2024年9月9日月曜日

レバーをハーブと白ワインでマリネしてグアンチャーレで巻いて焼くアッロスティーニ。

新しいクイント・クアルトの料理、昨日のロニョ―ネ・ディ・ヴィテッロ(子牛の腎臓)は、多分初めて訳した食材です。『クチーナ・イタリアーナ』誌に新登場ということは、今後流行する可能性がある食材かも・・・。
2品めは、“レバーとグアンチャーレのアッロスティーニ”。
arrostiniはarrosto、つまり、ローストする、と言うこと。いわば焼肉。アッロスティチーニは、その縮小語。つまり小さな焼肉。アブルッツォの子羊肉のアッロスティチーニは、近頃の大ヒット。串焼き感が強い1品。鶏肉で作れば焼き鶏。

アッロスティチーニ

これを子羊肉じゃなく、レバーで作ります。
レバーのアッロスティチーニは、珍しくはないようですが

レバーのアッロスティチーニ。


薄切り肉を巻いてインボルティーニにし、さらにグアンチャーレやパンチェッタで巻いてボリュームもコクもupさせる、というのは、イタリアの家庭料理の定番。

子牛肉、スペック、プロヴォローネのインヴォルティーニ、

レバーのトスカーナ風

パンチェッタとグアンチャーレ


次の料理はトリッパのサラダ入りミケッタ。
レバーのパニーノは、ストリートフードの定番ですが、ミケッタにレバーを挟む料理は初めて見ました。

ミケッタ

レバーのベネチア風のパニーノ

新しい内臓料理は、それまでの常識を取っ払った料理なんですね。

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2024年9月7日土曜日

節約してもっと美味しいものを食べる時代の新しいクイント・クアルト

今日のお題は(CIR2022年5月号)の記事“新しいクイント・クアルト”から、

フィレンツェの内臓料理のマエストロこと、チブレオのオーナー、ファビオ・ピッキ。

ローマのテスタッチョの食肉処理場で生まれた内臓料理の中で、その象徴とされたのがパヤータ。(小腸)

ピエモンテ料理のフィナンツィエーラ。

下の動画のタイトルはパレルモで一番有名なパニー二。“パーネ・カ・メウザ”。具は脾臓です。

内臓は、昔から、どこでも貧しい庶民の料理の、トラットリア料理の代表でした。

記事には、rigaglieとfrattaglieの違いについての説明がありました。訳す時は、どちらも内臓、と訳していましたが、イタリア人にとっては違いがあったのです。rigaglie は鳥類の内臓で、frattaglieはその他の動物の内臓なんだそうです。
ローマ皇帝ヘリオガバルスの宴会には、彼の好物が登場しましたが、それらは、クジャクの舌、鶏のとさか、ダチョウの脳みそと言ったregaglieたちでした。

鶏の内臓のフェットゥッチーネ。

70年代になると、内臓料理よりフィレット、スカロッピーナ、ビステッカの時代が訪れます。それに伴って、時間と経験と新鮮さと下ごしらえが必要な内臓料理は家庭から消えていきました。
やがて、家族みんなで集まって暮らすライフスタイルが一般的になり、アイランドキッチンが広まり、何も無駄にしないことが美徳とされる時代になります。
そして現代の暮らしのキャッチフレーズは、“paghi meno e mangi meglio”支出を減らしてもっと美味しいものを食べる、です。

現代では、内臓料理も大きく変わっています。ただ、内臓が美食家に注目される食べ物であることは変わらないようです。

最初の内臓は子牛の腎臓、rognone di vitello。

子牛の腎臓のトリフォラート

茶色いイメージの内臓料理に添えるのは、鮮やかな黄色のサフランライスです。
その結果、今月の料理の中でも、特に美しい1品になりました。

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2024年9月6日金曜日

ごみ箱のソースのパスタとは、クリスマス後に残った豪華な食材や各種のパスタのミックス料理。庶民的なところがナポリの人に受けて大ヒットした。

今日の料理は(CIR5月号P.4)“ライム風味のムール貝とペコリーノのパスタ・ミスタ”。 今月の料理のテーマは、mangiare con rispetto。 この料理のポイントは、“パスタ・ミスタ”。 形の違う様々なパスタのミックスは、ナポリでは人気の商品。パスタ・メーカーが商品として販売しています。 残り物のパスタをとっておき、溜まったそのパスタを使う、というのは、ナポリの主婦の工夫。 今月の記事には、この料理がサンタナスアシアのトラットリアが考え出した料理で大ヒットした、という情報が。 

サンタナスタシア

エビとじゃがいものグラニャーノのパスタ・ミスタ

グラニャーノはカンパーニアのパスタの産地の一大ブランド。パスタ・ミスタという製品もあります。他のパスタとは全然違う。

そして今日の料理はサンタナスタシアの'E Curtiの名物料理、”Sicchie d'a Munnezza/シッキ・ダ・ムネッツァ”は、ナポリの言葉でごみ箱という意味。残り物のパスタや食材を溜めた箱を言い表していて、残り物をすべて使ったソースという意味らしい。下のパスタはレーズン、ヘーゼルナッツ、ケッパーなど、クリスマス料理の残り物を入れたトマトソース。

こんな庶民的な料理がヒットしちゃうのがカンパーニア人の美食道。5月号のリチェッタは、ムール貝とライム入り。ライムなんてテキーラ飲む時しか口にしないけど、こんな使い方もあるんだ。

ムール貝のライム風味。ライムの果汁を散らすだけ。

ムール貝、チーズ、ライムのパスタ。チーズはブローヴォラなどパスタ・フィラータのチーズ。

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2024年9月5日木曜日

今月のテーマは「敬意を持って食べる」、つまり環境への負荷が小さい旬のものを廃棄が出ないように使う、ということ。

今日から(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)2022年5月号の解説です。
今月の料理のテーマは、「敬意を持って食べる」。つまり、“環境への負荷の小さい旬のものを廃棄が出ないように使う”ということです。この種のおばあちゃんの知恵袋のようなことは、ヨーロッパの人は大好きなよう。今さら言われなくても感ありますが、サステナブルの次は、これか。ちなみにイタリア語で言うと“mangiare con rispetto”。
そして記事にはそれが分かるような料理が続きます。

前菜の1品目は、“イワシのオーブン焼きのジュニパー、ミルト、しょうが風味”(P.2)

ジュニパーとミルトは地中海を象徴する植物です。
しようがは今さら何も言う必要がない和食の食材。地中海の低木としょうがでマリネしたイワシは、どんな味なんでしょうねえ。

ジュニパー

地中海のジュニパー


ジュニパーはジンの原料

自家製ジン
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そしてミルトは地中海東部やサルデーニャに普及した常緑樹。その強い香りはサルデーニャの象徴。サルデーニャでは肉料理を中心にあらゆる料理に使われています。小さな実からはリキュールが造られています。実の収穫は冬の12月~1月。リキュールには赤と白があって、赤が一般的。冷凍庫から出したてをストレートで食後酒として飲みます。

ミルトの花

ミルトのリキュール

オーソドックスなアンチョビのマリネ

リチェッタでは、しょうがのすりおろし、細かく砕いたミルトの葉、潰したジュニパーベリー、オリーブオイルで2時間マリネします。そしてパン粉を散らしてオーブンで焼きます。ソースはグレープフルーツの汁、油、塩を乳化させたもの。付け合わせはソースにも使ったグレープフルーツとフィノッキオ。
地中海と和という高度なハイブリッド。

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2024年9月4日水曜日

リヴィエラ・リグレのオリーブオイル。

(CIR5月号)発売の案内がはさまって、リグーリアのお薦めオイルの紹介が途中になっていました。
『サーレ・エ・ペペ』2021年6月号の記事から、リグーリアのエクストラバージンオイルのお薦めを紹介する記事の続きです。

リグーリアのEVオリーブオイル、“リヴィエラ・リグレDOP”のお薦め、最初に紹介したのは、ロイroiのクリュ・グラ―チ・ビオロジコ。ROIのwebページはこちら。

ロイ

次は、カナイエラcanailela。生産しているオイルは1種類だけという家族経営の小さな生産者。お酢するオイルは、その“ビオロジコ・dop”。2021年のビオのオイルのコンクールで金賞を受賞しています。ろ過しないビオのタッジャスカから搾るフルーティーで軽く、甘いオイル。かすかな辛味があり、野菜、ブルスケッタ、甲殻類、白身魚に最適。




3つめは、アンフォッソanfosso。フルーティーで軽い、苦さと辛さのバランスが良いタッジャスカ100%のオイル。トマト入り魚料理やサラダに最適。

そもそも、リグーリアのオリーブオイルの話しになったのは、フォカッチャにかけるオイルはピッツァナポレターナにかけるオイルにこだわるくらいのこだわりが必要、という記事を読んだのがきっかけでした。リグーリアで、フォカッチャと同様オイルにこだわる料理の一つがペースト。

ペーストのラザーニャ。



かなり間が空いてしまいましたが、次回からは、ようやく(CIR)5月号の解説です。

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2024年9月3日火曜日

(CIR)5月号発売しました。料理は、スパゲッティ・ボロネーゼとスパゲッティ・アサッシーナ、キアンティのブドウ農家の春のディナー、野草風味のプリーモなど。


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5月は春から夏への過渡期。
これまで大注目されていたアルプスの話題は次第に控えめになり、復活祭の話はまだ続きますが、春の料理で注目されるのは、リグーリア。
■地方料理の記事で取り上げた料理は、“カプンセイ”や“テスタローリ”など、ペーストが合うパスタ。
■リチェッタは“新しいクイント・クアルト”。今時の内臓料理は、すごいスピードで進化しているようです。

かつては貧しい料理の象徴だったクイント・クアルトですが、今やオシャレで最先端な料理です。


■ブリーモのリチェッタは“野原の香りのプリ―ミ”。まずは野原に顔を出し、次第に市場に登場する野草たちのプリーモ・ピアット。
■さらにホームパーティーメニューは、“春のプランゾ”。キアンティ・クラッシコ地区のブドウ農家の家庭料理の春のディナーの料理。トスカーナの料理も、アレンジ次第で素敵な春のメニューになります。

キアンティ・クラッシコ地区のぶどうの収穫

■地方料理で取り上げた街は、“ソレント”。いよいよ、イタリアの真髄、夏のカンパーニアに足を踏み入れました。

アマルフィ海岸とソレント

■“食文化”の記事で取り上げているのは、スパゲッティ2品。“スパゲッティ・ボロニェーゼ”と“スパゲッティ・アサッシーナ”。どちらも以前から物議をかもして話題になっているスパゲッティ。これらの料理をイタリアの料理雑誌は、背景、歴史などを詳細に解説しています。とても面白い記事でした。
■ワインは“ロザーティ・デル・サレント”。この地方のロゼは、なぜ、こんなに美味しいんでしょう。

定期購読の(CIR)がお手元に届くのは多少先になります。
雑誌と合わせて読むのがお勧めです。

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2024年9月2日月曜日

リグーリアのリヴィエラ・リグレDopのオイル。山羊やロバを飼う農家が有機栽培するタッジャスカのオイルはフルーティーでマイルド、苦みはなく、後味に軽い辛味。


『サーレ・エ・ペペ』2021年6月号の、“リグーリアのオリーブオイル”の記事の続きです。
記事ではリグーリアのお薦めオイルを3品紹介していました。

まずは“ロイ・クリュ・ガーチ・ビオロジコDopリヴィエラ・リグレ”。ロイ・ガーチの海の前の丘で栽培されたタッジャスカ種のオイルです。

Dopリヴィエラ・リグレのオイルの首元についているリグーリア州の形のマークは、インペリアに本部がある管理組合のマーク。467軒のオリーブ農家が参加しています。畑はリグーリアに2000ha以上に渡って広がっています。

ロイのオイル。1887年創業のオイルメーカー。創業者は川から石を集めて急峻な山肌に1こずつ積んで段々畑を作った英雄世代。現在は5代目。ロバやヤギを飼い、ビオな製品を作っています。

ロイの製品
ベースのタッジャスカオリーブから無数の製品を生み出しています。

ロイのタッジャスカオリーブの畑。

ロイのオイルはフルーティーでマイルド。苦みはなく、後味に軽い辛さがあります。サラダやカルパッチョ、生魚に合います。

リグーリアのお薦めオイルの話、次回に続きます。

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柑橘果実と魚がベースのプリーモに合わせるワイン。

サーモンをベルガモットでマリネしてリゾットの具にした料理。 主役はベルガモットと言う柑橘果実。 カラブリアのベルガモット カラブリアのベルガモットは香水に使われている場合90%を占めているほど香水界隈では超有名。果実はなかなか美味しそうだけど、食用や飲用にはならない、つまり食べら...