リゾット・アッラ・ミラネーゼの話、その2。
リゾット・アッラ・ミラネーゼが誕生した由来については、様々な伝説がありますが、一番有名なのが、ミラノのドゥオモのステンドグラス職人の話。
『ヴィアッジ・エ・サポーリ』2005年1月号によると、時は1574年。
ドゥオモの「聖エレナ」のステンドグラスを担当していた親方、ヴァレリオ・デ・フィアンドラ(ペルフンダヴァッレなど、別の名前の説もあり)は、美しい色を作り出すことで有名でした。
特に黄金色が得意で、その秘訣は絵の具にサフランを加えること。
この色を作る仕事を任されていたのが、一人の弟子。
彼は、いつも“ザッフェラーノ”(サフラン)というあだ名で呼ばれていました。
ここまでは大体どの話でも一緒。
ここから先はいくつか説があります。
・ザッフェラーノ君が親方の娘と結婚することになり、その披露宴の時に仲間が冗談でリゾットにサフランを入れさせた。
・ザッフェラーノ君が親方の娘と結婚することになり、その披露宴の時にザッフェラーノ君がリゾットにサフランを入れた。
・親方の娘の結婚披露宴の時に、誰かが(ザッフェラーノ君が?)誤ってリゾットにサフランを入れてしまった。
などなど。
どれも伝説にすぎませんが、ミラノのドゥオモで、素晴らしいステンドグラスを見上げながらサフラン色を探してみるのも楽しいものです。
ミラノのドゥオモのステンドグラス
サフラン, photo by Maurizio Zanetti
ミラノ風リゾットのもう一つの特徴的な食材は、骨髄。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の「基本のリゾット」の記事では、子牛の大腿骨から骨髄を取り出すところから説明していて、さすがは肉食の国。
骨髄料理, photo by Renée S.
↑
これはミラノのリストランテ・クラッコの一品。
スライスした骨髄をグリルパンで焼き、その上に、スーゴ・ディ・カルネをしみ込ませたババをのせたもの。
どんな味なんでしょうねえ。
コラーゲンたっぷりでお肌がつるつるになりそうだなあ。
ただし、最近では骨髄を入れないミラノ風リゾットも多いようです。
今日はちょっと横道にそれちゃいました。
明日こそは、リチェッタの話です。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年5月号(クレアパッソで販売中)
“リゾット~基本のリチェッタ”は「総合解説」P.11に載っています。
『ヴィアッジ・エ・サポーリ』2005年1月号(在庫なし)
“リゾット・アッラ・ミラネーゼ~老舗トラットリーアのリチェッタ”は「総合解説」2004年1月号、P.10に載っています。
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