2020年10月6日火曜日

ロマーニャ地方のフレッシュクリームチーズ、スクアックエローネ。

またやっちゃいました。
確かパスタのカラメッレの話をしていたはずなのに、気がつけば、パスタ・リピエーナの3次元の面白さに惹かれてどんどん脱線してしまいました。
気を取り直して、話を戻します。
今月のパスタ、2品目は、“スクアックエローネのオルゾット”(リチェッタは今月の「総合解説」P.4です)。
これはもう、脱線の予感しかないのですが、まず、強烈に惹きつけられるのは、“スクアックエローネsquacquerone”です。
こんなイタリア語発音したことあります?   
スクアックエローネはポー河北部の限られた地域で作られているエミリア・ロマーニャの牛乳のフレッシュなクリームチーズ。
味はデリケートで甘く、軽い酸味があります。
2~3日しかもたない チーズです。
この言葉に弱いんだなあ。確か、モッァレラもブッラータも、そう聞いて、産地まで食べに行ったものです。
生産地区の端にあるボローニャではピアディーナやティジェッレを始めとして様々な地元の料理に使われています。
スクアックエローネ↓

スクアックエローネと生ハムのピアディーナ↓

モッッァレラもブッラータも自分で作っている人の話題を最近は耳にするようになったので、需要があるかわかりませんが、美味しいピアディーナが食べたい一心で、自家製スクアックエローネのリチェッタを訳してみます。
高温に弱いので夏は製造に向きません。
脂肪分がわずか17%のチーズ。
原文と製造過程の写真はこちら
リチェッタはフォルリのリボルタ農場のもの。
農場のwebページはこちら

材料/10人分、約1.7kg
牛乳・・10L
乳清・・1L(手に入らない時はモッツァレラの製造所に頼んでみる)
レンネッシト・・大さじ1
塩・・2つまみ

スクアックエローネ作りは難しすぎることはないが、とにかく時間がかかる。
・大鍋に低温殺菌されていない牛乳と乳清、レンネットを入れて34~35℃に熱し(温度が高すぎても低すぎてもできない)、よく混ぜて蓋をし、約3時間休ませる。
・スキマーで表面に浮かんだクリームをすくいとる。
・ザルで濾して乳清を別にする(20%の水を加えて次回用やモッツァレラに使う)。
・約10分かけて全部のクリームを取り、2個の型に入れる。
・表面に塩を散らし、覆いをして冷蔵庫に入れる。暑すぎると(15℃以上)固くなってクリーミーさがなくなる。そのため、夏はスクアックエローネ作りには向かない。
・48時間は乳清が出るので型はボールに入れておく。
・6~8時間後に型を裏返して裏側にも塩を散らす。乳清が出なくなったら食べられる。

次回はピアディーナです。
自家製フレッシュチーズの本、

フォルマッジ・フレスキ・ファッティ・イン・カーザ



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フォルマッジ・フレスキ・ファッティ・イン・カーザ

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