2022年1月10日月曜日

マルケの大スターはやっぱりロッシーニ。トゥルヌド・ロッシーニはセビリアの理髪師より有名かも。

マルケ料理には、オリーベ・アスコラーネやブロデットといったスターがいますが、世界中の人が知っているマルケ出身の大スターといえば、作曲家のロッシーニ。
マルケの誇り、ロッシーニは、偉大な作曲家であると同時に、美食家としても広く知られています。
グルメな彼を作り上げたのは、生まれ故郷、ペーザロの食文化だったに違いありません。

ペーザロのロッシーニの生家

彼が考案した料理の中でも有名なのがトゥルヌド・ロッシーニ。
ペーザロでは街中のレストランがこの料理を出している。

フォアグラとトリュフをのせたこのステーキは、ロッシーニがペーザロで生まれ育ったからこそ生まれた1品。
ペーザロ・ウルビーノ県のアックラーニャはトリュフの王国と呼ばれる街。キャッチフレーズは“一年中トリュフが採れる街”。
こんな地方で育ったロッシーニにとって、料理にトリュフを加えるのはむしろ自然なこと。
というか、いまや、アックアラーニャのトリュフ風味の料理はみんなアッラ・ロッシーニ(ロッシーニ風)と呼ばれているのかも。
その名もタルトゥーフォというアックアラーニャのレストラン。
こんな町で生まれ育つとトリュフが常に身近だったのでしょう。

アックアラーニャ。

“グリバウド”の地方料理シリーズの『マルケ』

に、
Maccheroni all Rossiniロッシーニ風マッケローニというリチェッタがあったので訳してみます。
材料/
マッケローニ・ルンギ・ナポレターニかジーテ・・250g
玉ねぎ・・小1個
トマトのパッサータ・・300g
バジリコ・・4枚
フォアグラ・・150g
ハム・・150g
ベシャメル・・150g
黒トリュフ・・小1個
おろしたグラナ、バター、塩

・玉ねぎを薄切りにしてバターでソッフリットにし、パッサータ、塩、バジリコを加えて30分煮る。
・その間にフォアグラをバター少々で3分焼く。
・フォアグラとハムをミキサーにかける。
・さらにベシャメル、刻んだトリュフと混ぜて塩味を整える。
・マッケローニを固めのアルデンテにゆで、布巾に広げて冷ます。
・詰め物をシリンジに入れてパスタの中に詰める。バターを塗ったオーブン皿にスーゴ、グラナ、バターの小片と交互に並べ、180℃のオーブンで10分グラティナーレしてすぐにサーブする。

※フォアグラとトリュフのパスタは、ロッシーニもお気に入りだったに違いないですが、パスタに詰め物を詰めるためのシリンジは、銀と象牙の特注のものを使っていたそうです。


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質問、去勢鶏のチョウザメ風て、どんな料理でしょう。想像するとちょっと面白いけど、チョウザメもキャビアも一切入りません。

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