2020年9月17日木曜日

スカロッピーネのバリエーション。ローマ風のサルティンボッカ、ボローニャ風のボロネーゼ、ナポリ風のピッツァイオーラ。

スカロッピーネのリチェッタを調べていたら、バリエーションの基本スタイルがいくつか見えてきました。

まずはクラシックなマルサラ風味。
すべてのスカロッピーネの基本。
ジューシーで柔らかく仕上げるのがポイント。

スカロッピーネのマルサラ風味scaloppine al marsala

・子牛のロースの薄い切り身500gから余分な脂身を取り除く。
・オーブンシートをかぶせて叩き、薄くして小麦粉をまぶす。
・フライパンにEVオリーブオイルとバターを熱する。
・切り身の両面を焼く。
・マルサラ1カップをかけてアルコール分を飛ばす。
・塩、こしょうしてイタリアンパセリのみじん切りを散らし、5分熱する。乾きすぎる時は水を足す。
マルサラは白や赤ワイン、ブランデーなどでも応用可。

次はサルティンボッカ・アッラ・ロマーナsaltimbocca alla romana
生ハムとセージが加わってマルサラは白ワインに。
下の動画はローマの人気店、ケッキーノ・ダル・1887のリチェッタ。

・子牛肉は1人前2枚に塩少々、乾燥セージ少々(生のセージが苦手な人もいるので)を散らす。
・各肉に生ハムを1枚のせて楊枝で止める。
・フライパンにオイルとバターを熱する。
・肉に小麦粉をまぶし、生ハムを上にしてバターが焦げないように弱火でさっと焼く。
・裏返して白ワインをかけ、アルコール分を飛ばす。
・皿に盛り付けて焼き汁をかける。

ここから先が大きなターニングポイントで、ボローニャ派とナポリ派に別れます。
ボローニャ派alla bolognese/アッラ・ボロニェーゼは生ハムとチーズのトッピング。

まずはボローニャ風、アッラ・ボロニェーゼです。
仔牛肉専門店の動画から、どうぞ。
スカロッピーネのボローニャ風scaloppine alla bolognese

材料/
厚さ1cmの仔牛肉のスカロピーネ・・500g
卵・・2個
バター・・大さじ2
生ハム・・8枚
スライスグリュイエール・・2枚
白ワイン
チキンブロス・・1/2カップ

・肉を叩いて平らにする。卵を溶き、フライパンにバターを熱する。
・切り身に卵をまぶしてバターで焼く。切り身を温めた皿に取り出し、生ハムとスライスチーズを1枚ずつのせる。
・焼き汁を白ワインでデグラッサーレし、チキンブロスを加えて半分に煮詰める。
・切り身を戻し、蓋をしてチーズが溶けだすまで熱する。
・切り身を取り出して焼き汁をかける。

仔牛肉は鶏胸肉や七面鳥肉、豚肉でも代用できます。

ナポリ派alla pizzaiolaアッラ・ピッツァイオーラは、その名の通り、料理上手のピッツァイオーロがピッツァに使っているソースとよく似ている1品。
牛肉や豚のリブロースでも代用できます。
下の動画のスカロッピーネ・アッラ・ピッツァイオーラscaloppine alla pizzaiola
トマトの加工品メーカーのリチェッタ。

・フライパンにバター75gを熱して塩、こしょうする。
・牛肉や仔牛肉の薄い切り身300~350gに小麦粉をまぶし、バターで肉の両面を焼く。
・切り身を取り出して保温する。
・焼き汁にトマトのパッサータ300gとドライオレガノを加える。蓋をして10分煮る。
・切り身を入れて両面になじませ、スライスしたモッツァレラをのせる。
・蓋をして2~3分熱する。

マルサラも生ハムも使わない、かなり経済的な基本中の基本、レモン風味。
スカロッピーネのレモン風味scaloppine al limone。
材料/4人分
仔牛のスカロッピーネ・・8枚、430g
レモン汁・・50g
塩、こしょう、00番の小麦粉
バター・・40g

・肉を叩いて繊維を切り、柔らかくすし、小麦粉をまぶす。
・フライパンに弱火でバターを熱し、肉を入れて強火にする。片面1分ずつ焼いて塩、こしょうする。
・レモンの汁を搾り、焼き上がる2~3分前に切り身にかける。クリーミーなソースにしたい時はコーンスターチを少量レモン汁で溶く。



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総合解説
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