2025年10月21日火曜日

フォンティーナ

南のチーズ、モッツァレラに代表されるパスタ・フィラ―タのチーズの話が出たところで、新しい感性でイタリアの地方料理を探索する本、“ティピコ・イタリアーノ”の話に戻ります。
イタリア料理を5つの地区に分けて分析するこの本で、1品めは北西イタリアを代表するイタリア料理、ヴァッレ・ダオスタの“フォンドゥータfonduta”でした。
話の舞台は北イタリアに飛びます。

世界中にあるフォンデュー料理をイタリアのヴァッレ・ダオスタの料理と言う根拠は、ヴァッレ・ダオスタの名物チーズ、“フォンティーナ”の存在です。
アルプスの放牧地のチーズ。
ヴァッレ・ダオスタは、北東イタリアにあります。ひっょとしたら南イタリアより行ったことある人は少ないのでは。ある意味、マイナーな地方。

フォンドゥータ。

フォンティーナは北イタリアの溶けるチーズで山のチーズ。5月から9月の間に標高1600m以上の放牧場がある山小屋で作られる。夏の放牧地の花や草の素晴らしい風味がミルクに移り、さらにチーズにも感じられる。
非加熱の全乳から作る。殺菌過程がないので脂肪、タンパク質、栄養分や風味が豊かなミルク。

フォンティーナ。大手は協同組合から組合員が飼育した牛のミルクを集めて大量生産する。大量に熟成させるには資金力も必要。造り手には元銀行家などの資産家が多い。会員は約200軒。生産量は年間30万個。

フォンティーナのCM
チーズのラベルに描かれている山はマッターホルン。

マッターホルンはイタリア語ではチェルヴィ―ノ。標高4478m。
ヴァッレ・ダオスタの放牧。北イタリアの放牧は、なんだか迫力ある。やっぱり牛がでっかいからかな。野生味で言えば南の水牛にはかなわないけど。

ワイルドな水牛でも子牛は超可愛い。

フォンティーナになるミルクは、ヴァッレ・ダオスタの土着品種、ペッツァ―タ・ロッサ種やペッツァ―タ・ネロ種のもの。
ペッツァ―タ・ロッサ。北の牛は首に大きな鈴をつけている。
フォンティーナは放牧と伝統が作るチーズで、このチーズを造り続けることは環境を守り続けることを意味する。

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フォンティーナ

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