2021年9月16日木曜日

バリバリの実業家と誇り高き酪農家たちが作るパルミジャーノ。

パルマの話、続けます。(記事は『クチーナ・イタリアーナ2019年12月号』より、

日本語訳は(CIRP.31))。
この地方の約330軒のチーズ製造所の中でも外国にも知られる老舗として名前が挙げられたのは、ベルティネッリとジェンナーロ。
ベルティネッリ↓

自慢のチーズは出来のよいビンテージのワインという意味の“ミッレジマートmillesimato”という名前。
授乳期間の最初の90日間の、カルシウムやカゼインなどの栄養価が最も高いミルクだけを使い、地元の飼料に含まれる乳酸菌や香りを傷めないようにデリケートに加熱して造ったパルミジャーノです。
さらに、分野ごとに細分化されたパルミジャーノの製造過程のすべてを把握する数少ない造り手だそうです。
ベルティネッリの社長さんは、ネットの動画を見る限り、キレッキレの経営者って感じです。

ベルティネッリのライバルがジェンナーリ。

こちらの社長もバリバリのやりてのようで、チーズを販売している店舗はパルマの中心部を含めて3軒あります。

ジェンナーロの新製品は“バッケ・ロッセ・リゼルバ”。
パルミジャーノになるミルクを出す牛の品種は、主に最も伝統的なフリゾーナ、ミルクの量は少ないけれど、とても質が良いブルーナ・アルピーナ、そしてレッジャーナ・ロッサ。脂肪分が高くて長期熟成が可能なミルクを出します。パルミジャーノをゆっくり熟成させるにはレンネットの量を少なくしなければなりません。レンネットが多いと味が強すぎて、風味が閉じたチーズになります。ちなみにパルミジャーノは24ヶ月以上経つと、口に含むと柔らかくて甘く、風味が持続するチーズになります。
ジェンナーリは酪農農家に働きかけてパルミジャーノに最適のミルクを安定供給できるシステムを作り上げました。
チーズは塩水漬けにしますが、どんな塩水でもいいわけではなく、この塩水には、地元の香りが50年間受け継がれてきました。地元の風味を長年かけて受け継いで作り上げたのがパルミジャーノ・レッジャーノなのです。
バッカ・ロッサ↓
ミルクの量は少なくても病気に強くてたくましく、長生きする品種だそうです。


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ナスのパルミジャーナはその形状が語源。パルマじゃなくてナポリ生まれ。

今月の(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)の地方料理は、パルミジャーナです。 人気のイタリアの地方料理の1品ですが、パルミジャーナと言う名前でも、パルマとは何の関係もない、というのはよく知られています。 というか、下の動画ではナポリ料理と言ってます。 パルミジャーナ。...