2022年1月24日月曜日

1898年にシチリアの土壌と気候に合うように改良されて生み出されたパキーノ・トマト。

イタリアでは、ピエモンテからシチリアまで、様々な品種のトマトが栽培されています。
下の動画のトマトはピエモンテのトマト、“コストルート・ディ・カンビアーノcostoluto di Cambiano”
見るからに生食用の大型の緑のトマトですが、缶詰用としての加工もされていました。

その中でも有名なのは、シチリアのパキーノPachino。
こちらは房付きミニトマトが代表的ですが、大型のコストルートタイプもあります。
ノートやラグーザがある島の南東部で栽培されています。
特徴は味と果肉のコシと艶。ビタミンCや抗酸化物質(リコピン)の含有量が多い。別名“赤い金oro rosso”。
最近大ブームになり、パキーノのソースなど新製品も続々登場。

パキーノがなぜ美味しいかをとてもわかりやすく説明する動画。
豊かな土壌で甘やかされて育ったトマトに対して、シチリアの南の端の海のそばで育ったパキーノは、太陽をたっぷり浴びているが海のそばなので土壌は砂質で、水には塩気が混ざっている。栄養分をたっぷり与えられたトマトと比べて実は小さいが、糖、ミネラル、ビタミンなどトマトの色や味を生む物質は豊富だった。
1989年にイタリアのトマトを改良して生み出されたトマト、パキーノは、パキーノの土壌と環境に合うように作り出されたシチリアのトマト。


新しすぎて、まだ代表的なシチリアのリチェッタはないけれど、トマトの扱いに慣れたナポリでは、どんどん取り入れられている。
『ガンベロ・ロッソ』のトマト特集号のリチェッタで興味を引いたのは、エンツォ・コッチャシェフ・ピッツァイオーロのクアトロ・フォルマッジならぬクアトロ・トマト。
4種のトマトのトッピングは、手で潰したサン・マルツァーノ、コルバイーノのミニトマトの缶詰、ミニトマト、ダッテリー二の缶詰、ミニトマトのコンフィ。トマトとモッツァレッラをピッツァの1/4ずつにのせて焼く、トマトをたっぷり味わえるピッツァです。

ミニトマトのコンフィpomodorini confit。


・ミニトマトを半分に切り、天板に切り口を上にしてのせる。
・塩、ドライオレガノ、タイム、ブラウンシュガー、粗挽きこしょう、パン粉を散らしてEVオリーブオイルを回しかけ、160℃のオーブンで1時間30分焼く。

パキーノのコンフィのリングイーネlinguine con pomodorini confit。
材料/6人分
パキーノトマトかチェリートマト・・500g
リングイーネかスパゲッティ・・500g
EVオリーブオイル、塩、こしょう、砂糖
バジリコ、オレガノ、にんにくのみじん切り
パルミジャーノ

・パキーノを半分に切って切り口を上にしてオーブン皿に並べて均一に塩をし、砂糖を散らすして(トマトをカラメッラーレするため)オイルをたっぷりかける(ソースになる)。コンベクションオーブンを120℃に予熱する。
・バジリコのみじん切り、たっぷりのオレガノ、にんにくのみじん切りを混ぜてトマトに散らす。EVオリーブオイルを回しかける。このあとオーブンで1時間30分焼くので時間を見て作り始める。
・コンフィをフライパンに移す。
・パスタをゆでる。
フライパンを火から下し、パスタを加えて再び火にかける。よく混ぜておろしたパルミジャーノを加える。火を止めてこしょうをかける。


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