2020年2月26日水曜日

キタッラとの初めての出会いはまるでネタ

イタリア料理書の傑作
トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ/2巻』アブルッツォのページは、

いきなり、アッロスティチーニが1ページ丸ごとのドアップ。


溶けた脂が滴り落ちてて、煙も上がっていて、写真から音と匂いが漂い出て圧巻です。
写真でワインが飲めます。

ところで、この『トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ』は、英語版とイタリア語版があります。
そして英語版に、英語圏の人たちにとって、キタッラとは、どういうイメージの料理なのかが書いてありました。
考えてもみなかったけど、面白いので訳してみます。

「ラクイラの感じの良いトラットリアのテーブルについて、メニューを眺め始めたところを想像してください。
メニューはイタリア語で読めないけれど、まず、マケロンチーニ・アッラ・キタッラmaccheroncini alla citarraという文字が目に入ります。
この文字をアメリカ人がちらっと見ると、マカロニ・チーズ、と見えるらしいです。
お手軽にできるグラタンで子供に人気の国民的家庭料理です。

「マカロニ・チーズ!?」


「いやいやここはイタリアだよ。自然と芸術と詩と音楽の国だよ。
それがマカロニ・チーズて。いや、ナイナイ。」

もう一度見直すと、chitarraという文字が目に止まります。
これはギターという意味のイタリア語だ。
「ギターとマカロニ?」
「テーブルでセレナーデ歌ってくれるの?」

「イタリア人が3本のスパゲッティを優雅にフォークに巻きつけて、簡単に口に運んでいるのを見ながら、これは人間の口に入るようにできているのか、と考えている君は、いや違う、と気づく。
そうだ、彼らはキッチンでギターを弾いているのだ。
だいぶ近づいてきた・・・」

シェフ/ミュージシャンは、ギターと呼ばれる道具でパスタをカットする。
でもまだ疑問が残った。
なぜここアブルッツォでは、断面が四角いこのスパゲッティのようなパスタをマカロニと呼ぶのか。
この質問に答えを出すには歴史的考察が必要だ。
19世紀まで、アブルッッォではスパゲッティのことをマカロニと呼んでいたのだ。

こんな調子で、まじめとジョークを繰り返しながら、アブルッツォ料理の話は進んでいきます。

話に出てきたラクイラのトラットリアは、おそらく、次のページでキタッラのリチェッタを提供しているパチェントロのタヴェルナ・デ・リ・カルドラ。

パチェントロはイタリアの美しい中世の街の一つに選ばれているところ。

パチェントロ

それではトリュフとサフランのキタッラMaccheroncini alla chitarra con tartufi di Carsoli e zafferano di Navelli
Taverna de Li Caldora のリチェッタをイタリア語版から訳します。

材料/6人分
 キタッラ;
 セモリナ粉・・400g
 卵・・4個
 塩

ソース;
  ナヴェッリのサフラン・・12本
 バター・・30g
 EVオリーブオイル・・40g
 トリュフ(黒・白・スコルゾーネなど、季節によって手に入るもの)、塩

・小麦粉をフォンタナに盛り、卵を割り入れる。塩を加えてフォークで少しずつ混ぜ、手で約15分こねる。
・ラップで包んで冷蔵庫で1時間休ませる。
・約4~5mmと厚めに伸ばし、キタッラにのせて麺棒でカットする。
・キタッラがない時は、生地を巻いてタリオリーニのようにカットする。
・塩を加えたたっぷりの湯でゆでる。
・レードル1杯のゆで汁を別にし、サフランを入れる。
・大きなフライパンにバターと油を熱し、パスタとサフランを溶いたゆで湯を加える。水気がなくなるまでマンテカーレし、皿に盛り付ける。
トリュフをおろしながらたっぷり散らす。
※ナヴェッリのサフランは“ラクイラの金”とも呼ばれる特産品。
カルソリのトリュフは季節によってはアルバのトリュフにも匹敵する。


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総合解説
トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ/2巻
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