2025年8月8日金曜日

人気のストリートフードとワインの新しい組み合わせを提案。

今日の(CIR4月号)のお題は、“ストリートフードとワイン”の新しい組み合わせ。
記事の日本語訳はP.22です。

人気のイタリアのストリートフードとワインというと、地元の手頃なデイリーワインと組み合わせるのが定番でした。それをスパークリングワインと組み合わせて、お勧めワインを紹介する、という記事です。

まず1品目に選ばれたのは、シチリアのアランチー二。

パレルモのアランチーニができるまで。

パレルモで最高のアランチーニ。


シチリアの大人気のストリートフードですが、アランチーノとアランチーナがあり、パレルモとカターニアというライバルの街で、名前も形も違うのは有名な話。どちらの街も真剣に本場を主張していて、ちょっとややこしい。



カターニアの人気惣菜店アランチー二と星付きシェフのリチェッタ。
名前と形がと違うだけじゃなく、地元の産物を地元ならではの方法で活かすのがストリートフード。
アランチーニのそもそものルーツは貴族料理の米のティンバッロ。それをパン粉で包んでラードで揚げる庶民料理。

アランチーニの歴史。


やたら詳しいアランチーニの歴史。
歴史の話をするとアラブ人からスタートしないといけないので、やたら専門的になる。



シチリアでは、そこら中にアランチーニを売る屋台があって、毎日1個食べていました。お米がたっぷり食べれて、貧乏旅行中にはアランチーニで命をつないでました。
当時は、スパークリングワインを組み合わせてみようという発想は1㎜もなかったなあ。

定番の具は肉のラグーとグリーンピース、または生ハムとモッツァレラ。
記事で組み合わせるお勧めワインは、フランチャコルタ・ウベルティ・キンクエ。

フランチャコルタ



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2025年8月7日木曜日

アブルッツォのワイルドライフのベースは移牧。

マイエッラ地方の山の上で自然を感じる料理を作る心優しいシェフ、ダヴィデ・ナンニ。
彼の人格や料理を作り上げたのは、アブルッツォのマイエッラ国立公園。

マイエッラ国立公園。

母なる山と呼ばれるマイエッラは移牧の地。
放牧は環境の保護と強く結びついた文化。


マイエッラのアグリトゥーリズモ、ビエトランティカ。

山に暮らす心優しいシェフは、故郷に戻って森の料理を作るユーチューバーになっていた。


彼のチャンネルではワイルドライフとアブルッツォ料理を紹介している。
マイエッラの山の上にいる彼は、生き生きしてる。
世界に出ることも彼を鍛えたけど、自分を活かす場所を見つけたんだね。


(CIR4月号)の彼のリチェッタの日本語訳はP.19~。
マイエッラの本格的な羊料理の数々です。

羊肉のアッラ・コット―ラ。
訳した時は何も知らなかったけど、これは移牧の料理なんだって。
アブルッツォの羊肉料理はかなりワイルド。




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2025年8月6日水曜日

森の料理を作るマイエッラの若手シェフ。

今日の話題は、(CIR4月号)で紹介した二人のシェフのうちの一人、31歳のダヴィデ・ナンニシェフです。記事の日本語訳はP.19。
彼の故郷はアブルッツォのマイエッラ地方カストロヴァルヴァという村です。

マイエッラはアブルッツォにある中央アペニン山脈の山塊。最高峰のモンテアマロは標高2793m。国立公園になっていて、手つかずの自然の宝庫。


マイエッラ国立公園。


アブルッツォの美しい場所ベスト10。


シェフは、ラクイラ県の中世の魅力的な村、カストロヴァルヴァで生まれ育ちました。

この村は、30年代に、ある有名人が住んだ村です。
彼はマウリッツ・エッシャー。とても独創的な作品を残したオランダ人の画家です。
その名は一度は聞いたことがあるはず。彼はイタリアで暮らした時期を生涯で最高の時期と語っている。

カストロヴァルヴァ


エッシャーが描いたカストロヴァルヴァ。BBCのテレビドラマ、ドクター・フーの舞台にもなった。


この天才はイタリアの大自然の中で非現実的な世界を生み出していたんですね。数学的な発想とイタリアの自然がどう結びつくのか、かなり不思議ですが、あらためて彼の作品を見てみると、見事にあの大自然が描かれていました。
マイエッラ山脈の稜線に一握りの家が建つ村で、ダヴィデ・ナンニは祖父が始めたレストランを引き継いで暮らし、ヤギを飼育して料理を作っています。

ダヴィデは、ロンドンで修業したこともあったそうですが、なんと競争が激しすぎてストレスになり、20㎏も痩せて故郷に戻って家業を継いだそうです。


ロンドンは、イタリアの若者が働きに行く代表的な海外の街。実は私も、卒業旅行のバックパック一人旅のスタートの街として選んだ地です。そこで、初めてヨーロッパの首都の厳しい現実を知って、その物価の高さに驚き、生まれて初めて孤独を感じたり、マックでイギリス人のおばちゃんに話しかけられて、外国で地元の人と話す楽しさに気づいたのでした。
とにかく、タフでないとヨーロッパで一人旅なんてできない、と強く感じた旅でした。(CIR)には小羊を抱きしめるシェフの写真を載せましたが、この優しい彼が20キロもやせて、野生のワイルドなシェフと呼ばれる道を踏み出した第一歩の裏には、強烈なカルチャーショックがあったはずです。

アブルッツォ風カルボナーラを作るダヴィデシェフ。


アブルッツォの伝統料理。



彼の料理、次回に続きます。


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2025年8月5日火曜日

レンズ豆のズッパはすべての州で作られている料理。キリスト教では肉食を断つ断食の日に肉の代わりに食べる食材。レンズ豆のラグーはあらゆるパスタと相性が良い。

栄養価が高く、価格は安く、新年に食べると幸せも富も手に入ると言う、超めでたい食材、レンズ豆。レンズ豆のズッパはイタリアのすべての州にある。

レンズ豆のズッパのリチェッタをどうぞ。


レンズ豆・・300g
完熟トマト・・300g
セロリ、にんじん、玉ねぎ・・計160g
ハーブ(タイム、ローズマリー、ローリエ)・・1束
EVオリーブオイル・・50g
野菜のブロード・・2ℓ
ハムの脂身、ラード、パンチェッタ
パン・・2、3枚

・香味野菜をみじん切りにして鍋に入れる。刻んだラルドと油を加え、トマトの小角切りも加えて2~3分炒める。
・洗ったレンズ豆、ハーブ、沸騰しない程度に熱したブロードと粗塩を加えて中火で約30分煮る。レンズ豆は煮ると2倍に膨らむ。
・パンで小さめのクルトンを作る。
・ハーブを取り除く。
・レンズ豆の一部をミキサーで攪拌してズッパに戻し、とろみをつけて再沸騰させる。塩、こしょうで調味する。
・皿に盛り付けてクルトンを添える。油をまわしかけてローズマリーの小枝を添え、こしょうをかける。

きのうはナポリ風パスタ・エ・レンティッキエのリチェッタを紹介しましたが、今日はシチリア風パスタ・エ・レンティッキエです。


材料/
レンズ豆
皮むきトマト・・たっぷり
にんじん、セロリ、玉ねぎ
じゃがいも
EVオリーブオイル

・レンズ豆を洗う。
・玉ねぎ、にんじん、セロリを下処理する。じゃがいもは皮をむく。
・鍋に油少々、玉ねぎのみじん切り、にんじんの薄切り、セロリ、じゃがいもを入れて軽くソッフリットにする。塩を加える。
・レンズ豆を加えて水気をやや飛ばし、トマト、砂糖を加えて水で覆う。塩、こしょうして蓋をし、約1時間煮る。必要なら水を足す。この時点でズッパとして食べてもよい。
・パスタと塩を加えてゆでる。必要なら湯を少量ずつ足す。
・皿に盛り付けて油をまわしかけ、好みでチーズを散らす。

レンズ豆キリスト教では断食の日に肉と同等に扱われる。レンズ豆を煮込んだレンズ豆のラグーは、パスタと組み合わせたり、料理に添えたり、リチェッタのバリエーションはさらに豊富に。

レンズ豆のラグー。

イタリアのレンズ豆の最高峰、カステッルッチョ・ディ・ノルチャの大地震後の初めての収穫。



レンズ豆のオリジナルリチェッタは、おもしろそうなものがたくさんある。

レンズ豆のオレンジ煮。



libreria creapassoのブログにスローフードの地方料理書シリーズを追加しました。


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2025年8月4日月曜日

レンズ豆は世界中に広まった地中海の豆。

今日のお題はレンズ豆。
新年の幸運を願う人には大事な縁起物、レンズ豆。ほとんどのイタリア人が年末年始に食べる豆です。

新年の定番料理、レンズ豆の煮込み。

なぜ新年にレンズ豆を食べるのか。
その形がコインを連想させることから、豊かさと繁栄の象徴になり、新年を幸先よくスタートさせる必須アイテムになった。値段が安くて栄養価も高いめでたい食べ物。


栄誉化が高く、庶民的な農民の昔ながらの食べ物で、陶器の鍋でコトコト煮てズッパやウミドにします。
個性的な味と歯ごたえで、長い間、外国でも最も重宝がられた豆でした。その歴史は7千年前にさかのぼる。

レンズ豆は世界中に広まっている。イタリア部は煮込むのが好まれるが、裏漉ししたり、サラダにする国もある。エジプトの国民食はゆでて裏漉ししたレンズ豆をにんにく、唐辛子、カイエンヌペッパー、カルダモンで調味する。
インド料理のレンズ豆のダール。


レンズ豆のリチェッタ3種。


原産地は現在のシリアで、その後、地中海全域に広まった。中世には主に修道院で栽培され、修道士たちの断食の日の質素な食事に登場する“金曜日の食べ物”で、肉に匹敵する栄養価があるとみなされていた。

レンズ豆のズッパはイタリアの全ての州にある。特にラツィオ、マルケ、ウンブリア、アブルッツォでは名物料理になっている。

カラブリア風レンズ豆のズッパ。


ナポリでは伝統的にミネストラに入れ、プーリアやバジリカータではパスタと一緒に煮るのが好まれる。ロンバルディアでは煮込みにする。エミリア・ロマーニャでは豚肉に添える。アルト・アディジェではスペック風味にする。
アブルッッォのグラン・サッソ国立公園周辺の美しい集落では、上質のレンズ豆が少量ながら栽培されている。
一番有名なのは、カステッルッチョ・ディ・ノルチャのレンズ豆。丸くて小粒の豆。
6月初めの花の時期には、ウンブリアとマルケの間の高原がハーブとカラフルな花で埋まる。脱穀は8月。

カステッルッチョ・ディ・ノルチャ。




ナポリ風パスタとレンズ豆



・ベーシックなナポリ風ミネストラは、玉ねぎ、にんにく、ローズマリーのみじん切りをバターで炒め。レンズ豆を加えて水で覆って沸騰させる。小さく切ったにんじんとじゃがいも、トマト、唐辛子、スペアリブ、塩を加えてとろ火で1時間30分煮込む。じゃがいもを潰してブロードにとろみをつけ、さらに10分煮る。

レンズ豆のリチェッタ、次回に続く。

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2025年8月2日土曜日

サステナブルな料理にも、翌日の料理にも使えるもったいない食材、ソラマメ。


今日の料理は、うさぎ肉料理のサステナブルな付け合わせ、“ソラマメのペーストです”。
日本語のリチェッタは、(CIR4月号P.)10。

生ソラマメのペースト
イタリアでは大人気の生ソラマメ。さやも使う。


イタリアのソラマメは長くて大きいので、さやも立派。
空豆のさやのコントルノ。フリットにすると、立派な1品に。
残り物を出さないサステナブルな料理としても人気。
ゆでてからチーズ入りパン粉をつけて揚げるとソラマメのさやのチップスに。


さらにうさぎ料理の残りを詰めたピアティーナ。生地を発酵させなくても、オーブンがなくてもできる、ストリートフードとは思えないゴージャス感。


生地はレンズ豆入り。(CIR4月号)の日本語のリチェッタはP.17。
レンズ豆は12月31日の夜に食べると富と幸福をもたらす縁起物の食材。イタリア人の10人中9人が食べるんだって。
1970年代はほとんど忘れ去られていたが、最近になって各地で復活を遂げ、形、色、香りのバリエーションが豊富になっている。
グルテンフリーで、様々な気候や土壌に適応し、生物多様性の観点からも注文されている豆。
レンズ豆の粉入りピアディーナ。


ピアディーナの発祥地、レミニのピアディーナ・ロマニョーラ。

レンズ豆のこと、ちょっと調べてみたくなりました。詳しくは次回。

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2025年8月1日金曜日

リグーリアのうさぎ肉料理は、バカンスで訪れたリグーリアで初めて出会う、楽しい思い出と込みの料理。

今日の料理は、“うさぎ肉のしょうが風味、ソラマメのペースト添え”。日本語のリチェッタは(CIR4月号P.10)。
うさぎ肉という、日本ではあまり口にすることのない食材も気になりますが、
今月のリチェッタのテーマは“サステナブルな料理”。ソラマメのペーストが、イタリアの典型的なサステナブル料理です。
うさぎ肉の料理は、リグーリアのリヴィエラ・ボネンテ地方の内陸部の名物。インぺリアやサヴォイア県あたりです。うさぎ肉料理にもこの地方の特産品が使われます。うさぎ肉料理はこの地方全体に広まっていて、うさぎのリグーリア風coniglio alla ligureと呼ばれています。
リグーリアのインペリア方面に行く予定があるなら、うさぎ肉料理を味わうのをお忘れなく。イタリアの人は、バカンスでリグーリアを訪れてこの料理に出会うようです。

うさぎ肉のリグーリア風
材料/
うさぎ・・700g
松の実・・25g
タッジャスカオリーブ・・65g
上質赤ワイン(ロッセ―ゼ・ディ・ドルチェアックア)・・1/2カップ
野菜のブロード・・1ℓ
玉ねぎ・・100g
にんにく・・1かけ
塩、こしょう
EVオリーブオイル
ローズマリー、タイム

リチェッタでよく話題になるのがワインは赤か白か問題。
オリーブとオリーブオイルはもちろんリグーリア産で。
・香味野菜をみじん切りにして陶器の鍋でソッフリットにし、小さく切ったうさぎ肉を加えて焼く。
・粗く刻んだくるみなど他の材料を加えてワインをかけ、塩を加えて約1時間煮る。必要なら煮汁にブロードで溶いた小麦粉少々を加えてとろみをっける。(肉に小麦粉をまぶしておくというリチェッタも)
・パスタのソースにもなる。

インペリアの旅。

リグーリアでバカンス。ティレニア海添いの北イタリアや欧米のお年寄りのパラダイス。若者のエネルギーがすごい庶民的なアドリア海のバカンス地とは大違い。


リヴィエラ・ポネンテの味。


うさぎ肉のイスキア風は、カンパーニアの島の名物うさぎ肉料理。


うさぎ肉のイスキア風のソースのブカティーニ。


次回はソラマメのペーストについて。


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シチリアの美食都市、パレルモとカターニアはライバル意識バチバチ。

イタリアグルメ旅、マルケの次はシチリアです。 シチリアは海に囲まれた島なので、行こうという明確な意思がないといけない場所。 地中海最大の島、シチリアの地理。疑いもなく南イタリア。 シチリアの食も独特で美味しい。大きな島ですが、一般的に、食文化的には東と西に分かれます。東の中心地は...