特に、ローマには有名なカルチョーフィ料理がありますよね。
カルチョーフィ・アッラ・ジュディーアcarciofi alla giudia(ユダヤ風)と、カルチョーフィ・アッラ・ロマーナcarciofi alla romana(ローマ風)。
ローマ料理にはカルチョーフォ・ロマネスコという棘のない品種を使います。
ローマのゲットー(ユダヤ人街)の市場のカルチョーフィ、photo by Marion Cerrato
カルチョーフォ・ロマネスコはIGP製品で、管理組合もあります。
ilcarcioforomanesco.it
“ユダヤ風”はカルチョーフィを花のように広げて揚げたフリット。
ユダヤ風、photo by Stewart Butterfield
カルチョーフォ・ロマネスコ管理組合のサイトのリチェッタ
・カルチョーフィの葉を広げ、中にたっぷり塩、こしょうをする。 ・たっぷりの油(カルチョーフィを覆う程度)に軸を上にして入れ、さっと揚げる。 ・裏返して反対側も揚げ、再び裏返して元に戻す。 ・カルチョーフィを軽く鍋底に押しつける。 ・水を散らしてカリッとさせ、さらに軽く揚げて取り出す。 |
“ローマ風”は葉の間に詰め物をしたオイル煮。
ローマ風、photo by Silvio
カルチョーフォ・ロマネスコ管理組合のサイトのリチェッタ
・プレッツェーモロ、ミント、にんにくをみじん切りにして塩、こしょうを加える。 ・カルチョーフィの葉をやや広げ、葉の間にみじん切りにした材料を詰める。 ・葉を閉じ、下向きにして鍋に隙間ができないように入れる。 ・塩をし、油1/3と水2/3で覆って蓋をする。 ・200℃のオーブンで1時間焼く。水分はほぼなくなる。または弱めの火にかけて25分煮る。 |
こちらはローマ風のバリエーション。
ペコリーノとパルミジャーノをたっぷり詰めています。
ユダヤ風カルチョーフィと言えば、エットレ・スコーラ監督のイタリア映画、『星降る夜のリストランテ』(1998)にこの料理が登場します。
ローマのリストランテが舞台のこの映画、個性的なカメリエーレや客たちがローマ料理についてうんちくを語るシーンも豊富。
映画のストーリーは別として、ローマ料理の話が聞けるという点ではかなり面白い映画です。
その中には、「ローマ風カルチョーフィとユダヤ風カルチョーフィの違いを知ってるかい?」というセリフも。
ローマ人でもよく知らないということなんでしょうか。
こちらは映画のラストシーン。
※ネタバレです。
状況を説明すると、今日も色々な騒動があった店の営業もほぼ終わり。
客が最後の1組だけになった店の片隅で、女店主や常連客がカードをしています。
最後の客は、韓国人の親子。
男の子は、食事の間ずっとゲームに夢中でした。
そして・・・
この映画、原題は『La Cena』ですが、邦題の『星降る夜・・・』というのはこのシーンからつけたんでしょうね。
ほのぼのとして、思わず微笑んでしまうラストです。
そう言えば、マリオ兄弟は確かイタリア系。
世界中の子供たちが知っている、イタリア人も自慢のキャラクターなんですね。
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関連誌;『サーレ&ぺぺ』2006年3月号
「地方料理~カルチョーフィ」のリチェッタは「総合解説」P.14に載っています。
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2 件のコメント:
実はローマ風は日本でしか食べたことがない(^^;)
ユダヤ風は食べた店がわるかったのかトラウマだし。でもプンタレッレのサラダはおいしかったから、店は悪くないのか。揚げ方がたまたま失敗だったのか、好みにあわなかったのか。どうも料理って難しいですなぁ。ローマ風は1個単位で注文できるものなぁ今度食べてみたいなぁ。
ユダヤ風、トラウマですか。分かるような気がするなあ。私も食べるたびに、油ギトギトや水分抜けすぎが気になりました。
一度は食べてみたいけど、一度食べればもういいかな(笑)。
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