2024年10月30日水曜日

カルパッチョから刺身、寿司と広まり、魚を生で食べる食文化が革命を起こした。寿司は世界的に見ても貴重な生魚の料理。今では世界中の生で魚を食べる食文化のある国が寿司を超えるヒットを狙っている。


イタリア料理の現代史を見てみると、魚を生で食べる習慣がすごい勢いで普及したことがわかりました。この革命的な出来事を知ると、日本料理は魚を生でおいしく食べるために考え出されてきた料理で、これは世界的にも珍しいことが分かりました。カルパッチョから刺身、寿司となり、あまりのブームに、いまでは寿司を超える料理を作りだそうと、世界中の生で魚を食べる食文化のある国が本気になっている。

欧米の魚を生で食べるイメージは、こんな感じ。どう見ても肉食。

それがイタリア人でも今はこう。


そこで今月の(CIR)から、P.3の“生魚3種の盛り合わせ”です。
まず1品めは、養殖じゃなくて天然物のスズキのパッションフルーツマリネ。
スズキの柑橘フルーツマリネは、生魚の定番。

スズキのカルパッチョのマリネ。

パッションフルーツは南米生まれのトロピカルフルーツ。

シチリアのパッションフルーツ。

日本ではまだなじみがない果物だけど、この果汁でスズキをマリネします。種も食べます。

情熱のフルーツなんて、南米的な名前、なんて思ったら、パッションは情熱のことではなく、花の中心が十字架のように見えるので、キリストの受難を意味するという、知らないとちっょと恥ずかしい話。

パッションフルーツの花

パッションフルーツは多分和食にはまだ使われてない。

薄々わかってきましたが、魚の生食は、異文化との出会い。(CIR)の3種の盛り合わせの2品目はマグロとアボカドのミッレフォーリエ。そして3品目は、なんとエビせんべいのエビのタルタルのせ。
多分、エビせんべいが出てきたイタリアンのリチェッタは初めてだと思います。

なんとエビせんべいはドラゴンの雲、竜雲と呼びます。

このように、生魚のリチェッタは面白いものばかり。
次回は生じゃなくて、魚のパスタです。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

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カンパーニアで育ち、18歳でローマのハインツ・ベックのラ・ベルゴラで働き始め、26歳で最初のミシュランを獲得し、現在はアマルフィの高級ホテルのレストランのシェフ、クリストフォロ・トラバニは現在注目のシェフ。

今日紹介するのは、(CIR7月号P.26)で紹介している若手シェフ。 クリストフォロ・トラバニシェフです。1988年生まれ。 彼は幼少期と思春期をカンパーニアで育ち、18歳でローマの3つ星レストラン、ハインツ・ベックのラ・ベルゴラで働き始め、その後数々のグラン・シェフの元で働き、...