2024年11月1日金曜日

フレッシュさと軽さが求められる現代イタリア料理。そのあおりで排除されたのはバターと生クリーム。主役は肉から魚になりつつあります。

サーモンとウオッカのペンネッテ(CIR6月号の日本語のリチェタはP.5)は、80年代にイタリアで一世を風靡した人気料理でした。

サーモンとウオッカのペンネッテ。

この料理が90年代以降消えていった理由が、バターと生クリーム。
スモークサーモンにウオッカとバターと生クリームを組み合わせるという発想は、和食にはないなあ。このあたりに寿司や刺身の人気の秘密があるのかも。
この料理に限らず、バターと生クリームは、現代イタリア料理からは、徹底的に排除されています。フレッシュで軽い、この2つがキーワード。
シタビラメのムニエルも、バターを大幅に減らすようになりました。

シタビラメのムニエル

帆立貝のグラタンもかつてのクラシック。


面白いのがスカンピのカレー風味、ピラフ添え

リゾットじゃない米料理は、ピラフで、カレー風味。具は鶏肉や甲殻類が主流。甲殻類のビスクにカレー粉を加えるのが流行したようです。


ピラフ

米料理といえば、かつて流行したのがいちごのリゾット。

かつてのイタリアンのクラシック。次回に続きます。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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90年代以降は“新しいクラシック”の時代。食文化が地球的規模の現象や流行になる。

(CIR6月号)のリチェッタは、簡単な現代イタリア料理史で、とても勉強になりました。 80年代までは、庶民の家庭料理と地方料理主義の時代。安くて手軽な料理や、トラットリアの時代でした。それが次第にトラットリアが上質の料理を味わう場所になり、ヌーヴェルキュイジーヌやフードデザインの...