2020年9月24日木曜日

バリラグループとボローニャ種苗業者組合が生み出した南伊に適した新しいパスタ用小麦。グラノ・アウレオ。

ヴォイエッロがどんなパスタメーカーか、ちょっとおわかりいただけたでしょうか。
webページ(こちら)によると、タガンログ消滅後は、最高のパスタを目指して、2009年に誕生したイタリア産のアウレオという小麦100%で製造しているそうです。
アウレオ小麦はバリラグループとボローニャの種苗生産者組合が中心となって作り出した、イタリア南部の気候に適した上質の品種。イタリアのパスタ産業が本気になって取り組んだパスタの国産小麦化の一大プロジェクトから生まれた新しい小麦のようです。
タンパク質の質も量も、他の小麦より優れているそうです。
グラノ・アウレオ↓
これまでの、アリゾナの砂漠で栽培された小麦に変わるパスタ用小麦だそうです。
砂漠で小麦を育てるには大規模な灌漑設備が必要ですが、南伊で栽培されるこの品種は天然の水で育つのでCo2の排出も抑えられます。
輸送距離も短くなります。

イタリアのパスタが北米産の小麦で作られていた時代は終わるのでしょうか。


バリラグループが、農家やパスタメーカーを巻き込んだこの一大企画に、カンパーニアのパスタメーカーの代表として選んだのがヴォイエッロでした。
確かに、品質を追求するその姿勢は、カンパーニアでも一目置かれています。
ヴォイエッロはカンパーニアのパスタ文化を広めるために、“ナポリの黄金プロジェクト”というものを展開しています。
ナポリを代表する9人のシェフにヴォイエッロのパタを使ったリチェッタを提案してもらい、本にしました。
その詳細は次回に。

北の大資本と、ボローニャのアルティジャナーレ精神に満ちた企業と、ナポリの美味しいパスタを情熱的に追求するパスタメーカーが手を組んだ、素晴らしいビジネスの始まりです。
今後のイタリア産パスタはどう変わるか、楽しみです。

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総合解説
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