イタリア料理アカデミーの本、『スーゴとサルサ』は、イタリア各州のソースをベースに、各州の食文化を深く掘り下げている本。
この本によると、《サヴォイア家の料理人、ジョヴァンニ・ヴィアラルディは、1854年の料理書でこう書いています。美味しいソースは調味のベース、魚のソースは値段が高くて香りがよいが、失敗したソースは値段が高くても料理を台無しにする。
当時は新しい料理が登場してきて、ソースも新しいソースが次々に考え出されていました。ソースは料理の栄養価のベースとなるものではありませんが、味の決め手になり、食文化のアイデンティティーの基本になります。ピエモンテの各地で生まれたソースは、現代まで受け継がれてきました》
ピエモンテはフランスとの関係が強い地方。ソースの概念や使い方にもフランス料理の影響が感じられます。ピエモンテはサヴォイア家が勢力を伸ばした地方で、サヴァイア家はヨーロッパでも屈指の名家で、シチリア王国の王位を獲得し、サルデーニャ王国の王となり、イタリア統一運動の核となり、統一後はイタリア王国の王家となりました。サヴォイア公国の首都はトリノ。ピエモンテ料理の話をする時は、フランスの存在を抜きには語れません。
トリノ。
トリノの老舗カフェ。
トリノ料理。
トリノのポルタ・パラッツォの市場では、火・水・金曜日は乳製品とバターの日でした。ピエモンテ料理にはバターがたっぷり使われています。
ポルタ・パラッツォの市場。
コントルノの定番は野菜(にんじん、ほうれん草、フィノッキオ、さやいんげん、エルベッテなど)のバター炒め。米、パスタ、ニョッキ、ラビオリの調味はシンプルにバターとパルミジャーノ。
パルミジャーノとバターのパスタ。
ピエモンテのバターのソースのベースは、農民の伝統料理。ソースはピエモンテの言葉ではバーニャbagna。バーニャ・カウダは熱いソースという意味。そのベースはバターで塩漬けニシンや刻んだアンョビやケッパー、ツナをソッフリットにしたもの。
動物性脂肪は、昔から料理のベースに使われてきました。バターの次は、豚の脂身です。
この話は次回に。
動画は日本語の字幕付きでご覧ください。
この話は(CIR)2023年10月号のリチェッタ《コンテンポラリーな地方料理》の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.2~。
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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』という地方料理の本としては最高の雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。毎月日本語に翻訳している力作です。イタリア発の地方料理の情報は、昔の有名書籍が売り切れて入手困難になっている昨今ではとても貴重です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。
現在、2023年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
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週末はクレアパッソのお薦め本の紹介。
『スッド・グランデ・クチーナ(南伊・山・海)』
『春・夏・秋・冬』
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