2022年4月22日金曜日

アルティジャナーレなパスタ、キタッラはシェフの想像力が生きるロングパスタ。

昨日のメカジキのパスタに続き、今日は、メカジキのブリーモ。(CIR/7月号から)プリーモ4品め、“キタッラとメカジキ”です(リチェッタはp.5)。
この料理はなんといっても見た目が美しい魚料理とプリーモ・ピアットの盛り合わせです。
魚はメカジキの切り身。
フェンネルシード、ミント、といったシチリアのスパイスやハーブ、ライムの果汁でマリネして鉄板で焼きます。
パスタはアブルッツォ生まれで硬質小麦粉と卵の、断面が四角いパスタ、キタッラ。
キタッラは低温長時間乾燥の影響がでやすい太い麺で、スパゲットーニなどの量産型パスタとは違うアルティジャナーレのパスタ。
リチェッタを提供したシェフは、パスタは国産小麦を使ったパスタで、小麦の産地から近い所で加工した麺が良い、と語っています。

でも、プレーンのパスタとメカジキでは、どちらも白くて料理の印象がかなり薄め。
プレーンなパスタを華やかにするための工夫は、ズッキーニ、にんじん、パプリカ、葉玉ねぎのカラフルなジュリエンヌを炒めてゆでたパスタと混ぜる、というもの。そしてトングとレードルを使って巻いて横長に、メカジキの切り身と同じ長さに盛り付ける。
キタッラがカラフルになり、インパクトが一気に強くなります。
昨日のシチリア料理のメカジキのパスタのように、魚を小角切りにしてソースに入れるのは、よくあるリチェッタですが、鉄板焼きにしてパスタの横に添えるというのに欠かせないのは巻いたパスタを横向きに盛り付けるという技。

レードル、トング、セルクルを使ってスパゲッティを盛り付ける。
盛り付けにはセンスが出ますねえ。かなり楽しんでます。


革新的なシェフのパスタを集めた本、パスタ・レボリューション
には、オリジナルな盛り付けのパスタがたくさん載っています。
中でも巻くパスタが圧巻なのは、先日取り上げた、シチリアのピーノ・クッタイアシェフ。

クッタイアシェフのイワシのパスタ。



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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