2024年10月3日木曜日

グラナと呼ばれるおろして使うチーズ。

今日の話題は、おろして使うチーズ。典型的なイタリアのチーズ。
料理にコクと複雑な味わいを与え、パスタやリゾットを白く覆うだけでなく、オーブンで焼けば香ばしい色もつく。

パスタのオーブン焼き

シンプルな料理ほど使うチーズによって味が変化するので、チーズのタイプや熟成具合などを料理に合わせて適切に選ぶことが大切。
アマトリチャーナには、長期熟成のペコリーノ・ロマーノが適している。細かくおろしてたっぷりかければグアンチャーレの強い風味にも釣り合う。

リガトーニ・アッラ・アマトリチャーナ

上の動画のアマトリチャーナに使われているのはペコリーノ・ディ・ピエンツァ。

チロル風カネデルリなら、18~20ヵ月熟成のグラナ・デル・トレンティーノが合う。

カネデルリ

グラナ・トレンティーノ


チーメ・ディ・ラパのオレッキエッテには、羊のリコッタ・サラータが合う。

プーリアのオレッキエッテ

リコッタ・サラータ

羊乳のホエイを80~85℃に加熱して凝固させ、水気を切ってプレス、塩を加えて熟成させる。クセのないはっきりした味、羊のミルクやフレッシュリコッタの香り、バター風味、心地よい塩気と酸味。

プーリアのカチョ・リコッタ

リコッタ・サラータは他の硬質チーズに比べてカロリーが低いという利点もある。

そして最も有名なおろして使うチーズがグラナ・パダーノとパルミジャーノ・レッジャーノ。
シンプルな料理ほどチーズの質が重要になる。良質の素材なら卵入り麺のロングパスタにグラナ・パダーノかパルミジャーノを散らしてマイルドなオリーブオイルをかけるだけで完璧な1品。デリケートな手打ち麺の味も堪能することができる。

どのタイプのチーズにも共通しているのは、あらかじめおろしておかない、ということ。乾燥したり、余計な香りを吸い込まないようにするため。

さらに、このタイプのチーズは“パスタ・コッタ”と呼ばれる製法のチーズ。カードを48~55℃で加熱してホエイを出す製法。ペコリーノ・ロマーノもパルミジャーノも、グラナ・パダーのもこの製法。水分の排出量を多くするためにカードを細かくカッティングするのも共通。水分が少ないと、長期間熟成させることが可能になる。


=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年の号からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもお気軽にどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。

(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)

=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

============================



0 件のコメント:

世界のエノガストロノミ―の憧れ、パルマ。サルメリーア巡りがお勧め。

さて今日のお題は、サルーミの王様クラテッロの食べ方の予定でしたが、 そもそも、クラテッロ・ディ・ジベッロはパルマの食べ物。 なのでその根底にはパルマの食文化があります。 まずはそこからチェックです。 パルマのPV 5分でパルマ観光 2018年の“イタリア料理の年”に制作されたツー...