2008年6月13日金曜日

アルト・アディジェ(スッドティロル)名物

アルト・アディジェ(南チロル)のイメージビデオ。
ボルツァーノのぶどう畑周辺とドロミテの風景です。
いい所ですねえ。





I miei canederli con gulash
カネデルリとグーラッシュ, photo by Raphaela


この赤い料理は、「グーラッシュとカネデルリ」。
アルト・アディジェ地方の名物料理2つの組み合わせですね。

カネデルリは、きのう紹介したとおり、パンのニョッキ。
そしてグーラッシュは、あのグーラッシュ。

グーラッシュはハンガリー料理の代表格ですが、アルト・アデジェの地方料理でもあるんですねー。
この地方(南チロル)が、元はオーストリア・ハンガリー帝国の一部だったことを如実に物語っています。
グーラッシュ・ティロレーゼ Gulash tirolese と名乗れば、立派にイタリア料理。


チーズで有名なのは、フォルマッジョ・グリージョ formaggio grigio ことグラウケーゼ Graukäse 。

こんなチーズ。
 ↓
www.mondodelgusto.it

灰色のカビで覆われた強い味のチーズで、レンネットを加えないで作ります。
脂肪分を徹底的に取ってしまった残りの牛乳で作るので、一番貧しいチーズ、とも呼ばれていました。
玉ねぎのスライスと一緒に、オイル、ビネガー、ワインをかけて食べるのが一般的。

Graukäse
グラウケーゼ, photo by Florian Seiffert


この地方はパンも独特で美味しそう。

ボルツァーノのパン屋さんのラインナップ
 ↓
www.naeckler.it

中でも、シュッテルブロート Schüttelbrot というライ麦パンは有名。

こんなパン
 ↓
www.europeancuisines.com

長期間保存できて、とても固い薄焼きパンです。
歯が弱い人にはお勧めできないとか。

このパン、別名パーネ・スコッソと言います。
スコッソとは、「揺する」という意味。
揺すって作るパン?

どうやら、ゆるい生地を板の上にのせて、揺すりながら広げたからこう呼ばれたんだそうです。
なにやら揺すって、このパンを作っている動画がありました。




麺棒で伸ばす方が早い気もするけど・・・。


デザートは、りんごのストゥルーデル Strudel や揚げパンのクラプフェン Krapfen もおいしいですよね。


Molto buono
ストゥルーデル, photo by Luca Candini


Bombe
クラプフェン, photo by Sergio Russo



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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2007年5月号
ドロミテの食文化を紹介した記事の訳は、クレアパッソの「総合解説」P.24に載っています。


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4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

これですこれです。今自分が食べてみたい現地の味。最近北の白ワインにはまりだして、急激に興味がわいています(^^)

prezzemolo さんのコメント...

北の白って、イタリアワイン通には人気がありますねえ。ドイツとイタリアのいい所をいっぺんに楽しめそう。

匿名 さんのコメント...

日本でグラーシュを食べたんですが、おいしかったです。まだカネデルリは食べてないので、現地に行ったら合体くんをぜひ味わってみたいです。ボルツァーノって暑かったという印象しかなくて、ろくなもんを食べてないので。

昔スペックとペックを間違えていたぐらい(^^;

しかし、フリウリとアルトアディジェのワインにはまりだしたら、今まで辛口一辺倒だったのが豹変。甘いのもいいなぁと。でも甘くても苦甘がいいです。

prezzemolo さんのコメント...

くるりさん
カネデルリにグーラッシュをかけた料理を北のワインと一緒にいただくのが私の野望です。

質問、去勢鶏のチョウザメ風て、どんな料理でしょう。想像するとちょっと面白いけど、チョウザメもキャビアも一切入りません。

今日は、ブリュットの意味をトラウマ級に教えてくれたスプマンテ、トレント。クラッシコ・ブリュットに合う料理の話です。リチェッタの日本語訳は(CIR2022年1月号P.35)です。 トレント・クラッシコには、“トレント・クラッシコ・ミッレジマ―ト”と、“トレント・クラッシコ・リゼルバ...