2021年11月8日月曜日

アマレットのビスコッティもリキュールも、よく考えればアーモンドが育たない北イタリアのアーモンド風味の名物でした。

ボネの続きです。実はボネのことをチョコレート・プディングと思い込んでいたのは、主にこの見た目のせい。

ところが、リチェッタを見れば分かる通り、チョコレートなんて入っていないのです。
確かにココアは入っていますが、上の動画でも、今月の(CIR)のリチェッタでも、ココアよりたくさん入っているのがアマレッティです。つまりボネはアマレットのプディングだったのです。
そこで早速、今日のお題はアマレットamarettoです。

そもそもアマレットは18世紀に誕生したビスコッティ。
または、サロンノのアーモンド・リキュールのことでもあります。
サロンノのビスコッティのことはアマレッティ・ディ・サロンノAmarettti di Saronnoと呼び、リキュールはアマレット・ディ・サロンノと呼びますAmaretto di Saronno。あれ、どこか違いましたっけ?
アマレットのリチェッタは、ラッザローニというサロンノのお菓子メーカーが1718年以来門守っているそうです。
ラッザローニのpv↓

アマレットの特徴は杏の種の杏仁入りということ。現代になって生まれたソフトバージョンもありますが、堅いアマレッティの伝統的な食べ方は、オルトレポー・パベーゼ・マルバジアなどのスプマンテに浸して食べること。この食べ方、最高ですよね〜。
そういえば、ビンサントに浸して食べるカントゥッチーニもアーモンドのビスコッティでした。
マントヴァのかぼちゃのトルテッリのような甘くてしょっぱい料理にも入っています。


Amaretti Di Saronno アマレッティ・ディ・サロンノ

材料/40個分
アーモンドパウダー・・160g
粉糖・・240g
グラニュー糖・・100g
卵白・・4個
バニラエッセンス・・小さじ1

・振るったアーモンドパウダーと粉糖を混ぜる。
・卵白とビネガー少々を堅く泡立てる。
・さらにホイップしながらグラニュー糖を加えてなめらかな艶のある生地にする。
・アーモンドパウダーとバニラエッセンスを加えてさっくり混ぜる。
・天板をオーブンシートで覆い、直径2cmの円をたくさん描く。
・円の内側に生地を置き、粉糖を振りかける。15分休ませて表面を乾かす。
・180℃のオーブンで10分焼く。膨らんで表面が乾いたら焼き上がり。
・シートから剥がして冷ます。

自家製アマレット

ボネの話題に戻ると、ボネはアマレットのプディングで、またはアーモンドのプディングとも言えるのでした。アーモンドが育つはずもない北イタリアのアーモンドのクッキーにアーモンドのリキュールって、ある意味北の人の執念を感じます。

今月のリチェッタのボネは、大きな型で作るジャンボサイズのババレーゼに、ラム酒入りのマロンソースをかけたものでした。アーモンドは育たない北イタリアで、たっぷりあるのが栗です。そして北イタリアの栗の名物ドルチェが、モンテ・ビアンコことモンブラン。
次回のお題はモンブランです。

0 件のコメント:

ナスのパルミジャーナはその形状が語源。パルマじゃなくてナポリ生まれ。

今月の(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)の地方料理は、パルミジャーナです。 人気のイタリアの地方料理の1品ですが、パルミジャーナと言う名前でも、パルマとは何の関係もない、というのはよく知られています。 というか、下の動画ではナポリ料理と言ってます。 パルミジャーナ。...