今日はワインの栓の話。
『ガンベロ・ロッソ』の記事の解説です。
ワインの栓はコルク、という常識が崩れだしたのは、いつの頃からだったかなあ。
今は、スクリューキャップ、シリコン、ガラス、成形コルクなど、種類も豊富。
ぱさぱさに乾いたコルクがビンの中で割れしまって、お手上げだあトホホ、なんてこと、昔はよくあったなあ。
今では、便利なスクリューキャップが普及して、コルクの栓を抜く時のストレスも大幅に減りました。
でも、これは国によって状況が違うようですね。
まず、イタリアではスクリューキャップを使うとワインのイメージが低下するために採用されないケースが多い。
と言うわけで、ワイン業界では、まずスクリューキャップをバカにするのはやめようと、消費者を啓蒙することからスタート。
一方ドイツでは、若いワインから熟成タイプまで、あらゆるワインにスクリューキャップを使う傾向が広まっているのだとか。
これはワインの種類にもよるのでしょうか。
イタリアで、もっともスクリューキャップの使用が普及しているのがアルト・アディジェだということからも、ワインのタイプとの関係が深そう。
あと、北米の市場もスクリューキャップに強い要求があるそうなので、合理的なものを好む国民性も関係あるかも。
ラテン対アングロ&ゲルマンの構図が思わぬところで。
一方、ガラスの栓、ヴィーノ・ロックVino Lokは、コルクの悪臭の問題をきれいに解決するが、栓をボトルに合わせるのではなく、ボトルを栓にあわせなくてはならないのでコストがかかる。
高級ワイン向けですね。
見た目が美しいからラテン系が好きそう。
ソムリエさんたちも色々工夫してます。
スクリューキャップでもエレガントに開ければ上等なワインに思える。
素晴らしい。
要は、ワインにいかにうやうやしく接するかがポイントか。
↓
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2011年4月号、“コルクに代わる栓”の市議の解説は、「総合解説」2011年4月号に載っています。
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2012年7月16日月曜日
2012年7月12日木曜日
ブッロ・エ・オーロ
今日はパスタの話。
『サーレ・エ・ペペ』のボローニャ料理の記事で、トルテッローニ・ヴェルディの“ブッロ・エ・オーロ”というパタスが紹介されていました。
ブッロ・エ・オーロって、何のことだと思います?
イタリア語ではburro e oro。
直訳すると、日本語ではバターと金。
バターはバターですよね。
問題は金。
答えは、トマト。
トマトは金色じゃないって?
ごもっとも。
ヒントは、 pomodoro。
分りました?
ポモドーロの語尾のオーロだったんですねえ。
そう言えば、ゴルゴンゾーラは略すとゾーラでした。
イタリア語では省略する時は語尾を残すんですねえ。
トマトをオーロと略すのは別にボローニャだけに限りません。
それにしてもこのソース、玉ねぎのみじん切りをバターで炒め、トマトと砂糖を加えて煮て塩で調味するという、ごく普通のトマトソース。
玉ねぎなしのバージョンもあります。
トマトソースをバターで作るという発想、言われてみて初めて気が付きました。
ありですよね。
ボローニャでは、ニョッキやリコッタの詰め物のトルテッローニにこのソースをかけることが多いようです。
というわけで、トマトをバターで煮るとボローニャ料理になる、ということを知ったのでした。
ボローニャ料理は地中海料理じゃない、という仮説を鮮やかに証明していますねえ。
↓ブッロ・エ・オーロをかければナポリ料理もボローニャ風に。
ボローニャ風ナポリ料理?
“パッケリとリガトーニのブッロ・エ・オーロ・エ・パルミジャーノ”。
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関連雑誌;『サーレ・エ・ペペ』2011年4月号、“リコッタのトルテローニ・ヴェルディ・ブッロ・エ・オ-ロ”のリチェッは、「総合解説」2011年4月号に載っています。
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『サーレ・エ・ペペ』のボローニャ料理の記事で、トルテッローニ・ヴェルディの“ブッロ・エ・オーロ”というパタスが紹介されていました。
ブッロ・エ・オーロって、何のことだと思います?
イタリア語ではburro e oro。
直訳すると、日本語ではバターと金。
バターはバターですよね。
問題は金。
答えは、トマト。
トマトは金色じゃないって?
ごもっとも。
ヒントは、 pomodoro。
分りました?
ポモドーロの語尾のオーロだったんですねえ。
そう言えば、ゴルゴンゾーラは略すとゾーラでした。
イタリア語では省略する時は語尾を残すんですねえ。
トマトをオーロと略すのは別にボローニャだけに限りません。
それにしてもこのソース、玉ねぎのみじん切りをバターで炒め、トマトと砂糖を加えて煮て塩で調味するという、ごく普通のトマトソース。
玉ねぎなしのバージョンもあります。
トマトソースをバターで作るという発想、言われてみて初めて気が付きました。
ありですよね。
ボローニャでは、ニョッキやリコッタの詰め物のトルテッローニにこのソースをかけることが多いようです。
というわけで、トマトをバターで煮るとボローニャ料理になる、ということを知ったのでした。
ボローニャ料理は地中海料理じゃない、という仮説を鮮やかに証明していますねえ。
↓ブッロ・エ・オーロをかければナポリ料理もボローニャ風に。
ボローニャ風ナポリ料理?
“パッケリとリガトーニのブッロ・エ・オーロ・エ・パルミジャーノ”。
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関連雑誌;『サーレ・エ・ペペ』2011年4月号、“リコッタのトルテローニ・ヴェルディ・ブッロ・エ・オ-ロ”のリチェッは、「総合解説」2011年4月号に載っています。
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2012年7月9日月曜日
モノクルティヴァールのオイル
ガンベロ・ロッソのトレ・フォーリエの話。
フルッタート・レッジェーロ部門でベスト・オイルに選ばれたのは、スタレックの“モノクルティヴァール・マウリーノ”。
スタレックのhpはこちら。
“モノクルティヴァール”とは、一品種のオリーブ100%のオイルということです。
オリーブの特徴がダイレクトに表れているオイル。
オイルの産地や風味の特徴が消費者にも分りやすいという情報の透明性があります。
モノクルティヴァールの対語はブレンド。
こちらは色んな特徴のオイルを混ぜたオリーブオイルです。
風味のバランスが取れ、品質が安定しているけれども、その由来や製造過程があいまいになるのが欠点。
一方、モノクルティアヴァールと言っても、“フルッタート・インテンソ”部門でベストオイルに選ばれたコッリーネ・ポンティーネDOPのように、単品種のオリーブ(この場合はイトラーナ)でも、収穫時期によってオリーブの風味の強さが違うオイルになり、それらをブレンドして作るものもあります。
なるほどこの方法なら、モノクルティヴァールとブレンドのいいところを取ったオイルができますね。
『ガンベロ・ロッソ』によると、スタレックのオイルはどれも、“とてもエレガントでお洒落なスタイル”なんだそうです。
瓶のデザインもお洒落。
ブレンドタイプのオイルや一般的な単品種のオイルと比べると、組み合わせを選ぶ通向きのオイル、と評価しています。
マウリーノは地元、フリウリの土着品種。
テイスティングすると、コリアンダーの香り、バルサム香、ほろ苦さ、辛さが感じられます。
ポリフェノールの含有量が高く、これはつまり、抗酸化作用が高いので、オイルのフレッシュさが長期間保たれるということ。
搾りたてはやや硬さがあって、次第にマイルドになっていくそうです。
『ガンベロ・ロッソ』のオイルの表現方法は、オイル業界では、まだワインのように表現する言葉が定着していないので、今一つ分かりにくい、という印象です。
モノクルティヴァールはブームだけれど、その価値が正しく評価されるには、オリーブの知識が一般家庭にも広まることが大前提。
オリーブの名前を聞いて、その産地が分かる人が増えれば、モノクルティヴァールのオイルの価値は倍増するはずです。
“スーぺルインテンシーヴォ”の記事の話で紹介したオイルメーカー、ジーノ・チェッレッティ氏は、世界には1628のオリーブの品種があり、各大陸、国、地域ごとに固有の品種がある、と語っています。
品種の表示を義務にすれば、外国産オイルをイタリアのブランド名で売るトリックも見破れるとも。
イタリアワインが生き延びる道は、このあたりから開けるかもしれません。
ワイン文化のように、オイル文化もこれから成熟していくんでしょうね。
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2011年4月号、“『オーリ・ディ・イタリア2011』”と“イタリア産オリーブオイルの未来”の記事の解説は、「総合解説2011年4月号」に載っています。
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フルッタート・レッジェーロ部門でベスト・オイルに選ばれたのは、スタレックの“モノクルティヴァール・マウリーノ”。
スタレックのhpはこちら。
“モノクルティヴァール”とは、一品種のオリーブ100%のオイルということです。
オリーブの特徴がダイレクトに表れているオイル。
オイルの産地や風味の特徴が消費者にも分りやすいという情報の透明性があります。
モノクルティヴァールの対語はブレンド。
こちらは色んな特徴のオイルを混ぜたオリーブオイルです。
風味のバランスが取れ、品質が安定しているけれども、その由来や製造過程があいまいになるのが欠点。
一方、モノクルティアヴァールと言っても、“フルッタート・インテンソ”部門でベストオイルに選ばれたコッリーネ・ポンティーネDOPのように、単品種のオリーブ(この場合はイトラーナ)でも、収穫時期によってオリーブの風味の強さが違うオイルになり、それらをブレンドして作るものもあります。
なるほどこの方法なら、モノクルティヴァールとブレンドのいいところを取ったオイルができますね。
『ガンベロ・ロッソ』によると、スタレックのオイルはどれも、“とてもエレガントでお洒落なスタイル”なんだそうです。
瓶のデザインもお洒落。
ブレンドタイプのオイルや一般的な単品種のオイルと比べると、組み合わせを選ぶ通向きのオイル、と評価しています。
マウリーノは地元、フリウリの土着品種。
テイスティングすると、コリアンダーの香り、バルサム香、ほろ苦さ、辛さが感じられます。
ポリフェノールの含有量が高く、これはつまり、抗酸化作用が高いので、オイルのフレッシュさが長期間保たれるということ。
搾りたてはやや硬さがあって、次第にマイルドになっていくそうです。
『ガンベロ・ロッソ』のオイルの表現方法は、オイル業界では、まだワインのように表現する言葉が定着していないので、今一つ分かりにくい、という印象です。
モノクルティヴァールはブームだけれど、その価値が正しく評価されるには、オリーブの知識が一般家庭にも広まることが大前提。
オリーブの名前を聞いて、その産地が分かる人が増えれば、モノクルティヴァールのオイルの価値は倍増するはずです。
“スーぺルインテンシーヴォ”の記事の話で紹介したオイルメーカー、ジーノ・チェッレッティ氏は、世界には1628のオリーブの品種があり、各大陸、国、地域ごとに固有の品種がある、と語っています。
品種の表示を義務にすれば、外国産オイルをイタリアのブランド名で売るトリックも見破れるとも。
イタリアワインが生き延びる道は、このあたりから開けるかもしれません。
ワイン文化のように、オイル文化もこれから成熟していくんでしょうね。
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2011年4月号、“『オーリ・ディ・イタリア2011』”と“イタリア産オリーブオイルの未来”の記事の解説は、「総合解説2011年4月号」に載っています。
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2012年7月5日木曜日
デノッチョラートのオイル
ガンベロ・ロッソが選んだベスト・オリーブオイル。
次はフルッタート・メディオ部門。
マドンナ・デッロリーヴォの“デノッチョラート・ラーロ”です。
カンバーニアのオイルです。
“デノッチョラート”とは、種抜き、という意味。
オリーブはラヴェーチェ種とロトンデッラ種が50%ずつ。
なので両者の最初の文字を取って“ラーロ”。
↓デノッチョラートでビオロジコのオリーブオイル作り。
手摘みですよ。
何から何まで丁寧に人手をかける。
スーペルインテンシーヴォの対極にある人海戦術ですね。
オリーブが見るからに健康そう。
値段が違うのは当然ですね。
今更のようですが、オリーブの種には油は含まれていません。
種を抜くというのは、余分なものを取り除く、ということですね。
種を抜いてオイルを搾るというのは古代ローマでも行われていた製法なんだそうですが、イメージ的に大変そうですが、技術の進歩によって、むしろ手間の少ない作業になってきているそうです。
デノッチョラートのオイルは、中性脂肪の劣化を減少させる、酸度が低い、ポリフェノールを最大限引き出すことができる、などと言われてその科学的な価値が評価され、一種のブームになっていますが、実際には、研究には時間がかかり、評価はまだ定まっていない、という状態のようです。
でも、スーペルインテンシーヴォ用の種抜きマシーンがまだ開発されていないので、今なら、大量生産オイルとの差別化も図れて、値段が高いことの口実にもなる。
ただし、すでに大手も生産に着手しているようですが。
もちろん、単に種を抜く行程の機械を作ればいいのではありません。
その後の作業もすべて種を抜いたオリーブ用に変える必要があります。
スーペルインテンシーヴォは、新しい技術を取り入れる時は大がかりすぎて不便ですね。
それにしても、大手が設備を整えて安いデノッチョラートを作り出した時、デノッチョラートの価値をアピールしてきたイタリアのオイル産業は、しっぺ返しをくらうかもしれません。
その時に備えるためにも、ブームに乗り遅れるわけにはいかないんでしょうねえ。
考えてみれば、今から約50年前に“エクストラヴェルジネ”という分類のオイルが公式に誕生したといういのも、印象的ですねえ。
今ではエキストラバージンオイルは、世界的な基準ですもんね。
そのうち、エキストラバージン・デノッチョラート・オリーブ・オイルなんていう分類が公式になったりして。
最後に、フルッタート・ レッジェーロ部門。
ベストオイルは、フリウリ=ヴェネチア・ジューリアのオイルでした。
スタレックの“モノクルティヴァール・マウリーノ”です。
メーカーのhpはこちら。
これもデノッチョラート。
“モノクルティヴァール”とは単一品種のオリーブ100%ということ。
次回はこのモノクルティヴァールについて。
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2011年4月号、“『オーリ・ディ・イタリア2011』”の記事の解説は、「総合解説2011年4月号」に載っています。
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次はフルッタート・メディオ部門。
マドンナ・デッロリーヴォの“デノッチョラート・ラーロ”です。
カンバーニアのオイルです。
“デノッチョラート”とは、種抜き、という意味。
オリーブはラヴェーチェ種とロトンデッラ種が50%ずつ。
なので両者の最初の文字を取って“ラーロ”。
↓デノッチョラートでビオロジコのオリーブオイル作り。
手摘みですよ。
何から何まで丁寧に人手をかける。
スーペルインテンシーヴォの対極にある人海戦術ですね。
オリーブが見るからに健康そう。
値段が違うのは当然ですね。
種を抜くというのは、余分なものを取り除く、ということですね。
種を抜いてオイルを搾るというのは古代ローマでも行われていた製法なんだそうですが、イメージ的に大変そうですが、技術の進歩によって、むしろ手間の少ない作業になってきているそうです。
デノッチョラートのオイルは、中性脂肪の劣化を減少させる、酸度が低い、ポリフェノールを最大限引き出すことができる、などと言われてその科学的な価値が評価され、一種のブームになっていますが、実際には、研究には時間がかかり、評価はまだ定まっていない、という状態のようです。
でも、スーペルインテンシーヴォ用の種抜きマシーンがまだ開発されていないので、今なら、大量生産オイルとの差別化も図れて、値段が高いことの口実にもなる。
ただし、すでに大手も生産に着手しているようですが。
もちろん、単に種を抜く行程の機械を作ればいいのではありません。
その後の作業もすべて種を抜いたオリーブ用に変える必要があります。
スーペルインテンシーヴォは、新しい技術を取り入れる時は大がかりすぎて不便ですね。
それにしても、大手が設備を整えて安いデノッチョラートを作り出した時、デノッチョラートの価値をアピールしてきたイタリアのオイル産業は、しっぺ返しをくらうかもしれません。
その時に備えるためにも、ブームに乗り遅れるわけにはいかないんでしょうねえ。
考えてみれば、今から約50年前に“エクストラヴェルジネ”という分類のオイルが公式に誕生したといういのも、印象的ですねえ。
今ではエキストラバージンオイルは、世界的な基準ですもんね。
そのうち、エキストラバージン・デノッチョラート・オリーブ・オイルなんていう分類が公式になったりして。
最後に、フルッタート・ レッジェーロ部門。
ベストオイルは、フリウリ=ヴェネチア・ジューリアのオイルでした。
スタレックの“モノクルティヴァール・マウリーノ”です。
メーカーのhpはこちら。
これもデノッチョラート。
“モノクルティヴァール”とは単一品種のオリーブ100%ということ。
次回はこのモノクルティヴァールについて。
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2011年4月号、“『オーリ・ディ・イタリア2011』”の記事の解説は、「総合解説2011年4月号」に載っています。
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2012年7月2日月曜日
ガエータのオリーブオイル
オリーブオイルの話、続けます。
ガンベロ・ロッソの新しい格付け本『Olid'Italia 2011』から、ベストエクストラヴェルジネに選ばれたオリーブオイルの紹介です。
ガンベロ・ロッソと言うと、ワインの格付けのシンボルはビッキエーリ、レストランはフォルケッテですよね。ではオリーブオイルは、と言うと、葉っぱです。
最高は葉っぱ3枚でトレ・フォーリエ。
オイルのメインの部門は、“フルッタート・インテンソ”、“フルッタート・メディオ”、“フルッタート・レッジェーロの”3種類に大別されています。
フルッタートとは、フルーティーという意味ですが、オリーブオイルの場合のフルーツとは、一般的なフルーツと言うのではなく、オリーブの果実風味ということです。
つまり、オリーブ特有の風味が強いものはフルッタート・インテンソ。中くらいはフルッタート・メディオ、軽いのはフルッタート・レッジェーロ。
分類の基準はオリーブ風味の強さ。
オリーブ風味が強いオイル部門で最優秀オイルに選ばれたのは、アルフレード・チェトローネの“コッリーネ・ポンティーネDOPモノクルティヴァール・イトラーナ”というオイル。
ラツィオのオイルです。
メーカーのhpはこちら。
このチェトローネのオイルは、スローフードのガイドやクチーナ・エ・ヴィテーニなどでも最優秀賞を獲得していますねえ。
ガイドブックの常連メーカーですね。
このオイルは、イトラーナ種100%。
イトラーナ種のオリーブと言うより、「ガエータのオリーブ」というほうがピンとくるという人も多いのでは。
ガエータのオリーブは、ラツィオの土着品種で、料理の世界では、食用の塩水漬けオリーブとして有名ですよね。
これがオリーブオイルの世界で、イトラナーナのオリーブとか、トラーナのオリーブと呼ばれるんですね。
ややこしいことになった原因は、現在、実際にオリーブが栽培されているのはガエータではなく、近所のイートリを中心とする地域だから。
↓
甕熟のガエータのオリーブ。
ガエータのオリーブは、イタリアを代表する食用オリーブなので、上質のものはほとんど食用になります。
最初から上質のオリーブオイルを作るという明確な目的をもって栽培しないと、イタリアナンバー1オイルに選ばれるような製品はできませんねえ。
食用のガエータのオリーブは、強い味で、グリーントマトや草の風味が特徴。
このフルッタート・インテンソのエクストラヴェルジネのオイルも、グリーントマトの香りが特徴なんだとか。
このメーカーが現在取り組んでいるのは、樹齢2000年のオリーブ、つまり他の品種と受粉していないオリジナルのイトリーナのクローンからオイルを作ること。
古代小麦の話題の時にも感じたのですが、品種改良とか、人為的な加工が加えられていない食物は、栄養価の点からも注目ですよね。
2000年前のオリーブの風味を甦らせるなんて、面白そうですね。
↓紀元1200~1300年ごろに植えられたプーリアのご長寿オリーブ。
トレ・フォーリエのオイルの話、次回に続きます。
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2011年4月号、“『オーリ・ディ・イタリア2011』”の記事の解説は、「総合解説2011年4月号」に載っています。
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ガンベロ・ロッソの新しい格付け本『Olid'Italia 2011』から、ベストエクストラヴェルジネに選ばれたオリーブオイルの紹介です。
ガンベロ・ロッソと言うと、ワインの格付けのシンボルはビッキエーリ、レストランはフォルケッテですよね。ではオリーブオイルは、と言うと、葉っぱです。
最高は葉っぱ3枚でトレ・フォーリエ。
オイルのメインの部門は、“フルッタート・インテンソ”、“フルッタート・メディオ”、“フルッタート・レッジェーロの”3種類に大別されています。
フルッタートとは、フルーティーという意味ですが、オリーブオイルの場合のフルーツとは、一般的なフルーツと言うのではなく、オリーブの果実風味ということです。
つまり、オリーブ特有の風味が強いものはフルッタート・インテンソ。中くらいはフルッタート・メディオ、軽いのはフルッタート・レッジェーロ。
分類の基準はオリーブ風味の強さ。
オリーブ風味が強いオイル部門で最優秀オイルに選ばれたのは、アルフレード・チェトローネの“コッリーネ・ポンティーネDOPモノクルティヴァール・イトラーナ”というオイル。
ラツィオのオイルです。
メーカーのhpはこちら。
このチェトローネのオイルは、スローフードのガイドやクチーナ・エ・ヴィテーニなどでも最優秀賞を獲得していますねえ。
ガイドブックの常連メーカーですね。
このオイルは、イトラーナ種100%。
イトラーナ種のオリーブと言うより、「ガエータのオリーブ」というほうがピンとくるという人も多いのでは。
ガエータのオリーブは、ラツィオの土着品種で、料理の世界では、食用の塩水漬けオリーブとして有名ですよね。
これがオリーブオイルの世界で、イトラナーナのオリーブとか、トラーナのオリーブと呼ばれるんですね。
ややこしいことになった原因は、現在、実際にオリーブが栽培されているのはガエータではなく、近所のイートリを中心とする地域だから。
↓
甕熟のガエータのオリーブ。
ガエータのオリーブは、イタリアを代表する食用オリーブなので、上質のものはほとんど食用になります。
最初から上質のオリーブオイルを作るという明確な目的をもって栽培しないと、イタリアナンバー1オイルに選ばれるような製品はできませんねえ。
食用のガエータのオリーブは、強い味で、グリーントマトや草の風味が特徴。
このフルッタート・インテンソのエクストラヴェルジネのオイルも、グリーントマトの香りが特徴なんだとか。
このメーカーが現在取り組んでいるのは、樹齢2000年のオリーブ、つまり他の品種と受粉していないオリジナルのイトリーナのクローンからオイルを作ること。
古代小麦の話題の時にも感じたのですが、品種改良とか、人為的な加工が加えられていない食物は、栄養価の点からも注目ですよね。
2000年前のオリーブの風味を甦らせるなんて、面白そうですね。
↓紀元1200~1300年ごろに植えられたプーリアのご長寿オリーブ。
トレ・フォーリエのオイルの話、次回に続きます。
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2012年6月26日火曜日
オリーブオイル、スーペルインテンシーヴォの時代
今日はオリーブオイルの話。
『ヴィエ・デル・グスト』の記事の解説です。
イタリアで、“エクストラバージン・オリーブオイル”というものが法律で定義されたのは、今から50年前の1960年11月3日のことだそうです。
ところが、この記事を寄稿したオリーブオイル生産者は、50周年なんて祝う気分じゃない、と、これまでの政府の方針に非常に憤慨しています。
現在、イタリアのオリーブオイル生産者は、外国産オイルの強烈な攻勢にさらされています。
ライバルは1ℓ1.99ユーロだというから、状況は厳しいですね。
最近はイタリアでもオリーブオイルのコンクールでスペイン産オイルの優勝が続いたりして、品質、価格の両方で、イタリアのオリーブオイルの現状は大変そうです。
それにしても、記事によると、イタリアでは畑1ヘクタールあたりに植えられているオリーブは250~300本だが、外国の格安品は2000本、というのはすごしいですねえ。
50年の間に、オリーブの収穫もすっかり機械化されました。
これだけ密集してオリーブを育てる方法は、イタリア語では“インテンシーヴォ”と呼ばれますが、今ではさらに密集させて機械で一気にどさっと収穫する“スーペルインテンシーヴォ”という方法が用いられています。
↓超密集したスーペルインテルシーヴォの畑でも、機械でささっと収穫。
広大な畑を所有する大地主が歴史的な経緯から今でも残っているスペインと違って、個人の小さな農場で手間暇かけて栽培する農家が主流のイタリアでは、生産の規模が違いすぎますよね。
生産者が、政府のバックアップが少ないと文句をいいたくなる気持ちもわかりますよ。
↓ゾニン社のオリーブ畑。
まだ隙間があって、広々してますねえ。

そんなイタリアの職人的生産者にとって、多少はスカッとした出来事だったのが、脂肪酸エチルタステルと脂肪酸メチルエステルを添加したオイルをエクストラバージンオイルと認めないという、2011年1月24日のEUの決定でした。
これらの添加物は脱臭剤です。
収穫されて大量に山積みされたオリーブが、搾る前に発酵を初めるために、オイルから悪臭が発生するんですねえ。
それを消すためのものです。
さらに、オリーブオイルの栄養的評価が、不飽和脂肪酸が悪玉コレステロールを減らすという点にのみ集中している。
もっとポリフェノールに注目すべきだ、という説も、新鮮ですねえ。
ポリフェノールの抗酸化作用は、昨今ではとてもよく知られていますもんねえ。
丁寧で誠実なオイル作りをしているイタリアの小さなオイルメーカーが、外国の巨人に簡単に潰されていくのが悔しい、という思いが伝わってくる記事でした。
その一方で、『ガンベロ・ロッソ』の新しい格付け本、『オーリ・ディ・イタリア2011』の記事は、そういったイタリアのオイル作りの最高峰を冷静に分析、評価するものとして興味深いものでした。
この記事の話は次回に。
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2011年4月号、“イタリア産オリーブオイルの未来”の記事の訳は、「総合解説2011年4月号」に載っています。
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『ヴィエ・デル・グスト』の記事の解説です。
イタリアで、“エクストラバージン・オリーブオイル”というものが法律で定義されたのは、今から50年前の1960年11月3日のことだそうです。
ところが、この記事を寄稿したオリーブオイル生産者は、50周年なんて祝う気分じゃない、と、これまでの政府の方針に非常に憤慨しています。
現在、イタリアのオリーブオイル生産者は、外国産オイルの強烈な攻勢にさらされています。
ライバルは1ℓ1.99ユーロだというから、状況は厳しいですね。
最近はイタリアでもオリーブオイルのコンクールでスペイン産オイルの優勝が続いたりして、品質、価格の両方で、イタリアのオリーブオイルの現状は大変そうです。
それにしても、記事によると、イタリアでは畑1ヘクタールあたりに植えられているオリーブは250~300本だが、外国の格安品は2000本、というのはすごしいですねえ。
50年の間に、オリーブの収穫もすっかり機械化されました。
これだけ密集してオリーブを育てる方法は、イタリア語では“インテンシーヴォ”と呼ばれますが、今ではさらに密集させて機械で一気にどさっと収穫する“スーペルインテンシーヴォ”という方法が用いられています。
↓超密集したスーペルインテルシーヴォの畑でも、機械でささっと収穫。
広大な畑を所有する大地主が歴史的な経緯から今でも残っているスペインと違って、個人の小さな農場で手間暇かけて栽培する農家が主流のイタリアでは、生産の規模が違いすぎますよね。
生産者が、政府のバックアップが少ないと文句をいいたくなる気持ちもわかりますよ。
↓ゾニン社のオリーブ畑。
まだ隙間があって、広々してますねえ。
そんなイタリアの職人的生産者にとって、多少はスカッとした出来事だったのが、脂肪酸エチルタステルと脂肪酸メチルエステルを添加したオイルをエクストラバージンオイルと認めないという、2011年1月24日のEUの決定でした。
これらの添加物は脱臭剤です。
収穫されて大量に山積みされたオリーブが、搾る前に発酵を初めるために、オイルから悪臭が発生するんですねえ。
それを消すためのものです。
さらに、オリーブオイルの栄養的評価が、不飽和脂肪酸が悪玉コレステロールを減らすという点にのみ集中している。
もっとポリフェノールに注目すべきだ、という説も、新鮮ですねえ。
ポリフェノールの抗酸化作用は、昨今ではとてもよく知られていますもんねえ。
丁寧で誠実なオイル作りをしているイタリアの小さなオイルメーカーが、外国の巨人に簡単に潰されていくのが悔しい、という思いが伝わってくる記事でした。
その一方で、『ガンベロ・ロッソ』の新しい格付け本、『オーリ・ディ・イタリア2011』の記事は、そういったイタリアのオイル作りの最高峰を冷静に分析、評価するものとして興味深いものでした。
この記事の話は次回に。
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2011年4月号、“イタリア産オリーブオイルの未来”の記事の訳は、「総合解説2011年4月号」に載っています。
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2012年6月21日木曜日
プーリアの手打ちパスタ
ボローニャのパスタの次は、プーリアのパスタ。
『ラ・クチーナ・イタリーアナ』の記事の解説です。
ボローニャのパスタの特徴は、軟質小麦を使った濃い黄色の平らな生地背。
ボローニャ名物のタリアテッレも黄色が濃いと、一段と美味しそう。

これは、卵黄の色が濃い卵を使って出している色。
それと、粉と卵の割合。
ボローニャでは小麦粉100gに卵1個(または2個)ですが、『グランデ・エンチクロペディア・イッルストラータ・デッラ・ガストロノミア』によると、リグーリアやピエモンテでは、小麦粉200gに卵1個+水の割合。
プーリアでは、硬質小麦粉かセーモラ・リマチナータにぬるま湯と塩。
↓プーリアのパスタのこねかた。
ボローニャのパスタより、やけにあっさり。
↓ボローニャのスフォリーナのパスタとプーリアのパスタを比べる、 ボローニャのパスタが、いかに生地を美しく伸ばすことに全力を注いでいるか、よーく分かりますねえ。
そもそも、スフォリーナというのは生地をスフォーリア(薄く伸ばす)にする人という意味ですから。
厚さ約1㎜に大きく広げた真っ平らな生地は、イタリア人は大雑把という固定観念を打ち砕く几帳面さですが、イタリアならではのアーティスティックな職人技も感じさせます。
一方、プーリアのパスタは、パスタをカールさせる方法を考えてたら、一杯できちゃったみたいな楽しいパスタ。
卵のしなやかな弾力を生かすか、粉の強固な弾力を生かすかで、パスタもこんなに違うんですね。
でも、ボローニャでも、手打ち麺のプロ、スフォリーナの数は減っていて、イタリアの家庭でパスタを手作りする主婦は、減少の一途のよう。
面倒ですもんねえ。
『ヴィエ・デル・クスト』の記事でプーリアで今、観光客に人気のパスタと紹介されているのが、サーニェンカンヌラーテsagne 'ncannulate。
なんでもカールさせちゃうプーリア人がタリアテッレを作るとこうなる、みたいなパスタですね。
作り方はいろいろあるようですが、出来上がりの形は一緒。
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関連誌:『ラ・クチーナ・イタリアーナ』、『』サーレ・エ・ペペ』、『ヴィエ・デル・グスト』、“ボローニャの手打ちパスタ”、“゜プーリアの手打ちパスタ”、“サーニェ”の記事の解説は、「総合解説」2011年4月号に載っています。
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『ラ・クチーナ・イタリーアナ』の記事の解説です。
ボローニャのパスタの特徴は、軟質小麦を使った濃い黄色の平らな生地背。
ボローニャ名物のタリアテッレも黄色が濃いと、一段と美味しそう。
これは、卵黄の色が濃い卵を使って出している色。
それと、粉と卵の割合。
ボローニャでは小麦粉100gに卵1個(または2個)ですが、『グランデ・エンチクロペディア・イッルストラータ・デッラ・ガストロノミア』によると、リグーリアやピエモンテでは、小麦粉200gに卵1個+水の割合。
プーリアでは、硬質小麦粉かセーモラ・リマチナータにぬるま湯と塩。
↓プーリアのパスタのこねかた。
ボローニャのパスタより、やけにあっさり。
そもそも、スフォリーナというのは生地をスフォーリア(薄く伸ばす)にする人という意味ですから。
厚さ約1㎜に大きく広げた真っ平らな生地は、イタリア人は大雑把という固定観念を打ち砕く几帳面さですが、イタリアならではのアーティスティックな職人技も感じさせます。
一方、プーリアのパスタは、パスタをカールさせる方法を考えてたら、一杯できちゃったみたいな楽しいパスタ。
卵のしなやかな弾力を生かすか、粉の強固な弾力を生かすかで、パスタもこんなに違うんですね。
でも、ボローニャでも、手打ち麺のプロ、スフォリーナの数は減っていて、イタリアの家庭でパスタを手作りする主婦は、減少の一途のよう。
面倒ですもんねえ。
『ヴィエ・デル・クスト』の記事でプーリアで今、観光客に人気のパスタと紹介されているのが、サーニェンカンヌラーテsagne 'ncannulate。
なんでもカールさせちゃうプーリア人がタリアテッレを作るとこうなる、みたいなパスタですね。
作り方はいろいろあるようですが、出来上がりの形は一緒。
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関連誌:『ラ・クチーナ・イタリアーナ』、『』サーレ・エ・ペペ』、『ヴィエ・デル・グスト』、“ボローニャの手打ちパスタ”、“゜プーリアの手打ちパスタ”、“サーニェ”の記事の解説は、「総合解説」2011年4月号に載っています。
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