2020年10月12日月曜日

イタリアの初代国王の髭の形のクッキー。大ヒットして世界中で愛されています。クルミーリ。

今日のお題はピエモンテのクッキー、クルミーリkrumiri。
アレッサンドリア県のカザーレ・モンフェッラート↓という街の名物です。


このクッキー誕生の経緯は、かなり詳しく知れ渡っています。
それは、1878年にドメニコ・ロッシというパスティッチェーレが、仲間とカフェで大騒ぎをしているときに偶然生まれた、というもの。
その後大ヒットし、クルミーリ・ロッシ↓は、世界的に有名なクッキーになったのでした。


ドメニコ・ロッシは1953年にクルミーリの特許を売ったため、現在はパスティッチェリーア・ポルティナーロという店が権利を持っています。
今も150年前と同じアルティジャナーレな製法で作っています。
もう一つこのクッキーを有名にしたのはその美しくてレトロな缶。
缶に描かれている肖像画は、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世↓です。
イタリア統一の象徴とされるイタリアの初代国王です。

こレだけ詳細に誕生の由来は伝わっているのに、なぜクルミーニという名前なのか、という点については、誰も語りません。
なので、未だに不明です。
ただ、ヒントとなるのが1878年という年。
これは王様が亡くなった年です。
この王様の特徴は、立派な髭。
クルミーニのカーブした形はこの髭を模したものだと言われています。
ただ、もっと他にも説はあります。
詳細は「総合解説」に載せました。
リチェッタはP.13。
このクッキーの形は、ちょっと特殊な製法で造られています。

生地をダイスを通して押し出します。

専用の道具がなければ直径1~1.5cmのシリンジか星口金をつけた絞り袋で長さ6~7cmに、中央をカーブさせて絞り出します。






-------------------------------------------------------
総合解説
 [creapasso.comへ戻る] 
 =====================================

0 件のコメント:

ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。

今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...