2021年11月15日月曜日

収穫が終わっても枝に残されたぶどうからは冬に甘いパッシートが造られる。

今日のお題はサグランティーノsagrantino
ウンブリアの人が愛してやまないワインになる黒ぶどうです。
栽培の中心地はモンテファルコ。
このぶどうの特徴はポリフェノールの含有量が多いこと。つまりタンニンが多くてアロマが強く、長期熟成が可能です。
セッコの他に、ぶどうを収穫後干して造るパッシートもあります。
パッシートはぶどうの収穫が終わっても冬の間樹に残して干したぶどうから造ります。
上質ぶどうの産地では、収穫の後にパッシート造りの作業があるんですね。
風味が濃縮された甘いぶどうは様々な料理に使うことができます。
モンテファルコ・パッシート

モンテファルコ
動画にトレードマークのオーバーオール姿で登場しているのはウンブリアの人気シェフ、ジョルジョーネ。



今日は彼の本、『ジョルジョーネ・オルト・エ・クチーナ

から、
鴨のサグランティーノソースAnatra al sagrantinoを訳します。

材料/
鴨の胸肉・・2枚
小麦粉・・一握り
サグランティーノ・パッシート・・2房
カンナーラの赤玉ねぎ・・1個
ハーブ風味のラルド・・2枚
白ワイン・・1/2カップ
EVオリーブオイル、塩、こしょう
ブランデー

・皮を取った胸肉の肉の面に小麦粉をまぶしてその面を油で焼く。
・サグランティーノの粒を外して皿に広げる。
・胸肉1枚を皮の面から入れて裏表に汁をまぶす。
・玉ねぎのみじん切り少々と叩いて刻んだラルドを胸肉に加えて香りを立てる。胸肉を取り出し、フライパンに油少々を足して残りの胸肉も同様にする。
・白ワインをかけてアルコール分を飛ばし、塩、こしょうする。胸肉を肉の面を下にして入れて3分熱し、裏返してブランデーをかける。
・オーブン皿に胸肉を入れてサグランティーノで覆い、塩と焼き汁をかける。200℃のオーブンで10分焼き、150℃に下げて1時間焼く。胸肉は焼きすぎないようにする。
・胸肉を取り出してスライスし、サグランティーノの焼き汁の上に盛り付ける。

収穫の女王、ぶどうの収穫が終わり、パッシート造りが始まったら、次は森の下生えの季節。トリュフとポルチーニのシーズンがやってきます。
ウンブリアにはサグランティーノのほかにも、自慢の特産物がたくさんあります。その1つがトリュフです。

トリュフの話は次回に。

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