリーブオイル、塩

・チェーチを一晩水で戻す。
・水を切って新たな水で覆い、ローリエ2枚と塩(ゆで上がる直前に加える)を加えて2時間ゆでる。
・ラガネを作る。セモリナ粉をフォンタナに盛り、水を少量ずつ加えながらこねてなめらかな生地にし、ラップで覆って1時間休ませる。
・生地を薄すぎない程度に伸ばし、巻いてラガネに切る。完璧に揃えない。打ち粉をした台に広げておく。
・大鍋にたっぷりの油、にんにくの薄切り、種ごとの唐辛子を入れて数分ソッフリットにし、小角切りにしたラルドを加える。水気を切ったチェーチとラガネを加えてマンテカーレする。
※ミニトマトやパッサータを加えたり、豆の一部を潰すリチェッタもあります。

プーリアのムール貝とチェーチのカヴァテッリCavatelli ceci e cozze

材料/
カヴァテッリ・・400g
下ゆでしたひよこ豆・・350g
ムール貝・・800g
トマトのパッサータ・・500g
にんにく・・2かけ
イタリアンパセリ・・1束
バジリコ
EVオリーブオイル
塩、唐辛子

・フライパンに油、イタリアンパセリの茎、にんにくを入れてソッフリットにし、ムール貝を入れて蓋をして熱する。貝が開いたら汁を濾し、殻から出す。
・フライパンに油、唐辛子、にんにくをソッフリットにし、パッサータ、貝の汁、バジリコ、チェーチを加える。仕上げに塩を加える。
・カヴァテッリをゆでてソースに加える。
・ムール貝を加えてなじませ、イタリアンパセリを散らす。
セモリナ粉のパスタとムール貝の組み合わせとくればプーリア料理。プーリアのセモリナ粉のパスタの定番はオレッキエッテだけど、これは短いカヴァテッリとの組み合わせ。
プーリアでは、カヴァテッリとひよこ豆、チチェリとトリア、トロッコリといんげん豆、オレッキエッテとレンズ豆といった具合に伝統的に相性の良い組み合わせがある。

セモリナ粉と水の生地にチェーチの組み合わせのパスタは南イタリアの人気の組み合わせ。

ラガネは小麦粉と水の薄く伸ばした丸い生地を熱した石で焼いて細く切る、という歴史の古いパスタで、豆(特にチェーチ)のズッパに入れるためのパスタ。現在では、パッパルデッレ(幅広のタリアテッレ)で代用される。幅が何cmといった厳密な決まりはなく、むしろ不揃いに切るのがポイント。

ラガネは冬の定番パスタ、ボローニャのラザーニャによく似た名前ですが、カンパーニアやナポリでも広まって、ご当地パスタとして知られています。両者の違いは生地に卵が入っているかどうか。卵は北イタリアのパスタには欠かせないものですが、ナポリのパスタに卵は入っていません。

詳しくは次回に。


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