2022年6月25日土曜日

ナポリでは唐辛子だけどアマルフィの幸運のシンボルはロバ。狭くて急な山道の交通手段として地元の暮らしには欠かせなかった。

(CIR9月号)は6/29発売予定です。
ただいま、仕上げ作業中。

この暑さの中でアマルフィの動画を見てると、一足先にバカンス気分ですが、
今日はアマルフィの有名店の動画でも見て、行く前の予習でも。
リストランテ・ラ・カラヴェッラLa Caravella。
webページはこちら
60年代にミシュランの星を獲得した最初のレストランで、今も保っているこの星は、イタリアで一番古い星、と言われています。料理は、魚、野菜、レモンを使った地元の中世から続く歴史のある料理を現代版に再現したもの。

動画にはアマルフィ名物の陶器のロバのコレクションが映っていますが、アマルフィのロバは急な狭い斜面の大切な交通手段でした。ロバの陶器にはお守りの意味もあったそうです。

アマルフィ海岸の陶器の街、ヴィエトリ・スル・マーレの陶器店にはかわいいロバの陶器がたくさん。
結局、観光客のアマルフィ土産の中には、カラフルなロバが1頭まぎれていることになる。

ヴィエトリ・スル・マーレの町と陶器。

次はマイオーリのカプリの離れ岩が見えるレストラン、イル・ファーロ・ディ・カーポ・ドルソIl Faro di capo d'Orso。
店のwebページはこちら


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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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2022年6月23日木曜日

海の絶景を眺めながら山の幸を堪能できるのがアマルフィ海岸。

もうすぐ(CIR)9月号発売です。
今日は、アマルフィのおまけ動画をどうぞ。
アマルフィで食べたいアマルフィ料理は、デリツィエやネラノ風ズッキーニのパスタなど、まだ色々ありますが、
マイオーリのレストランのシェフたちの料理でもどうぞ。
まずはアマルフィ海岸でも抜群に眺めのいいテラス席があるTorre normanne。
こんなロケーションの店↓

アマルフィ海岸の注目パスティッチェリーエ、二コラ・パンサ。
アマルフィのドルチェは新世代が台頭していた。




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2022年6月21日火曜日

巨大タコはグリルしてバーベキューに、小さなタコはアッフォガートしてパスタに。その中間はルチア風。

今月の(CIR)の記事から、最後はタコです。
タコの様々な調理の仕方を紹介する記事です。
リチェッタは、グリル、オーブン焼き、ゆでてサラダ、赤ワイン煮を紹介しています。
タコはナポリの名物食材なので、このところ取り上げていたお題に沿って、今日取り上げるのはナポリのタコのパスタです。
タコと言えばアッフォガートですが、パスタの場合は小さなタコを使うので、大きなタコのアッフォガートとは違って、ソッフリットにします。

ナポリのタコは大きさによって料理も違います。

クチーナ・ディ・ナポリ

に載っているタコのパスタは、タコのアッフォガーティのスーゴのベルミチェッリVermicelli con sugo di polpi affogati。
1杯50~80gのタコを使います。

タコのアッフォガートのパスタ

材料/4人分
小ダコ・・1㎏
ホールトマト・・500g
にんにく、EVオリーブオイル
イタリアンパセリ、塩、唐辛子
リングイーネかスパゲッティ・・320g

・タコを下処理する。
・全部の材料(タコ1㎏につきトマトは400g)を鍋に入れてソッフリットにし(皮が取れる)、動画ではトマトを裏漉ししているが粗く切って加えてもよい。蓋をして水は加えずに弱火で45分煮る(トマトの缶に残った汁を水で溶いて加えたりしない)。
・パスタをゆでる。
・タコが煮上がったらにんにくを取り除いてイタリアンパセリのみじん切り、唐辛子(好みで)を加える。

もうちょっと大きな(500~700g)タコのアッラ・ルチアーナPolpo alla luciana。

・フライパンに油、潰したにんにく、唐辛子を熱し、にんにくに焼き色がついたらタコを入れてさっとソッフリットにする。
・白ワインをかけてアルコール分を飛ばし、裏返して水気を飛ばす。
・半分に切ったミニトマト、トマトのパッサータ、水少々を加え、蓋をずらしてのせて中~弱火で約40分煮る。
・煮上がる10分前にオリーブとケッパーを加える。
・塩味を整え、仕上げにイタリアンパセリのみじん切りを散らす。

(CIR)のリチェッタは、なすと一緒にグリルしたり、オーブンで焼いてポレンタを添えたり、じゃがいもと一緒に赤ワインで煮たりと、定番以外のなすのリチェッタを各種紹介しています。

巨大なタコのグリル。

さすがに司会者の手には負えなくて料理人登場。

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2022年6月20日月曜日

コラトゥーラのパスタの基本はマンテカーレ。だからパスタはブロンズのダイスを通したものが必須。

今日はアマルフィ名物、チェターラのコラトゥーラのパスタなんてどうでしょう。
シンプルでパスタをゆでる以外は火を使わない基本的なリチェッタ。

ソースの材料をボールに入れて乳化させる作業は、フライパンであおるのが苦手な人にはナイスなアイデア、と思ったら、皿でマンテカーレするリチェッタもありました。

チェターラのリストランテ・アクアパッツァの
コラトゥーラのスパゲッティのspaghetti con colatura di alici di Cetaraのリチェッタです。

・パスタは量産型のテフロンのダイスを通したものではなく、グラニャーノのパスタのようなアルティジャナーレなブロンズのダイスを通したものを使う。
・オリーブオイル、イタリアンパセリのみじん切り、にんにくの薄切り、コラトゥーラ1人前小さじ1、パスタのゆで汁大さじ数杯を皿に入れ、ゆで上がったパスタを加えてよくマンテカーレする。仕上げに唐辛子と揚げたスパゲッティで飾る。
唐辛子で飾るで思い出しました。コラトゥーラのパスタはアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノのバリエーションの一つ。そして偶然ですが、きのう、知り合いと園芸店に行って、キャロライナ・リーパーという唐辛子の苗を、どこかで聞いた名前だったので、お勧めして買わせちゃいました。
帰ってきて、ギネス認定の世界一辛い唐辛子で、リーパーとは死神の大鎌のことだという事実を知って、軽くショックでした。
コラトゥーラのスパゲッティにキャロライナ・リーパーが刺さっていたら、気を付けてね。

チェターラのコラトゥーラはアマルフィのお土産としても人気のよう。



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2022年6月19日日曜日

アサリのシャラティエッリならナポリでも、広まりそう。

きのうは、シャラティエッリのナポリのパスタとしての違和感の話をしようと思っていたら、逃げたアサリなんて名前のボンゴレのリチェッタを見つけてしまい、すっかり横道にそれてしまいました。
でも、アサリが高くて買えない時は、アサリを使わずにアサリ風味にするのがナポリ人です。
なのでミックスシーフードの生パスタは、たぶん、アマルフィでバカンスを過ごすようなお金持ちのための料理、と考えられても不思議はない。
この料理をもっとナポリ人向きにするには、どうしたらいいのか、
その答えが、『グランディ・クラシチ

という、イタリア郵便が出版した面白いイタリア料理の本にありました。
この本は傑作なのにすぐに売り切れたので、残念ながら今は手に入りませんが、イタリア人が自ら選んだ定番イタリア地方料理の本です。
この本のシャラティエッリは、“アサリのシャラティエッリ”Scialatielli con vongoleです。
リチェッタはアマルフィのトラットリア・リスポリtrattoria Rispoliという店のもの。


それでは本のアサリのシャラティエッリScialatielli con vongoleのリチェッタをどうぞ。

材料/4人分
《パスタ》
セモリナ粉・・500g+打ち粉
イタリアンパセリのみじん切り・・大さじ1
卵・・2個、塩
《ソース》
砂抜きしたアサリ・・500g
パキーノ・トマト・・10個
にんにく・・1かけ
イタリアンパセリ・・1房
EVオリーブオイル、塩

・パスタを作る。小麦粉をフォンタナに盛り、卵、イタリアンパセリのみじん切り、塩少々を加える。水を少しずつ加えながらこねてしまった均質の生地にする。
・丸めて布巾で覆い、最低30分休ませる。
・軽く打ち粉をした台で薄く伸ばし、巻いて幅0.5㎝に切る。打ち粉をした台で休ませる。
・その間にフライパンでにんにくを油でソッフリットにし、くし切りにしたミニトマトとアサリを加える。強火で熱して貝を開ける。パスタをアルデンテにゆでてソースのフライパンに加え、1分なじませる。皿に盛り付けてイタリアンパセリのみじん切りを散らす。

ミックスシーフードじゃなくても、安定のナポリ感。
これがアマルフィ版になるとこうなる↓

シャラティエッリのスーゴに何を入れるかは自由。下のリチェッタは小ダコ(モスカルディー二)のシャラティエッリ。

タコもナポリの象徴的な食材です。今月の(CIR)のシャラティエッリはズッキーニのクリーム、アサリ、ムール貝のスーゴでした。ズッキーニはミキサーにかけてクリームにして、アサリとムール貝のシャラティエッリに加えます。野菜のソースのシャラティエッリもありです。

メインの食材が逃げちゃうのは南イタリアの料理いうわけでもなく、ロンバルディアのベルガモには、逃げた小鳥Uccelletti scappatiという豚肉料理もあります。


材料/
豚ロース肉・・600g
薄くスライスしたパンチェッタ・・100g
厚切りのパンチェッタ・・100g
バター・・70g
セージ、塩、こしょう

・ロース肉を薄く切って平らにする。
・その上に薄切りのパンチェッタと小さくちぎったセージをのせて粗挽きこしょうをたっぷりかけ、インボルティーニに巻く。
・厚切りのパンチェッタを細く切る。これをインボルティーニに入りて巻いてもよいし、ここではセージと一緒に他のインボルティー二との間にはさんで串に刺す。
・付け合わせのソフトポレンタを約45分煮る。または付け合わせはじゃがいものピューレでもよい。
・スピエディーニをバターを熱したフライパンで強火で焼いてポレンタの上に盛り付ける。

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2022年6月18日土曜日

ナポリではアサリが高価すぎて手に入らない時は、アサリが入らないボンゴレを作った。その名も逃げたアサリ。

アマルフィ生まれのパスタ、シャラティエッリは、生麺のシーフードパスタで、ナポリのパスタとしてはちょっと異色。
そもそも、どケチなナポリ料理に、ミックスシーフードは、豪勢すぎるし・・・。
ナポリには有名なシーフードのパスタがあります。
ボンゴレです。
モダンな調理方法でパスタを作ることで知られるイグレス・コレッリシェフのボンゴレ。

・熱したフライパンにアサリを入れ、数秒後にワインをかけて蓋をする。
・貝が開いたら取り出し、汁は濾す。
・アサリのブロードを作る。玉ねぎ、セロリ、にんじんを油でソッフリットにし、アサリの殻を入れて炒めて氷で覆う。こうして貝柱の旨味を出す。
・パスタをフライパンに入れてアサリのブロードで覆い、ブロードをかけながらリゾッタートの方法でゆでる。
・パスタが2/3ほどゆで上がったらアサリを加え、レードルとトングを使って皿に盛り付ける。アサリをのせてパルミジャーノを散らし、オイルをかける。

ところが、かつてナポリではアサリさえ高価な食材でした。
イタリアでは、メインの食材が高価すぎて手に入らないとき、“逃げた”とつける便利な料理名があります。
実は、逃げたアサリという名前の、アサリが入らないボンゴレが、ナポリにはあるのです。
ナポリ料理の本、『クチーナ・ディ・ナポリ

にはそのリチェッタがあるで訳してみます。

アサリのフユーテのスパゲッティ Spaghetti alle vongole fujute


材料/4人分

スパゲッティ・・400g
フレッシュトマト(冬ならピエンノロ)・・数個
にんにく・・3かけ
EVオリーブオイル・・大さじ5
イタリアンパセリのみじん切り・・たっぷり、塩

・パスタの湯を沸かす。
・その間に大きなフライパンににんにくと油を入れてソッフリットにする。
a.焼き色が付いたらにんにくを取り出し、トマトを加えて火を弱める。数分煮る。
・パスタをアルデンテにゆでる。
・フライパンにパスタとa、パスタのゆで汁少々、イタリアンパセリを入れて強火でマンテカーレし、すぐにサーブする。

※ソッフリットに砂浜の石を少量入れて海の風味を出す、なんて冗談のようなアドバイスが付いていました。
でも、これはまぎれもなくリゾッタートの調理方法。
超モダンな調理方法が、伝統料理のリチェッタに取り入れられていたとは、ナポリのお母さんは、かなり時代の先端を行ってたんですね。
それにしても、ナポリのリチェッタ、面白すぎる。

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2022年6月17日金曜日

ナポリのシャラティエッリは南イタリアのセモリナ粉の編み棒のパスタが全国区になってシンプルなタリアテッレやフェットゥッチーネになったもの。

今日はアマルフィの名物パスタ、シャラティエッリscialatielliです。
1978年とかなり最近考案されたパスタでも、アマルフィ名物になるほど有名になり、今ではナポリの伝統的食材の一つに入っています。
(CIR)8月号のリチェッタは(P.38)、ズッキーニのクリーム、アサリ、ムール貝の具のオリジナルのリチェッタです。

考案者はアマルフィ生まれのエンリコ・コゼンティーノシェフ。
料理の国際コンクールに出すために、家族のパスタをベースに考え出したそうです。
アマルフィはカンパーニア州にあり、ナポリにも近いので、このパスタはナポリのパスタと考えられがち。
でも、タリアテッレを短くした生パスタとシーフードの組み合わせのパスタは、ナポリのパスタと言うには、どこか違和感があります。

このリチェッタを考案したコゼンティーノシェフのシャラティエッリ。


ちなみにパスタはセモリナ粉に牛乳、卵、ペコリーノ・ロマーノ入り。
スローフードの『パスタ・フォルメ・デル・グラノ

によると、このパスタは、もともと編み棒に巻き付けて作るタイプのパスタでした。これならかなり南イタリアの伝統的パスタと言えます。
ところが、この料理が北イタリアに広まるにつれ、タリアテッレやフェットゥッチーネの一種、と解釈されるようになります。
そして現在は、かなりタリアテッレに近い姿をしています。
シャラティエッリの定番ソースはミックスシーフード。

上の動画の材料/2人分
《シャラティエッリ》
セモリナ粉か小麦粉・・300g
卵と牛乳・・計150g(液体は粉の50%)
バジリコのみじん切り・・3枚
ペコリーノ・ロマーノ・・150g
塩、こしょう
《スーゴ》
ピエンノロかピカデリーのミニトマト・・7~8個
イタリアンパセリ
塩抜きしたケッパー・・7~8粒
黒かグリーンオリーブ・・7~8個
トマトペースト・・小さじ1
にんにく・・1かけ
アサリ・・500g
ムール貝・・200g
ヤリイカ・・1杯
コウイカ・・1杯
モスカルディー二・・2~3杯
エビか車エビ・・5~6尾

・セモリナ粉、卵、牛乳、バジリコ、ペコリーノ、塩、こしょうをこね、ボールをかぶせて30分休ませる。
・厚さ2~3㎜に伸ばして細く切り、長さを半分に切る。
・にんにく、イタリアンパセリの茎、唐辛子を油でソッフリットにし、ムール貝、アサリ、水少々を加えて蓋をして開くまで熱して取り出し、汁を濾す。
同じフライパンにエビと白ワインを入れてさっと熱する。
・細く切ったイカを油で炒める。貝の汁、半分に切ったミニトマト、ケッパー、オリーブ、トマトペーストを加え、蓋をして30分煮る。
・パスタを加えてマンテカーレする。火を止めて貝とエビを加え、イタリアンパセリのみじん切りを散らす。


パスタをタリアテッレにすると、さらに違和感が強くなる。
シーフードのタリアテッレ。

伝統のパスタ、シャラティエッリに合わせるなら、スーゴもナポリならではのものでないと。
というわけで、アサリのシャラティエッリというのはどうでしょう。
リチェッタは明日です。



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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クレーマ・ナメラカ入りのレイヤーケーキ。

クリスマスのオリジナルケーキ。今日はレイヤーケーキです。ドアップで見ると、とても美しい、インパクトの大きなケーキ。レイヤーというその名の通り、各種の素材を複数の層に重ねたケーキ。イタリア語ではトルタ・ア・ストラーティtorta a strati。 イタリアの伝統的なレイヤーケーキ...