2011年5月19日木曜日

フィレンツェ・ジェラート・フェスティバル

前回のアッフォガートからジェラートつながりで、今日はフィレンツェの話。

来週、フィレンツェで第2回ジェラート・フェスティバルというのが開催されます。
2011年5月25日から29日までの5日間に渡るイベントです。

フィレンツェではこのイベントを、ヴェローナのヴィニタリーやペルージャのユーロチョコレートに匹敵するものにしようと目論んでいます。

フィレンツェは、ルネサンス時代にイタリアで最初に洗練されたジェラートが広まったと言われる街。
いわば、ジェラート文化が花開いた都、というプライドがあるんですねえ。

舞台はピッツィ広場やレプッブリカ広場、それに街中のジェラテリーア。
イタリア中からジェラート職人がやってきます。


↓今年のジェラート・フェスティバルのPV





↓去年の様子




オリジナルのジェラートもたくさん披露されます。
寿司に合う、なんてのもあります。


↓フィレンツェの有名ジェラテリーア




動画で紹介されているのは、グロム、ヴィヴォリ、ラ・ボッテーガ・デル・ジェラート(スティックハウス)、イル・レ・ジェラート




↓上の動画でちらっと紹介されていたスティックハウスのジェラート。
スティックハウスはトリノに本社があるフランチャイズのオリジナルジェラートショップ。





フィレンツェに飛んでいきたいですねえ。




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2011年5月16日月曜日

アッフォガート

今日はアッフォガートの話。

さーて、どれを思い浮かべましたかねえ。
タコ?
ジェラート?
卵?

Polpo Affogato
タコのアッフォガート


Asparagi in camicia per depurarsi, dimagrire e diventare fighissime (tiè)
アスパラガスと卵のアッフォガート。
卵のアッフォガートは別名ウオーヴォ・イン・カミーチャuovo in camicia、つまりポーチドエッグ。


そろそろジェラートがおいしい季節になってきたので、今日はジェラート系で行きます。

『Grande enciclopedia illustata della gastronomia』(Mondadori)には、デザートのアッフォガートについて、こう書かれています。

ジェラートかセミフレッドを、冷たい、または熱い液体に浸したもの。
液体は主にリキュール、ホットコーヒー、ホットチョコレート。
または紅茶、炭酸水、果汁、生クリームをかける場合もある。
アッフォガートを作る時は、冷えたフルートグラスや足つきデザートグラスに材料を直接手早く入れ、すぐにサーブする。



世界には色々なスタイルのアッフォガートがありますねえ。

Nom nom nom

Affogato

Delicious Affogato

Affogato served at Dry Stone, Mimosa Wines

Affogato.




コーヒーではなくチョコレートをかけるアッフォガートのリチェッタです。
前出の『Grande enciclopedia illustrata・・・』から

アッフォガート・アッラ・チョッコラータAffogato alla cioccolata

・ビターチョコレート30g、水スプーン1杯、ラム酒スプーン1杯をゆっくり溶かす。
・足つきデザートグラスにバニラのジェラートを3玉入れ、熱いチョコレートをかけてすぐにサーブする。




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「リチェッタ・ダイジェスト」2007年12月号には“セミフレッドのアッフォガート”のリチェッタが載っています。

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カルネ・クルーダ

今日は生肉の話。

それにしても、厚生労働省の「生食用牛肉」の基準をクリアした肉が出荷された実績がないなんて、知りませんでした。
知らないですよねえ、普通。
そもそも、生食用の牛肉という発想があることすら知らなんだ~。
レバ刺しや牡蠣と一緒で、運が悪ければあたるかも、と覚悟して、お店を信頼して食べるもんだと思ってましたよー。

イタリアにも生肉料理はありますが、生の牛肉の扱いは、日本と同じで特に法律で規制されているものでもないようですね。
生肉は食べない、という人もたくさんいます。


イタリアの生肉料理と言えば、ピエモンテのカルネ・クルーダ・バットゥータ・アル・コルテッロcarne cruda battuta al cortello(いわゆるタルタルステーキ)やカルパッチョ。

Carne cruda battuta
カルネ・クルーダ・バットゥータ



↓イタリアの肉屋さんでカルネ・クルーダ・バットゥータを買うと・・・。




ヒレ肉が欲しいというパオローネに、まず肉屋さんは、人数、必要な量、予算を聞いています。
人数は5人、量は1人150gぐらい、予算は25ユーロ程度と答えると、肉屋さんの返事は、部位は任せてくれ、22ユーロに収めるから。
そして出してきたのは、胸肉の赤身の部分。

その後ウンチクが続きますが、ポイントは、肉は新鮮であること。
ミンサーで挽くと肉が加熱されてしまうので、必ず包丁で刻んで熱が加わらないようにすること。
光によっても加熱されるので、店から家に運ぶなど時間が開くときは、光をさえぎるアルミホイルで包むこと。
さらにこれを真空パックして空気にも触れさせないようにすること。
だそうです。
この店なら信頼できそうですねえ。

このように生肉をひたすら包丁で叩き続けるのが、カルネ・クルーダ・バットゥータ。
バットゥータとは「叩いた」という意味ですが、「打ちのめす」という意味もあります。
ただ叩くのではなく、とことん叩く、というニュアンスですかね。
ただし、肉(カルネ)は女性だから、女性を扱うように、とも言っています。



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2011年5月9日月曜日

ベッラヴィスタ

今日はワインの話。
いえ、正確に言えば、ワイナリーの経営者の話。
『V&S』の解説です。

ベッラヴィスタと言えば?
東京ディズニーシー!と答える人もいるかもしれませんが、今回はワインの話でお願いします。
そう、フランチャコルタですよね。

ベッラヴィスタは、スプマンテブームの火付け役にもなったカンティーナ。
そのスプマンテは、イタリアワインにしてはかなり都会的でスタイリッシュで上質。


B
カンティーナ内のベッラヴィスタのロゴマーク。
元祖デコ電?


自社のwebページでの製品紹介の写真もこんなにお洒落!


ベッラヴィスタの経営者は、ヴィットーリオ・モレッティ氏。
建築、ワイン、高級ホテルにゴルフクラブ、ヨット製造などを柱とするテッラ・モレッティというグループ企業の総帥です。
ワイナリーはベッラヴィスタ以外にもいくつか経営しています。

モレッティ氏の経営手腕はかなり注目されていて、2009年には伝記本も出版されました。

それによると、彼は1941年生まれ。
モレッティ家は建築業と農業を生業とする一族で、彼も左官の仕事から始めたのだそうです。
そして1967年に最初の事業、プレハブ建築業を始めます。

ワイン造りを始めたのは10年後の1977年。
それがベッラヴィスタでした。
そしてさらに10年後の1987年には、同じくフランチャコルタでコンターディ・コスタルディ(webページ)というカンティーナを始めます。
そしてまたまた10年後の1997年、今度はトスカーナのリヴォルノ県にペトラ(webページ)というカンティーナを造りました。

その間、85年には造船所も造って豪華ヨットを製造。
レストラン業では、93年にはグアルティエーロ・マルケージをラルベレータ(webページ)に、2001年にはアラン・デュカスをトラットリーア・トスカーナ(webページ)に迎えるという、イタリアとフランスの2大巨匠を相手に離れ業を披露。
どちらもグループが経営する高級ホテルのレストランです。


↓ベッラヴィスタ、コンターディ・カスタルディ、ラルベレータ。
ヴィットーリオ・モレッティの帝国のほんの一部。





↓ペトラ
建築とワインの哲学を融合させたカンティーナが有名。







ベッラヴィスタのスプマンテの中には、ヴィットーリオ・モレッティというワインもあります。
なんとかなりのお値段のよう(90~100ユーロ)。
やっぱり大物が飲むのにふさわしいスプマンテなんでしょうねえ。



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関連誌;『V&S』2008年12月号
ヴィットーリオ・モレッティ(ベッラヴィスタ)の記事は「総合解説」'07&'08年12月号に載っています。

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2011年5月6日金曜日

ビーゴリ・イン・サルサ

ビーゴリの話の続きです。

今日はビーゴリ・イン・サルサの話。

イタリア南部では、キリスト教の肉を食べない日、つまりクリスマスイブや聖金曜日(復活祭前の金曜日)、灰の水曜日(復活祭の46日前)に、イワシやアンチョビーのスパゲッティを食べる習慣があります。

ヴェネトもイワシやアンチョビーが豊富に獲れる地方なので、同じようにこれらの日にはイワシやアンチョビーのパスタを食べます。

ただし、パスタはビーゴリ。
特にクリスマスイブには、ビーゴリ・モーリbigoli moriと呼ばれる黒ずんだ麺を使ったビーゴリ・イン・サルサBigoli in salsaを食べるのが伝統的。


Bigoli in salsa
ビーゴリ・イン・サルサ



ヴェネト州が提供する観光情報のサイトで紹介されているリチェッタをどうぞ。
原文はこちらのページ

材料:4~6人分
塩漬けアンチョビー・・中型が約12尾
玉ねぎ・・1個
白ワイン・・1カップ
ヴェネトのDOPのEVオリーブオイル(ヴァルポリチェッラ、エウガーネイ・エ・ベーリチ、ディ・グラッパ)
ビーゴリ、できればビーゴリ・モーリ(硬質小麦粉の麺、または大麦やライ麦を混ぜた小麦粉の麺)・・400g
塩(イワシの塩気によって調整)
・玉ねぎのみじん切りを油でしんなり炒める。
・アンチョビーは骨を取って塩を洗い落す。
・玉ねぎのソッフリットにアンチョビーを加える。
・ワインをかけてアンチョビーを溶かし、クリーミーな“サオールsaor”(ヴェネト版エスカベッシュのマリネ液)の状態にして煮詰める。
・ビーゴリをアルデンテにゆでてソースで和える。

※バリエーション;ツナ、にんにく、ケッパー、トマトなどを加える。
オリーブオイルの代わりにバターを使ったり、仕上げにバターを加える。


アンチョビーでなく、生や塩漬けのイワシを使ったビーゴリ・コン・レ・サルデBigoli con le sardeというのもあります。

イワシのビーゴリbigoli con le sarde

一番シンプルなリチェッタは、
オリーブオイルににんにくのみじん切りを入れて熱し、開いて小さく切ったイワシを入れて弱めの火でソッフリットに。
ここにアルデンテにゆでたビーゴリを入れてマンテカーレ。
仕上げにプレッツェーモロのみじん切りを散らしてオイル少々をたらします。



↓おまけのリチェッタ。
サルシッチャとチーメ・ディ・ラーパのビーゴリ




チーメ・ディ・ラーパは葉の部分だけを使います。
ポロねぎ(または玉ねぎ、エシャロット)は小口切りにしてフライパンに。
サルシッチャも小さく切ってフライパンに。
油は加えずに蓋をして蒸し焼きにします。
チーメ・ディ・ラーパは小さく切ってビーゴリをゆでている湯に加えます。
ゆで上がったらざっと水気を切ってサルシッチャのフライパンに加え、マンテカーレ。
仕上げに好みで硬質チーズを散らしたり、オリーブオイルをたらします。



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関連誌;『クチーナ・エ・ヴィーニ』2008年12月号
“ヴェネトのクリスマス料理”の記事は「総合解説」'07&'08年12月号に載っています。

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2011年5月2日月曜日

ビーゴリ

今日はヴェネト料理の話。
『クチーナ・エ・ヴィーニ』の解説です。

ヴェネト料理の中から、今回取り上げるのはパスタ。

プリーモ・ピアットでは、リゾット料理はたくさんあるヴェネト地方ですが、パスタと言うと、ビーゴリとか、パスタ・エ・ファジョーリぐらいですか。

ビーゴリbigoliは、いわば生麺のスパゲットーニ。

ただし、スパゲッティは硬質小麦粉から作るのに対して、こちらは軟質小麦粉が材料。
プレス器からダイスを通して押し出すところも一緒ですが、穴の直径は3~4mmと、スパゲッティよりかなり太い。
特徴は、表面がザラザラしていること。


Buonissimi!
ビーゴリ


基本のビーゴリの生地は、軟質小麦粉、塩、水を普通のパスタの要領でこねたもの。
バリエーションも豊富で、全粒粉入り、卵入り、硬質小麦粉入り、そば粉入りなどもあります。
水分が少なめの乾いた生地にこねあげ、これをプレス器を通して押し出すことで表面がザラザラした麺になり、ソースがからみやすくなります。


↓ビーゴリ用トルキオ(プレス器)



この生地は、軟質小麦粉、硬質小麦粉、卵(小麦粉1kgにつき3個)をこねたもの。



ビーゴリの伝統的なソースは、鴨のラグー、玉ねぎとアンチョビーの“イン・サルサ”、イワシなど。

鴨のラグーのビーゴリ


ビーコリ・イン・サルサには、伝統的には全粒粉入りのビーゴリを使います。


ヴェネチアあたりではイカ墨のスパゲッティが人気のようですが、伝統的にはスパゲッティはよそ者の食材。
でも、イカ墨のビーゴリなら、かなりヴェネトの伝統料理に近づくような・・・。



↓マリア・カラスのリチェッタの“イワシのビーゴリ”
ガルダ湖畔のホテル・レストラン、ガルデザーナ(webページはこちら)にカラスが滞在した時にこのリチェッタで作るように注文したのだそうです。



パスタをゆでる湯にディルを入れてさっとゆでます。
イワシは開いて塩をしてオイル漬けにしたもの。
ソースはオリーブオイルに松の実、コリントレーズン、ゆでたディルを入れてソッフリットに。



ビーゴリの話、次回に続きます。



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関連誌;『クチーナ・エ・ヴィーニ』2008年12月号
“ヴェネトのクリスマス料理”の記事は「総合解説」'07&'08年12月号に載っています。

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2011年4月28日木曜日

フォルマッジョ・ディ・フォッサ

チーズの話、その3。
『ア・ターヴォラ』の解説です。

最初に説明するのを忘れていましたが、今回取り上げているチーズは、「イタリア人がクリスマスなど特別な時に食べたいと思うチーズ」です。

シチリアの山羊のタレッジョ、ピエモンテの牛乳のベッテルマットの次は、エミリア・ロマーニャからマルケ、ウンブリアにまたがる地方で作られている羊のチーズ、
フォルマッジョ・ディ・フォッサformaggio di fossa、別名ペコリーノ・ディ・フォッサpecorino di fossa。

こんなチーズ。


フォッサとは、穴とか堀という意味。
ペコリーノをやや熟成させてから地下に掘った穴に詰め、封印して3ヶ月寝かせたチーズです。

夏に新鮮な草を食べた羊がたっぷり出したミルクを、冬まで保存しておくために考え出されたのが、この穴で寝かせるという製法。
山羊乳や牛乳を加える場合もあります。

穴は家の地下にあって、中世には主に麦を略奪から守るための隠し穴として使われていました。
秋の間の3ヶ月だけ、穴の所有者がチーズを作りたい人に場所を貸す、というシステムでこのチーズは作られていました。

穴の壁は凝灰岩。
チーズを入れる前に壁を焼いて水気を飛ばし、殺菌します。
次に壁の内側を藁や葦で覆って水はけをよくします。
底には板を敷きます。
チーズは数個ずつ袋に詰め、レンガを積み重ねるように穴に入れていきます。

↓チーズを詰める作業






伝統的には、チーズを詰めるのは8月末から9月にかけて。
入れたら木の蓋をして石膏で封印し、約20度に保たれた穴の中で90日寝かせます。
そして蓋を開けるのは、11月25日の聖カテリーナの日。

穴に詰める前は均等な筒形をしていたチーズも、取り出す時は不規則な形に変形しています。
穴のどの位置にあったかによって形が違います。


↓チーズを取り出す作業






フォルマッジョ・ディ・フォッサの味は、まず最初に甘みを感じ、次第に辛さとほろ苦さが強くくなってきます。
さらに、地下で寝かせているために独特の強い香りがあります。
木、コケ、トリュフ、森の香りなどがアロマの一例。

食べ方は、食事の最後にチーズだけで、またはポティーのあるサンジョヴェーゼやパッシートやを添えて、というのが一般的。


↓子羊肉とペコリーノ・ディ・フォッサのフォンドゥータ、白トリュフがけ





↓アサリ、ポルチーニ、ペコリーノ・ディ・フォッサの手打ちフジッリ





フォルマッジョ・ディ・フォッサは作り手によって出来が大きく違うチーズ。
『ア・ターヴォラ』お薦めの作り手はヴィットーリオ・ペルトラーミ。
webページはこちらです。



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関連誌;『ア・ターヴォラ』2007年12月号
ペコリーノ・ディ・フォッサを含む“ディナーにお薦めのチーズ”の解説は、「総合解説」'07&'08年12月号に載っています。

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シチリアの美食都市、パレルモとカターニアはライバル意識バチバチ。

イタリアグルメ旅、マルケの次はシチリアです。 シチリアは海に囲まれた島なので、行こうという明確な意思がないといけない場所。 地中海最大の島、シチリアの地理。疑いもなく南イタリア。 シチリアの食も独特で美味しい。大きな島ですが、一般的に、食文化的には東と西に分かれます。東の中心地は...