2020年2月17日月曜日

ちょっとめんどくさいパレルモルールのカリフラワーのパスタ。

今日は、
“ブランカート・クチーナ・シチリアーナ”シリーズの『シチリア・イン・ターヴォラ



から、シチリアのパスタのリチェッタを訳します。
数ある中から選んだパスタは、
Pasta con i broccoli 'arriminati'。ブロッコリーのパスタ・アッリミナーティ。
ところがいきなり問題が。
タイトルにはブロッコリーのパスタとあるのですが、材料にブロッコリーがないのです。
あるのはカリフラワーでした。
間違えちゃたのかな、とネットを調べたら、パレルモ関連の情報のサイト(こちら)に、こんな記事がありました。

まず最初に、これはパレルモ料理なんですね。
ブロッコリーのパスタ・アッリミナーティは、イワシのパスタ、アネッレッティのオーブン焼きに並ぶ代表的なパレルモのパスタです。
パレルモ料理には、パレルモ人独特のルールがある、ということは先日までのブログで取り上げてきたこと。
これが後々重要だったことがわかってきます。
パレルモ人、ちょっとめんどくさい。

さまざまな他の疑問点の答えもありました。
まず、“アッリミナーティarriminati”。これはパレルモの方言で、よく混ぜる、という意味。
ただのパスタじゃなくて、混ぜパスタなんですね。
混ぜることによってソースをクリーミーにする、というマンテカーレに近い意味合いがあるようです。

野菜はブロッコリーじゃなくてカリフラワーの場合もあります。
ついでみたいに、パレルモではブロッコリーのことをカリフラワーとも呼ぶ、とさらっと書いてありました。
しかも材料の欄にはブロッコリー(シチリア人じゃない人のカリフラワー)なんていう注意書きも。
でた、パレルモ・ルール発動です。

この料理は、パレルモ語だとpasta chi vruocculi arriminatiですが、日本語にするなら、
カリフラワーの混ぜパスタPasta con i broccoli 'arriminati'
材料/6人分
マッケローニ・・600g
カリフラワー・・1個
レーズンと松の実・・50g
塩漬けアンチョビ・・4尾
サフラン・・1袋
玉ねぎ・・1個
EVオリーブオイル
塩、こしょう

・カリフラワーをゆでて、小さく切る。湯で汁はパスタ用に取っておく。
・玉ねぎのみじん切りをたっぷりの油でソッフリットにし、アンチョビ、レーズン、松の実を加えてなじませる。(甘い玉ねぎ、レーズン、松の実と塩気の効いたアンチョビを混ぜる)
・カリフラワーを加えて強火でソッフリットにする。
・ぬるま湯大さじ1で溶いたサフランを加えて塩、こしょうし、レードル1杯のカリフラワーのゆで汁を加えて弱火で5分煮る。
・カリフラワーのゆで汁でパスタをアルデンテにゆでてスーゴであえ、10分休ませる。

ブロッコリー・アッリミナーティのパスタ

上の動画でもブロッコリーやカリフラワーについてまず説明していますね。
さらにレーズンや松の実が他の地方のものといかに違うかも説明。
干しぶどうのことをuvettaと呼んだら、passolinaだと訂正されています。
これこれ、私も昔、体験しましたよー。
どこが違うのか聞いたのですが、動画と同じですっきりした答えは帰ってきませんでした。でも、これがパレルモ人の典型的なこだわりのやりとりだったのですね。パレルモ以外の人には、こう聞かないといられないのですよ、きっと・・・。
しかも、動画ではさらに、パッソリーナと松の実はカップルみたいにいつも一緒だと、新説も加わっています。
ちょっとめんどくさいけど、そのうち慣れるね。


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総合解説
ブランカート・クチーナ・シチリアーナ”シリーズ
シチリア/クチーナ・ディ・カーザ・プラネタ
グイド・トンマージ・クチーナ・レジョナーレ”シリーズの『シチリア
パスタ・ヴィアッジョ・イン・イタリア
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