『ラ・クチーナ・イタリーアナ』の記事の解説です。
ボローニャのパスタの特徴は、軟質小麦を使った濃い黄色の平らな生地背。
ボローニャ名物のタリアテッレも黄色が濃いと、一段と美味しそう。
これは、卵黄の色が濃い卵を使って出している色。
それと、粉と卵の割合。
ボローニャでは小麦粉100gに卵1個(または2個)ですが、『グランデ・エンチクロペディア・イッルストラータ・デッラ・ガストロノミア』によると、リグーリアやピエモンテでは、小麦粉200gに卵1個+水の割合。
プーリアでは、硬質小麦粉かセーモラ・リマチナータにぬるま湯と塩。
↓プーリアのパスタのこねかた。
ボローニャのパスタより、やけにあっさり。
そもそも、スフォリーナというのは生地をスフォーリア(薄く伸ばす)にする人という意味ですから。
厚さ約1㎜に大きく広げた真っ平らな生地は、イタリア人は大雑把という固定観念を打ち砕く几帳面さですが、イタリアならではのアーティスティックな職人技も感じさせます。
一方、プーリアのパスタは、パスタをカールさせる方法を考えてたら、一杯できちゃったみたいな楽しいパスタ。
卵のしなやかな弾力を生かすか、粉の強固な弾力を生かすかで、パスタもこんなに違うんですね。
でも、ボローニャでも、手打ち麺のプロ、スフォリーナの数は減っていて、イタリアの家庭でパスタを手作りする主婦は、減少の一途のよう。
面倒ですもんねえ。
『ヴィエ・デル・クスト』の記事でプーリアで今、観光客に人気のパスタと紹介されているのが、サーニェンカンヌラーテsagne 'ncannulate。
なんでもカールさせちゃうプーリア人がタリアテッレを作るとこうなる、みたいなパスタですね。
作り方はいろいろあるようですが、出来上がりの形は一緒。
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関連誌:『ラ・クチーナ・イタリアーナ』、『』サーレ・エ・ペペ』、『ヴィエ・デル・グスト』、“ボローニャの手打ちパスタ”、“゜プーリアの手打ちパスタ”、“サーニェ”の記事の解説は、「総合解説」2011年4月号に載っています。
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