イタリア料理ほんやく三昧: レモンのデリツィア

2008年4月30日水曜日

レモンのデリツィア

今日はカンパーニアのドルチェの話。

『ア・ターヴォラ』のクレアパッソの今月配本号 『ア・ターヴォラ』2006年4月号 P.90に、いちごのデリツィアのリチェッタが載っています。

デリツィアと言えばレモンですが、いちごの季節ということで、いちごをメインにして大幅にアレンジした、ちょっと変わったデリツィアになってますね。


オリジナルのデリツィアは、ソレントやアマルフィを中心としたカンパーニア地方のレモン風味のドルチェ。

ミノーリ(サレルノ)のパスティッチェリーア・サル・デ・リーソ(hp)のデリツィア


この、白くてふわっと軽くておいし~いドルチェを考え出したのは、カルミネ・マルズイッロ Carmine Marzuillo さん。
ソレントの調理師組合の元会長。

1978年に、当時シェフをしていたソレントのパルコ・デイ・プリンチピ・ホテルの厨房で作り出したんだそうです。
これを料理業界の会合で披露したところ大好評。
弟のアルフォンソさんがシェフを務めていたアンティコ・フランチェスキエッロ(hp)というレストランで出すようになり、それがきっかけで世界中に広まったそうな。
特に日本からの反響が大きかったようで、はるばるリチェッタを教わりにきた、と今でも語り継がれていますよー。

イタリア料理を世界に広めた功績で、カルミネさんは2005年に勲章を授与されています。
カルミネさんは、14歳から19歳までマレスカという有名なバールで働き、その後、ローマやナポリの高級ホテルを経て、現在はソレントでパスティッチェリーアを経営(住所はViale Nizza 14)、という生え抜きの職人さん。

カルミネさんはデリツィアのリチェッタを秘密にはしなかったので、あっと言う間にカンパーニア中に広まったようですね。
シンプルなドルチェなので、バリエーションも様々。

たとえば、ナポリ近郊のグロッタミナルダという町のパスティッチェリーア、チーロ・チョートラ(hp)のデリツィアは、こんな配合(原文)。

レモンのデリツィア Delizia al Limone

構成;
1.スポンジ生地
2.レモンクリーム
3.レモンのアイシング
4.リモンチェッロのシロップ

スポンジ生地
材料;
卵黄・・300g
砂糖・・200g
卵白・・300g
小麦粉・・350g

・卵黄と砂糖の半量を混ぜる。
・卵白と残りの砂糖をホイップする。
・これらを混ぜて小麦粉を加える。

レモンクリーム
材料;
水・・300cc
レモン汁・・200cc
砂糖・・200g
卵黄・・200g
米のでんぷん・・50g
レモンの皮・・1/2個分

・全部の材料を混ぜて弱火で20分煮詰める。

レモンのアイシング
材料;
レモンクリーム・・200g
ホイップクリーム・・200g
リモンチェッロ・・150cc

リモンチェッロのシロップ
材料;
レモンの皮をアルコールに浸した液・・200cc
砂糖・・100g
水・・100cc


この他に、スポンジ生地にレモンの皮のすりおろしを加えたり、レモンクリームは水ではなく牛乳で作ったりと、バリエーションは色々。

スポンジ生地を小さな型に入れて焼いたら中央をややくりぬき、シロップをしみこませ、クリームを詰めてアイシングで覆えば出来上がり。

中はこんな感じ


レモンで覆ったデリツィア
キウイー風味
いちごのトッピング
トルタ型デリツィア。グラッサ(アイシング)の厚さが半端じゃない!
デリツィアをババで囲んだ大作


ああなんだか、アマルフィ海岸やカプリに行きたくなってきた~。
海辺のバールでレモンの香りのデリツィアを食べて、冷えたリモンチェッロでも飲みたいなあ。

Positano
ポジタノ, photo by Mithril



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関連誌;『ア・ターヴォラ』2006年4月号(クレアパッソで販売中)
「いちごのデリツィア」のリチェッタは「リチェッタ日本語訳」P.11に載っています。


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