イタリア料理が新しい時代になって、地方料理主義の時代は終わった、なんて言ってましたが、私は相変わらず、地方色と歴史が豊かで人情味に溢れるあったか~いトラットリアの料理が大好きです。
今日の料理は、新しいクラシックと呼ばれる時代になっても、イタリア料理の美点は、まだしっかり残っていることを、むしろこれこそがイタリア料理のアイデンティティーと言える特徴が満載の料理です。
それは(CIR6月号P.6)の“アスパラガスのセモリーノのニョッキ”
別名ニョッキ・アッラ・ロマーナがベースの料理です。
下の動画のニョッキ・アッラ・ロマーナは、昔ながらの定番イタリアン。
セモリーノ(セモリナ粉じゃないです)をミルクで煮て卵やパルミジャーノを加えた生地を筒形にし、冷まし固め、輪切りにしてバターをかけてオーブンで焼いたもの。
生地を厚く平らに伸ばして型で抜くリチェッタもあります。
丸い型で抜くリチェッタはたくさん動画があるのですが、昔は菊形で抜いていたものが多かったような気が・・・。
この料理の写真(クチーナ・イタリアーナ誌)を見るとすぐに気がきますが、ニョッキを花の形にすると、すごく楽しく、陽気になります。これです。これが、イタリア人得意の遊び心、特に形と色を遊ばせるとなると、独特の感性が爆発します。料理は自由で遊び心が溢れるもの、ということを大小の花の形に抜いたニョッキを重ねて、緑のアスパラガスのクリームの上に盛り付け、アスパラガスの穂先で飾ると、バターの量を減らしていることも気にならない華やかさ。
(CIR)ではリチェッタを日本語に訳し、さらに料理の写真も載せています。雑誌の写真はもっときれいなので、ぜひ、雑誌と併せてご利用ください。
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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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