2022年1月27日木曜日

ローマの春の名物料理なのにローマ以外では全然知られていない、ラ・ビニャローラ

(CIR)の料理、次はリングイーネのカルボナーラ・ビニャローラです。
グリーンピースとソラマメの話題の次に紹介するのにはぴったりな料理です。

グイド・トンマージの地方料理シリーズの『ローマ・エ・ラツィオ』では、表紙を飾っている料理です。

ビニャローラとは、ぶどう農家、またはワイナリー、といった意味。
トスカーナの大手ワイナリー、ルフィーノの本、『ルフィーノのトスカーナ

にも大きな料理の写真がドーンと載っています。
本の解説によると、ビニャローラは農民の歴史の古い春の料理で、ブドウ畑のぶどうの樹の間に植えた各種の野菜から作る料理だそうです。
畑で一日中作業した後に、食べ頃になってる野菜を集め、家に帰ってそれらの野菜で作った料理だそうで、このことを知ってから、ぶどう畑の間がどうなってるのかとても気になっているのですが、今どきのぶどう畑は、整然としすぎてて、間には何もないですね。


ローマの春の野菜を集めた緑色に輝く料理、ビニャローラ。

Vignarola/ビニャローラ

材料/
くし切りにしたアーティチョーク・ロマネスキ・・3個
葉玉ねぎ・・2本
さやつきソラマメ・・1㎏
さやつきグリーンピース(さやから出して砂糖と塩を加えた湯でゆでる)・・1㎏
ロメインレタスの細切り・・1個
アスパラガスの柔らかい穂先・・1束
野菜のブロード・・1/2ℓ
塩、白こしょう

・刻んだ葉玉ねぎと塩をさっとソッフリットにし、野菜のブロード少々をかけて蓋をして5分煮る。
・固いものから加えていく。アスパラガス、アーティチョーク、塩、こしょう、ブロード少々を加えて柔らかくなるまで10~15分蒸し煮にする。
・グリーンピースとソラマメ、最後にロメインレタス、塩、こしょう、野菜のブロードを加えて5~10分煮る。
・油を回しかけて火を止める。パンにのせて油を回しかけてサーブする。

確かに、これだけローマ野菜を集めるのは、都会人には無理かも。イタリアの春の代表的な1品なのに、ローマ以外ではあまり知られていないというのも納得です。シーザースサラダ以外のロメインレタスの料理も珍しいかも。

これはまさに野菜だらけでしたが、チッチョリなどの豚の脂身、ペコリーノの小片、メントゥッチャなどの具材も加えてリッチにしました。

チッチョリは豚の脂身から脂を溶かして集めた後のもの。

4月号のリチェッタはこれをカルボナーラ風アレンジでパスタソースにしたもの。ラツィオつながりで同じくラツィオの名物パスタ、カルボナーラと単純に組み合わせたのかもしれないけど、ローマの春野菜のゴージャスなミックスのほうが完全に勝ってるなあ。


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