2008年6月27日金曜日

アルトゥージ生誕の町、フォルリンポポリ

アルトゥージの話、その5。

ペッレグリーノ・アルトゥージの生誕地、フォルリンポポリには、“カーサ・アルトゥージ”という、イタリアの家庭料理がテーマのカルチャーセンターがあります。
図書館、レストラン、料理教室、イベントスペース完備。
この図書館は、『La scienza in cucina e l'arte di mangiar bene』の初版本も所蔵しています。
hpはこちら。
www.casartusi.it

また町では、毎年6月の最後から2番目の土曜日から9日間に渡って、「フェスタ・アルトゥジアーナ」という、アルトゥージにちなんだイベントが開催されています。
今年は6月21日から29日まで。
今まさに、まっ最中ですね。

今年のイベントのhpはこちら。
www.pellegrinoartusi.it

色々食べて、食文化についての造形も深めようというお祭り。

このイベントにはコンクールもあって、料理に関する本に与えられる「ペッレグリーノ・アルトゥージ賞」と、プロでない人たちの家庭料理のコンクール、「マリエッタ賞」というのがあります。
マリエッタ賞の優勝者には、賞金1000ユーロとパスタ5kgが贈られるそうで。

ちなみに、マリエッタとは、アルトゥージの料理人だったマリエッタ・サバティーニのこと。
アルトゥージには子供がいなかったので、本の著作権を、マリエッタと、もう一人の料理人、フランチェスコ・ルッフィッリに遺したのだそうです。

去年の優勝者は、サルデーニャ出身でベルガモ在住の男性。
優勝した料理は硬質小麦粉のニョッケッティで、サルサは、スモークしたサルシッチャと羊のリコッタという、サルデーニャの伝統の食材を使ったもの。
伝統の食材を使いこなし、かつ、無駄を一切省いたシンプルな料理だったところが評価されたようです。


優勝した料理
チッチョネス・アッラ・ボッボーレ、リコッタ・ムスティア入り
Cicciones alla Bobbore con ricotta "mùstia"

材料/5人分
サルシッチャ・サルダ・アッフミカータ・・200g
リコッタ・“ムスティア”・・250g(塩漬けしてスクモークした羊飼いの手作りリコッタ)
玉ねぎのみじん切り・・50g
トマトソース・・400g(サルデーニャの甘くて香りのよいミニトマトで作る)
オリーブオイル・・30cc

チッチョネス・・400g(サルデーニャ北部の硬質小麦粉のニョッケッティ。マッロレッドゥスより太くて短い。)

・玉ねぎを油でソッフリットにし、小角切りにしたサルシッチャを加えて1分炒める。
・トマトソースを加えて15分煮る。仕上げにリコッタの半量の小角切りを加える。
・チッチョネスをゆでてサルサで和える。
・皿に盛り付け、粗くおろした残りのリコッタを散らす。
・ワインは若いカンノナウが合う。 



ちなみに、6月21日には、フォルリンポポリでもう一つイベントがありました。
それはなんと、コスプレ大会!
イタリアコスプレ協会の主宰ですよ。
www.flickr.com/photos


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関連誌;『サーレ&ペペ』2006年6月号(クレアパッソで販売中)
巻頭記事、“アルトゥージのチェーナ”では、アルトゥージの本をベースにしたリチェッタを紹介しています。日本語訳は「総合解説」'06&'07年6月号、P.2に載っています。


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