2008年4月7日月曜日

フリーコその2~じゃがいもと玉ねぎのフリーコ

前回に続いて、フリウリ地方のチーズ料理、フリーコfricoの話です。

フリーコとは、チーズをこんがり焼いた料理で、前回のブログで紹介したチップス状の薄焼きクリスピータイプと、フリッタータ状の厚焼きタイプがあります。

今回は、じゃがいもと玉ねぎ入りの厚焼きフリーコのリチェッタを探してみました。


Street food, Cividale, Italy
Originally uploaded by pintxomoruno


これはもう大かた切り取った後のフリーコですね。
これにポレンタを添えるのが伝統的な食べ方。

もっとかた焼きにするとフリッタータそっくり。
 ↓
こんな感じ。

まずは、フリウリの家庭のリチェッタから。
原文は、料理の投稿が充実しているcookaround.comのこちらのサイトから。
調理過程の写真もあります。

材料;
玉ねぎ・・4個
じゃがいも・・6~7個
モンタジオ・フレスコ・・800g
岩塩
黒こしょう


・玉ねぎの薄切りを油でソッフリットにする。
・薄くスライスしたじゃがいも、塩、こしょうを加えてよく炒める。必要なら水少々を加えて焦げ付かないようにする。
・小角切りにしたチーズを加えて30分焼く。
・必要なら油を捨てる。皿を使って裏返し、反対側も30分焼く。

時間はかかるけれど、簡単に作れるんですね。

このリチェッタで使っているモンタジオはフレスコタイプ。

モンタジオには
・フレスコ(2ヶ月)
・メッザーノ(5~10ヶ月)
・スタジョナート(10ヶ月以上)
の3タイプがあります。

こちらは、モンタジオ管理組合のチーズの写真。
左からフレスコ、メッザーノ、スタジョナートの順で並んでいます。


次は、このモンタジオ管理組合のサイトで紹介されているフリーコのリチェッタです。
ウーディネの4つ星ホテル、アストリアのリストランテのもの。
原文と写真はこちら

洋梨入りフリーコfrico con le pere

モンタジオ・メッザーノ(6ヶ月)・・600g
洋梨・・2個
ゆでたじゃがいも・・1個
ベーコン・・2枚
玉ねぎ・・少々
黒こしょう
ルーコラ・・300g

・小さく切ったベーコンを樹脂加工のフライパンで炒める。
・玉ねぎの薄切り(香りづけ程度)、小さく切ったモンタジオ、小さく切ったじゃがいもを加える。
・チーズが溶けたら小さく切った洋梨を加えて混ぜ、弱めの火でフリッタータ状に両面を焼く。
・くし切りにしてルーコラの上に盛り付ける。

さすが4つ星ホテル。
素朴な山の料理も洗練された1品になるんですねえ。

実はウーディネ調理師組合では、世界一のフリーコを作ってギネスブツクに載せよう!と、巨大なフリーコを作ったことがあります。
オーストリア製の直径3mの特注の鍋で、重さ300kgのフリーコを作ったんだそうで。
この記録、多分まだ破られていないだろうなあ。

これは、ウーディネのコックさんたちがオーストリアのどこかの町のイベントで、同じ鍋でフリーコを作っているところ。
動画ではなく、の~んびりしたスライドです。




この鍋、今も時々使用されているようで、2007年10月にウーディネで行われたお祭りでも巨大フリーコ作りのパフォーマンスが披露されたとか。


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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

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