2021年12月11日土曜日

冬のアクアパッツァのパスタは野菜や魚の旨味でパスタを蒸しゆでにする料理。

パスタのゆでない調理方法その1として、(CIR)2月号で、紹介したのは、リゾットの造り方を応用したリゾッタータrisottata。
酔っ払いのパスタpasta ubriacaもよく似た方法で造りました。

ゆでないパスタとは、わかりやすく言っちゃえば、お湯でゆでない、ということ。
お湯でゆでるのは昔ながらの伝統的な方法で、お湯でゆでないのが今どきのパスタなんだそうです。
その代表が、沸騰した湯の中にパスタを入れて放置するという、cottura freddaという方法。
アメリカの調理科学者が考案しました。
この方法だと、ガスと水は節約できて、Co2削減にも役立ちそうですが、プロが造る料理と言うにはちょっと残念。
で、今回注目するのは、アクアパッツァの作り方をパスタに応用してしたパスタです。リチェッタはP.40。
アクアパッツァはナポリの漁師たちが船の上で塩の代わりに海水を使って造っていた料理がルーツ。
アクアパッツァの造り方をパスタで応用するとは、どういうことなのでしょうか。

マダイの切り身のアクアパッツァ。下の動画ではペッツォーニャpezzognaというアクアパッツァに最適でマダイの一種のナポリ近海でよく穫れる魚を使っています。

FILETTI DI PEZZOGNA ALL'ACQUA PAZZA/マダイの切り身のアクアパッツァ 

材料/4人分
内蔵を取って4枚の切り身にしたペッツォーニャ・・500g
ミニトマト(ダッテリーニ)・・250g
イタリアンパセリ
にんにく・・1かけ
白ワイン・・40g
EVオリーブオイル、塩
イタリアンパセリ、白こしょう
水・・60ml
《じゃがいものピューレ》
じゃがいも・・350g
ソレントレモンの皮・・1個分
EVオリーブオイル、イタリアンパセリ

・ミニトマトは4つに切る。イタリアンパセリは茎と葉に分ける。
・フライパンで潰した皮つきにんにくとイタリアンパセリの茎を油でソッフリットにし、にんにくの香りが立ったらにんにくと茎を取り除く。ミニトマトと水分を出すために塩を加え、ワインをかけてアルコール分を飛ばす。
・魚の切り身と水少々を加え、塩、白こしょうで調味する。蓋をして数分煮る。
・ソレントレモンの皮のすりおろしを加えてマッシュポテトを作り、アクアパッツァに添える。

(CIR)では料理名が冬のアクアパッツァとなっているように、リチェッタでは、カリフラワー、ロマネスコ、サボイキャベツ、カーボロ・ネロといった冬野菜と、イカ、パスタ(メッゼ・マニケ)をブロード・ディ・ペッシェと魚と野菜の出汁で煮ます。
ポイントはパスタを湯ではなく野菜の水分とブロードでゆでるということ。味が濃い1品になるそうです。

さらに、『ニュートン・クチーナ・レジョナーレ・ディ・マーレ

シリーズのナポリの魚料理の本では、
こんなシンプルなリチェッタが載っていました。ちなみにこのシリーズのナポリ料理は、ナポリ料理の第一人者、ルチアーノ・ピニャタロ氏の監修です。
Acqua pazza : Ristorante I Due Fratelli, Santa Maria di Castellabateのリチェッタ
材料/4人分
ズッパ用魚・・1kg
ミニトマト・・100g
EVオリーブオイル、塩

・鍋に魚、トマト、油、塩、水適量を入れて蓋をし、15分煮る。
店があるカステッラバーテはこんなとこ。

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ナスのパルミジャーナはその形状が語源。パルマじゃなくてナポリ生まれ。

今月の(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)の地方料理は、パルミジャーナです。 人気のイタリアの地方料理の1品ですが、パルミジャーナと言う名前でも、パルマとは何の関係もない、というのはよく知られています。 というか、下の動画ではナポリ料理と言ってます。 パルミジャーナ。...