2025年10月11日土曜日

イタリアの地方料理解説:北西部4、フォンドゥータ

複雑なイタリアの地方料理をコンパクトに分類し、写真を多用して見やすく伝える『ティピコ・イタリアーノ』。
“典型的なイタリア料理”に選んだ最初の料理は、“フォンドゥータ”。パスタやピッツァと同じく、世界中に広く普及したイタリア料理の傑作です。
イタリアではヴァッレ・ダオスタの料理として知られていますが、世界的にはスイスの料理として有名。
歴史的な資料を根拠にすると、発祥地はスイスのジュネーブと言われています。スイスからトリノに伝わる過程でスイス料理がイタリア風になり、さらにヴァッレ・ダオスタに伝わって、ヴァッレ・ダオスタで一番有名な銘産品、フォンティーナを使ったヴァッレ・ダオスタ料理になりました。

スイスのチーズ・フォンデュー。




ヴァッレ・ダオスタのフォンティーナ。
これを使っているからヴァッレ・ダオスタ料理、ひいてはイタリア料理と胸を張れる。




ヴァッレ・ダオスタのフォンドゥータは、糸を引いてもダマがあってもだめ。滑らかでクリーミーに溶かすのが正解。リチェッタはシンプルでも厳密な調理方法と材料が求められる料理。
フォンティーナは牛の1回の搾乳分のミルクから作る脂肪分の多いセミハードチーズ。熟成期間は最低3ヵ月。

フォンティーナはペッツァータ・ロッサやペッツァ―タ・ネラ種の牛乳から作る。
放牧がおこなわれるのは、伝統的に6月15日のサン・ベルナルドの祝日から9月29日のサン・ミケーレの祝日の間。



牛が放牧地へ行くために渓谷を登り始める日はデザルタというお祭り。
羊の移牧とは違うすごい迫力。



イタリア北西部は乳牛と共に生きている地方なんですね。


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