2020年3月27日金曜日

ナポリ風ポテトコロッケ

昨日のHPの写真はパランツァ。

この漁船のことも、ともにのってる網のことも、この網で捕れた小魚のことも、その小魚を揚げたミックスフライのこともそう呼びます。

Paranza

もっと目が奪われたのは、この(↓)光景。
パランツァが港に入るのを待ちわびている人々。
彼らの目的はパランツァ。
漁から戻ったばかりの漁船からミックス小魚を買ってパランツァを作るのが、ここチェゼナティコの流儀。


話は変わってナポリのフリットの話。
フリットとピッツァとストリートフードが名物のナポリは、当然、揚げピッツァのストリートフードが名物。

ナポリのストリートフード。
 ↓

香りが届けられないのが残念。
ナポリの人気店のクロッケ

ナポリではコロッケもブルボン家の料理人、モンズーを経由したのでがフランス語なまりでクロッケCROQUETTESに。

『ストリート・フード・アッラ・イタリアーナ』 
にはナポリのティンパニ・エ・テンプラのリチェッタが載っています。
材料/6人分
ろう質のじゃがいも・・1kg
おろしたカチョカヴァッロ・・100g
バター・・80g
粗挽きこしょう・・小さじ1/2
イタリアンパセリ・・1把
小麦粉、塩
揚げ油・・EVオリーブオイル

・じゃがいもは皮付きのまま鍋に入れて水で覆い、弱火で80℃程度の湯で45分ゆでる。
・ゆで上がったら取り出して皮をむき、熱いうちにマッシャーで潰す。小片にしたバター、粗いみじん切りにしたイタリアンパセリ、カチョカヴァッロ、塩、こしょうを加えてよく混ぜる。
・30~40gずつ取って打粉をした台でたわら形のコロッケに成形し、バットに並べて30分休ませる。
・140℃のたっぷりのEVオリーブオイルで完全にきつね色になるまで2~3分揚げる。
・シートに取って油を切る。

ナポリ風コロッケの特徴はカチョカヴァッロですかね。

これはモッツァレラと同じパスタ・フィラータと呼ぶとろけるタイプのチーズを熟成させた硬質チーズ。
カラブリア、モリーゼなど南伊で作られています。

カチョカヴァッロ




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2020年3月26日木曜日

ミックス小魚の漁師料理のフリット、パランツァ。

昨日の写真は、ニューヨークのリトルイタリーのゼッポレの屋台。

“Charlie and Tara’s Zeppole” as seen during the Feast of San Gennaro in LIttle Italy.


本家ナポリの写真を探したのですが、ニューヨークやニュージャージーの写真に席巻されて、1枚も見つからす・・・。
どうやらアメリカはすでに征服済みのもよう。

ナポリのゼッポレと言えば、相棒は詰め物入り揚げピッツァのパンツァロッティ。


作っているのは驚異的集中力の持ち主、アントニオ。
2017年3/4月号の「総合解説」では、“ストリートフード”の記事の中で、シーフード、野菜、ゼッポレのクオッポのリチェッタを訳しています。
クオッポのリチェッタは他に訳した記憶がないので貴重です。

そのリチェッタの説明にもありますが、イタリアでは小魚のフリットはパランツァparanzaと呼びます。
漁に使う網をパランツァと呼び、魚を分別した後に網に残った小魚もパランツァと呼び、全部まとめてフリットにします。
海に囲まれたイタリアは、各地でパランツァが作られています。

パランツァ漁から戻った船。

パランツァのフリット

・新鮮な小魚の頭と内臓を取って塩水で洗い、水気を拭き取る。
・エビは殻をつけたまま揚げる。イカは胴を輪切りにする。
・水気を拭き取り、小麦粉をまぶして余分な粉を落とす。
・たっぷりの油で1種類ごとに大きなものから揚げる。
・材料が小さくなるに従って油の温度を上げていき、一番小さなものは高温の油でさっと揚げる。
・大きなものから揚げ、小さな魚は2回小麦粉をつけて途中で加えて一緒に揚げる。
・赤い色を活かしたいエビは1回だけ粉をまぶす。
・小ヒメジは小麦粉をまぶした後にさっと水に漬けて高温の油に入れるとカリっと揚がる。
・塩を振り、巻いたわら半紙に入れて揚げたてをサーブする。


『ストリート・フード・アッラ・イタリアーナ』 
には、“魚のフリットのコーンpesce frito nel cono”のチェッタがあったので約してみます。
アドリア海の漁船が漁から戻った時に作る典型的な料理で、エミリア・ロマーニャのCesenaticoより南では、このシートに詰めたフリットをカルトッチョではなく、コーンと呼ぶそうです。

この本で紹介しているのはパランツァの本場、チェゼナティコのオステリア・グラン・フリットのリチェッタ。
 ↓

材料/4コーン分
小魚(Merlano)・・8尾
小カレイ・・8尾
小ワシ・・12尾
小ヒメジ・・16尾
ヤリイカ・・16杯
クルマエビ・・12尾
小ヤリイカ・・16杯
じゃがいも・・1個
00番の小麦粉

・魚の背骨、頭、内臓を取り除く。エビは殻と背わたを、イカは甲を取る。小ヤリイカは厚い輪切りにする。
・じゃがいもは皮つきのまま薄い輪切りにする。
・全部の魚に薄く小麦粉をまぶし、ふるいに入れて余分な粉を落とす。
・揚げ油を大きな鍋2枚に入れて190℃に熱する。
・1つ目の鍋に魚とじゃがいもを入れて2分揚げる。
・油の気泡が下がってきたら穴開きレードルで取り出して2つ目の鍋に入れる。鍋を2つ使って揚げている間に油の温度が下がらないようにする。
・魚をシートに取り、すぐにカルトッチョに入れる。

組み合わせるワインは、エミリア・ロマーニャの定番、冷えたトレッビアーノ。


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「総合解説」
『ストリート・フード・アッラ・イタリアーナ』 
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2020年3月25日水曜日

ナポリのフリット・ミストと青のり入りゼッポレ

昨日のブログの写真はこれ。
cuoppo

ナポリの人気のストリート・フード、フリット・ミストの“クオッポcuoppo”です。
英語で言うと、コーンズ・オブ・フライド・フィッシュcones of fried fish。
シーフードのマーレmareと野菜のモンティmontiがあって、
シーフードはイワシやエビなどの小魚、野菜はズッキーニやなすなど。

ナポリならではのちょっと変わったフリットはゼッポレzeppole。
個人的には青さ(青のり?)入りゼッポレが大好き!
初めて食べた時はナポリで出会うとは想像もしていなかった懐かしい味で、衝撃的美味しさでした。
あれ以来、私の中でナポリと日本の海は繋がりました。
今でも、ナポリと言えば、ゼッポレです。
 ↓

動画のリチェッタを訳してみます。
zeppole fritte原文はこちら
材料/00番の小麦粉・・500g
青のり・・90g
水・・約400ml
生イースト・・10g
ピーナッツ油(揚げ油)

・のりを細かく刻む。
・小麦粉にのりと水で溶いたイーストを加えて混ぜ、塩小さじ3を加える。
・ふきんをかけて2倍になるまで発酵させる。
・水をつけたスプーンで抑えて軽くガス抜きする。
・揚げ油を熱する。
・水をつけたスプーンで生地を取って油に落とす。新たに水をつけながら繰り返して少量ずつ揚げる。
・シートとに取って油を切る。

ナポリの揚げ物文化も面白い。
尋常じゃない集中力で揚げる屋台のフリット屋



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「総合解説」
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2020年3月24日火曜日

イタリア各地のフリット・ミスト

アスコリのオリーブの話、続けます。
13/14年5月号の「総合解説」でも、この料理の記事を訳していたので、読み返してみました。
色々面白いことが書いてありましたよー。
たとえば、この料理が生まれたきっかけとなったオリーブ・アスコラーナは、大粒で果肉が厚く、柔らかくて甘いの特徴。
これはどうやら当時最高のオリーブと考えられていたようです。
皇帝ネロは前菜として食べるのがお気に入りだったそうです

そもそもこの料理を考え出したのは、このオリーブを栽培していた畑の周辺の農民で、
最初はつつましく、前日のボッリートやローストの残りや野草を詰めていました。

やがて最も裕福な階級が特別な機会に作るようになり、モルタデッラや生ハムを加えるなどのバリエーションが生まれました。
現在も守られているのは、オリーブの種を抜く時は、スパイラル状に切り、エキストラ・バージンオイルで揚げるということ。

オリーヴァ・アスコラーナの伝統的な種の抜き方


これにクレミーニや子羊のコストレッタのフリットなどを加えれば、アスコリ風フリット・ミストになって、セコンド・ピアットになります。
今月の「総合解説」P.46にはクレミーニや子羊のコストッタ入りのアスコリ風フリット
ミストのリチェッタを載せました。

そして今やフリット・ミストはアスコリ・ピチェーノの代名詞。
毎年フリット・ミスト祭りも開かれています。

アスコリのフリット・ミスト

フリット・ミストは、そもそもイタリア中で人気の料理。
イタリア各地に名物のフリット・ミストがあります。

有名なのはピエモンテのフリット・ミスト

そしてナポリのストリートフードの王様、シーフードのフリット・ミストことクオッポcuoppo。

このナポリのフリット・ミストの象徴は、コーン型に巻いたシートに詰めた、いわばカルトッチョスタイル。

ざっと見ましたが、次回はナポリ風フリットを詳しく。

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「総合解説」
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2020年3月23日月曜日

イタリア近況その2

毎日毎日、ぎょっとするようなニュースばかり伝わってきて、イタリアで今生活している人たちは、どうしているのかなあ、と気になっておりました。
そんな折、うちの凄腕スタッフが、近況を教えてくれました。
イタリアで修行中の方々のご家族に届くといいなあ。

「日本では、悲惨なイタリア報道ばかりが目に入ってくるようで、頑張ってるイタリアも報道してくれたらいいのに、と思っています。」
「私の住むヴェネト州は、まだなんとか持ち堪えているようです。
近隣には大きな公立病院が2つありますが、一昨日、そのうち1つがコロナ様専用になりました。 
お隣のロンバルディア州は、ベルガモ県やブレーシア県など一部の地域がかなり深刻で、ミラノ県の感染者数も増加中です。
イタリアは20の州に分かれていますが、人口の1/6がロンバルディア州に集中しており、3/21までの死者約5000人のうち、3000人がロンバルディア州の方々です。
商業の盛んなロンバルディア州には各地に見本市会場があり、そこを臨時病院として使う準備が進められています。
3月初め、移動制限が発表される直前に、仏ニースにお逃げになったベルルスコーニ元首相は、汚名挽回すべく?ミラノ見本市会場臨時病院の費用として、1千万ユーロの寄付を発表しました。
しかし、即座にエッセルンガやMoncler、Lavazzaや財閥Agnelli家も1千万ユーロの寄付を発表したので、霞んでしまい、本当に愛すべきこの国の人々は話題に事欠かない、と実感しました。 
さて、これらの臨時病院では、医療従事者の食事が必要となるわけですが、ミラノではカルロクラッコ氏がボランティアでシェフを務めています。
ニュースはこちら

ベルガモでは、DaVittorioのエンリコ氏が立ち上がっており、1日500人計1500食分の食材が足りない為、支援を求めています。(こちら)


なんの技術も持たない私が出来るのは、ただひたすら家に閉じこもる事だけ。
まだゴールが見えない北イタリアですが、ひとりひとりが出来ることをするのみです。

ほんとそうだね。





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2020年3月22日日曜日

アスコリのオリーブとフリット・ミスト

きのうのhpの写真は、ローマのジェズ教会(webページ)の天井画でした。

システィーナ礼拝堂のミケランジェロの天地創造より素晴らしいと思ってます。
バチカンの次は、この、ジェズ教会をぜひ訪れてみてください。
絵と彫刻が混ざり合って次第に2次元と3次元の区別がつかなくなり、天使たちが動き出すような錯覚に囚われます。

ローマのテルミニ駅にも近いので、飛行機に乗る前、朝一に来て朝日の中でたっぷり天井画を鑑賞し、天気が良ければ近くのパンテオン広場でパンテオンを眺めながらお昼を食べ、最高の気分で帰国するのが大好きなルーティンでした。


Vocation
photos by cuppini

さて、現実に戻って、 今日は「総合解説」からアスコリ・ピチェーノのグルメガイド。

アスコリ・ピチェーノはマルケ州の街。


そしてアスコリと言えばオリーブのフリット。


ちなみにこのオーバーオールの人は、ウンブリアを代表する料理人で、自ら育てた野菜や家禽などの食材で料理を作るシェフとして知られるジョルジョーネさん。
左の人は、アスコリのオリーブを屋台で売り出して大当たりした一族のご当主。

リチェッタは「総合解説」にあります。
オリーヴェ・アスコラーネはアスコリ風フリット・ミストの1品。
フリット・ミストのリチェッタも「総合解説」にあります。

アスコリ風フリット・ミスト

フリットミストはイタリア各地にあります。
特にピエモンテ風は知られています。

アスコリのフリットに使われるオリーブは、テネラ・アスコラーナという品種。
大粒で柔らかくて甘い、この地域の宝物のようなオリーブです。
生のオリーブの苦味を取り除くために、最初から苦味のない甘いオリーブを作ろうと人間がしてきた苦労を考えると、まるで奇跡のオリーブです。
栽培地はピチェーノとテーラモ県の間の100ヘクタール。
この地方出身のグルメの天才、ロッシーニも大好きだったに違いない、と言われています。
アスコリ風オリーブは、熟練の技と長い下ごしらえが必要な料理です。
材料には肉を3種類とチーズ、卵を使います。
アスコリの裕福な家で作られていた料理だとも言われています。
ところが、ストリートフードとして屋台で売り出した人がいて、これが大ヒットしました。その屋台の現在の姿が上の動画です。


この店のリチェッタは次回。


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2020年3月21日土曜日

天才建築家の名がついたチョコレートケーキ、トルタ・バロッツィ

昨日の写真は、トルタ・バロッツィtorta Barozziでした。

famous Torta Barozzi

トルタ・テネリーナtorta tenerinaによく似ているということで紹介したのですが、
Torta tenerina

そもそもテネリーナも、聞いたことないし・・・。

テネリーナはフェラーラの名物ドルチェで、街のトラットリアやパスティッチェリアには必ずあるらしい。
一方バロッツィはモデナの南のヴィニョーラの名物。
地図で見ると、たいして離れてないので、両方を食べ比べも十分可能。
桜の名所だったんですね。
食文化的にはボローニャと結び付きが強い地方。
このタイプの柔らかくて平らなチョコレートケーキはエミリア地方の家庭のドルチェ。

ヴィニョーラの2017年の桜。謎・・・。

ほとんど桜見てなかった・・・。

トルタ・バロッツィは1887年にヴィニョーラのパスティッチェリーアが考え出したチョコレートケーキ。
大ヒットしてあっという間に街のシンボルに。
最初はトルタ・ネラ(黒いケーキ)と呼ばれていましたが、後にヴィニョーラ出身の天才建築家、ジャコモ・バロッツィの名をとって、トルタ・バロッツィという名前になったそうです。

ジャコモ・バロッツィの代表作、ローマのジェズ教会

この教会を訪れた時は荘厳な美しさに言葉を無くすほど感動し、イタリアの数ある教会の中で一番好きな教会になりました。
ちなみに、ザビエルの右手が収められている教会です。

トルタ・バロッツィ

上の動画のリチェッタを訳してみます。
材料/20✕20cmの型1台分
ピーナッツ・・100g
軽くトーストした皮つきアーモンド・・100g
卵・・3個
砂糖・・150g
バター・・120g
エスプレッソを入れた後のコーヒーの粉・・30g
エキストラビターチョコレート・・180g
ラム酒・・大さじ1

・ピーナッツとアーモンドに砂糖大さじ1を加え、残りをボールに入れる。卵を加えて白くなるまでホイップする。
A.室温のバターをホイップする。湯煎にかけて溶かしたチョコレートを加えてさっくり混ぜる。
B.ホイップした砂糖と卵にふるったコーヒーの粉を加える。
AとBを混ぜる。
・ラム酒を少量ずつ加える。
C.ピーナッツとアーモンドをミキサーにかけて粉にする。
・Cを少しずつ加える。
・型にバターを塗ってパン粉を少量まぶす。またはシートで覆う。
・180℃のオーブンで約30分焼く。
・串を刺してみて乾いていたら焼き上がり。冷めたら型から出して裏返し、四角く切る。

コーヒー入りじゃなくて、コーヒーの粉入りチョコレートケーキでした。

フェラーラでテネリーナがおすすめの店、リッツァーティ

チョコレート職人の兄弟の店。

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サーモンのベルガモットマリネ入りのミカンのリゾット。柑橘果実の活かし方をよく知っているのが南イタリア。

みかんのリゾットの話。まずは米の“ヴィアローネ・ナノ”について見てきましたが、次はみかんです。 みかんは今回はbergamottoと指定されています。 ベルガモットはミカン属の柑橘類。柑橘類を使うリゾットは各種ありますが、ミカンのリゾットは見たことなかったです。それにちょっと食べ...